後付け設置する人も多い「庭の目隠し」。目隠しするメリットや選択方法、空間づくりのポイントをご紹介。

後付け設置する人も多い「庭の目隠し」。目隠しするメリットや選択方法、空間づくりのポイントをご紹介。

庭の目隠しを上手にすることができると周囲からの視線を気にせず快適に過ごせるのはもちろん、庭の景観が映え、我が家だけの、おしゃれな、お楽しみ空間としても過ごせます。本記事では、目隠しするメリットや後付け設置する理由、選択の助けとなる目隠しアイデア、空間づくりのポイントを紹介します。

庭の目隠しで得られるメリット

庭に目隠しを設置することで得られるメリットは、単に視線を遮るだけでなく、風除けや日除け、防犯対策など、さまざまな効果が期待できます。さらに、庭の景観をアップしたり、憩いの空間を作ったりするなど、暮らしを豊かにしてくれる要素も兼ね備えています。

視線を遮り、プライバシーを守る

庭でくつろぎたいのに、周囲からの視線が気になる…そんな悩みを解消してくれるのが目隠し。目隠しを設置することで、周囲からの視線を遮り、プライバシーを守ることができます。家族や友人との時間を安心して楽しむことができるだけでなく、洗濯物を干したり、ペットを遊ばせたりなどでくつろぐ際にも安心です。

風除けや日除け効果

風や日差しを遮る効果も期待できます。特に、海や山などの自然に近い場所にお住まいの方や強風の吹き込む地域にお住まいの方にはおすすめです。目隠しを設置することで、風による洗濯物の汚れや飛ばしを防ぎ、日差しを遮ることで、夏の暑い日でも快適に庭を楽しむことができます。

防犯対策にも効果的

防犯対策としても有効です。目隠しを設置することで、外から家の中の様子が見えにくくなり、プライバシーを守れ、泥棒などの侵入を抑制することもできます。特に、窓の近くや出入り口近くに目隠しを設置すると効果的です。

庭の景観をアップ

庭の景観をアップする効果も期待できます。例えば、フェンスやラティスにツタやゴーヤなどの植物を絡ませると、緑豊かな空間を演出することができます。また、目隠しに照明を設置すると、昼に加え、夜の庭の印象も楽しめます。

憩いの空間作り

庭をより居心地の良い空間にすることができます。例えば、ウッドデッキやテーブルを設置して、読書やティータイムを楽しむスペースを作ったり、子ども用の遊具を設置して、子どもたちの遊び場を作ったりすることができます。目隠しによって、周囲からの視線を気にせず、家族水入らずの空間を満喫することができます。

庭の目隠しを後から設置する人が多い理由

以上のようなメリットから、庭の目隠しで快適で素敵な空間を叶えることができますが、家を建てた当初ではなく、後から庭に目隠しを設置する人は多いようです。以下のような理由が考えられます。

ライフスタイルの変化

家を建てた当初は、まだ、将来の家族構成が定まっていなかったり、庭で過ごす時間が少なかったりして、目隠しの必要性を感じない場合があります。しかし、その後、子供ができたり、ペットを飼い始めたり、庭でくつろぐようになったりして、目隠しの必要性を感じるようになるケースが多いようです。

予算

家を建てた当初は、予算が限られているため、目隠しまで手が回らないというケースもあります。しかし、その後、経済状況が安定したり、目隠しの必要性を感じたりしたタイミングで、後から設置する人が増えてきます。

デザイン性の高い目隠し

近年は、様々なデザインや素材の目隠し商品が販売されています。家を建てた当初はそのような商品がなかったり、選択肢が少なかったりしたため、後から理想の目隠しを見つけて設置する人が多いようです。

DIY

近年は、DIYブームもあり、自分で目隠しを設置する人も増えています。ホームセンターには、簡単に設置できる目隠しキットなども販売されているため、比較的手軽に設置することができます。

その他には、「後から樹木などを植えて、自然な素材で目隠ししたい」などもあるでしょう。このように、庭の目隠しを後から設置する人が多いのには様々な理由があります。

庭の目隠しを設置した方がいいケースとは?

特に、新築後住み始めていく中で「庭が周囲から見られていないか気になる」という悩みを持つ方は増えています。最近の新築は、外構が開放的なオープン外構になっているお家も多いため、庭の目隠しの必要性を感じやすいでしょう。

庭の目隠しが必要なケース

視線が気になる

  • 周囲からの視線が気になる
  • 道路や駐車場に面している
  • 隣家との距離が近い
  • リビングの前に庭がある

これらの場合、目隠しを設置することで、周囲からの視線を遮り、プライバシーを守ることができます。

防犯対策

  • 防犯対策が気になる

目隠しは防犯対策としても有効です。目隠しを設置することで、室内の様子が見えにくくなり、泥棒などの侵入を抑制することができます。

庭の活用

  • 庭でプライベートな楽しみをしたい
  • 視線に気にせず庭を楽しみたい
  • ゆっくり、毎日のガーデニングを楽しみたい

目隠しを設置することで、普段、外からの視線が気になって、出ることがない庭であっても、我が家だけ、家族だけの庭をより居心地の良い空間にすることができます。

その他

  • ペットがいる
  • 洗濯物を干したい

ペットがいる場合は、目隠しによってペットが外に出ないようにもすることができます。また、洗濯物を干す場合は、目隠しによって洗濯物がさらされないので、暮らしのプライバシーを守ることができます。

庭の目隠しは、単に外からの視線を遮るだけにとどまらないさまざまなメリットがあります。目隠しを導入することで、カーテンや窓を気兼ねなく開けられるので、換気や採光が容易になることはもちろん、テラス風のくつろげる空間にしたり、子どもの遊ぶスペースを作ったり、物を置いたり、趣味のガーデニングを楽しむなどといった、庭の活用の幅を増やせるたくさんのメリットがあります。

さらに、自宅より高い敷地にある家や隣家の上階から見下ろされるといった状況も考えられます。この場合も、上から視線に対して目隠しを設けることを検討したほうがよいでしょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。

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庭の目隠しアイデア5選

庭の目隠しにはさまざまな種類があり、ひとつの種類の中でも異なった材質や形状のものがあります。それぞれの特徴を知っておくことで、幅広い選択肢からご自宅の状況に適したものを選べるでしょう。

以下では、簡易的なものから本格的な目隠しまで、5つのアイデアをご紹介します。

自然に目隠しできるグリーン(庭木)

庭木は目隠しとしての効果があるのはもちろんですが、植物として庭に彩りをもたらすこともできます。

そんな庭木を導入するメリットとしては、

  • 圧迫感がなく、開放的な目隠しがしやすい
    (庭木の種類によっては、圧迫感のある目隠しになることもあります。)
  • 植物として庭に彩りを添えられる
  • 気になる箇所にピンポイントで置くことも可能

という点が挙げられます。

ただ庭木には、日頃の手入れが必要であること、また植物なので季節によっては虫が発生するなどの注意点もあります。これは、庭木と同じく植物をベースとした生垣についても同じことが言えます。

庭木や生垣の枝や葉が隣家の敷地に入ってしまうと迷惑になるので、植える位置に注意するのはもちろん、定期的に剪定する必要もあるでしょう。手入れが面倒な場合は植木屋さんに頼むことも可能ですが、維持するためのコストもかかります。

DIYでも設置できるラティス(トレリス)

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YKK AP ガーデン倶楽部 リウッドフェンス

ラティスとは、主に格子状の柵のこと。格子の形状は豊富にあるため、お好みに合ったデザインのものを選べます。ちなみに、ラティスと同じような柵を「トレリス」と呼ぶ場合もありますが、どちらとも英語で「格子」という意味です。

ラティスのメリットは、格子状のため圧迫感がなく、庭の目隠しをしつつ適度な採光効果があり、風通しもよい点です。格子にプランターを吊るして華やかにアレンジしてもよいでしょう。

ホームセンターなどからお気に入りのものを購入し、DIYで設置できるのも魅力のひとつです。ただし、DIYで設置する場合は、どのような種類のものを選ぶかに注意が必要です。特に強風対策として、飛んでいかないように固定できるものを選んでください。紐などで近くの柱やフェンスなどに括りつける程度では、いつの間にか紐が劣化して切れてしまうかもしれません。自分の家はもちろんですが、近くの家や人に被害が及んでは大変なので、強度のある専用金具で固定しましょう。

種類が豊富でアレンジも可能のため自由度が高く、DIYでも設置できるのがラティスの魅力ですが、耐久性なども念頭に入れて検討する必要があります。分からないことや心配ごとがあれば専門の施工店に相談することも考えます。

視線も直射日光も遮断できるタープ(シェード)

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YKK AP アウターシェード(洋風すだれ)

タープ(シェード)は、夏の日差しを遮るためによく使用されますが、目隠しとしての効果も兼ね備えています。

形状は、四角型以外にもあるため、スペースに応じて設置しやすいことも利点のひとつです。材質も豊富で、遮光効果を持つ厚手のものや風を通しやすい薄手で軽い素材のものもあります。デザインもカラフルなものから実用性を重視したものまでさまざまありますので、用途とお好みに合ったものをお選びください。

また、以下の記事では、布やシェードを使った手軽なアイデアを紹介しています。

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しっかり目隠しできるブロック塀

分厚い造りが特徴のブロック塀は、他の目隠しに比べると頑丈で耐久性に優れ、強風や台風の日でも安心感があります。ただし、分厚くて上から下まで遮蔽されている分、設置の仕方によっては圧迫感が出やすくなります。圧迫感を減らすためは、穴をあけたり、曲線を用いたり、色を明るくしたりといったデザイン上の工夫をするとよいでしょう。

また、建築基準法に基づく高さ制限などにも注意が必要です。たとえば、鉄筋入りのブロック塀は2.2m、鉄筋が入っていないブロック積みの場合は1.2mの高さ制限があります。その他、設置場所の基礎などにも建設基準が設けられています。設置する際は、専門の施工店に基準を満たしているかを必ず確認、施工する場合のチェックをしてもらいましょう。

ただし、地震などでブロックが倒壊すると大変危険なため、設置後に傾きやひび割れなどの異常が見られた場合は、設置し直さなければならないこともあります。そのため近年では、ブロック塀をリフォームする方も増えています。

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庭の背景としても演出できるフェンス

フェンスは目隠しとしてのみならず、庭の背景としての演出要素を持ち、豊富な種類から好みに合ったものを選べます。素材は、ウッド、アルミ、スチール、樹脂などがあり、形状も縦格子、ルーバー(細長い板を、隙間をあけて平行に並べたもの)などさまざまです。これら素材と形状の組み合わせによって、和風、洋風、スタイリッシュ、ナチュラルなど、幅広いイメージを作り上げることができます。

設置する箇所によって、しっかり隠したほうがよいか、軽く隠すだけで十分かは異なります。フェンスには多彩な商品があるため、自在に組み合わせることが可能です。自宅の置かれた条件や設置の目的によって、どのようなデザインのフェンスが適しているか異なるため、取り入れた際のイメージを思い描きながら選びましょう。

注意点は、フェンスは雨ざらしとなってしまうため、天然木を使うのであれば、長期間濡れても大丈夫なように防腐処理がされているものがおすすめです。処理していたとしても経年変化はあるため、気になる方は、以下の施工事例のような、腐らない素材の人工木を使ったウッドフェンスもオススメです。

関連した記事は、YKK APのMADOショップ「施工事例ページ」内でも、ご覧いただけます。

また、以下のリンクから、希望のフェンスを探してみることができます。

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庭の目隠しの選び方:快適な空間を作るためのポイント

ここまで、5つの目隠しのパターンについて、ご紹介しました。庭に目隠しを設置することは、プライバシー保護だけでなく、風除け、日除け、防犯対策など、さまざまなメリットがあります。それぞれ材質や効果など特徴が異なるため、ご家族のニーズに沿うものを選びましょう。

さらに、選ぶ際は、以下のように、目隠しの目的、設置場所、デザインを始め、高さや風通し、採光などのポイントも念頭に置いてください。

目隠しの目的を明確にする

庭での過ごし方やご家族の身長、住居の基礎に応じた高さの設定など、目隠しの目的によって必要な高さや素材が変わってきます。

プライバシー保護

プライバシー保護が目的の場合は、高い目隠しが必要になります。フェンスやルーバーフェンスは、高い目隠しを作るのに適しています。

風除け

風除けが目的の場合は、風通しの良い素材を選ぶ必要があります。ラティスやルーバーフェンスは、風を通しながら目隠しをすることができます。

日除け

日除けが目的の場合は、日射しを遮る素材を選ぶ必要があります。アルミや樹脂製の目隠しは、日射しを反射するため、涼しい空間を作ることができます。

防犯対策

防犯対策が目的の場合は、丈夫な素材を選ぶ必要があります。アルミやスチール製の目隠しは、防犯性に優れています。

景観アップ

景観アップが目的の場合は、デザイン性の高い目隠しを選ぶ必要があります。木製の目隠しは、自然な温もりを感じさせてくれます。

設置場所も考慮する

目的が明確になったら、設置場所も考えましょう。目隠しの設置場所によって、必要な高さや素材が変わってきます。

日当たり

目隠しの高さや材質によっては、室内の採光を妨げてしまう場合があるので注意しましょう。我が家だけではなく、隣家の採光も妨げないよう配慮しましょう。

風通し

風通しの良い場所に目隠しを設置する場合、目隠しで上から下まで完全に覆われていると、閉塞感や圧迫感が出てしまいます。また、通気性が悪くなって、湿気がたまりやすくなったり、庭の植物の生育が悪くなったりすることがあります。そのため、基本的には上部分を遮蔽して、下部分は覆われていないか通気性のよい素材を選ぶのが理想的です。

隣家との距離

隣家との距離が近い場合は、目隠しの高さを調整する必要があります。一般的には、人の目線の高さである180cm程度が目安ですが、隣家との距離や目隠しの設置場所によっては、それよりも高いものが必要になる場合もあります。

デザインを選ぶ

種類によっては、自宅の外観にそぐわないデザインになってしまう可能性もあるので、建物や外構全体のデザイン面も考慮に入れましょう。目隠しのデザインは、庭全体の雰囲気を左右します。目隠しを導入する第一の目的は、視線を遮ることにありますが、デザインや機能性も考慮に入れて選ぶと、生活の質を向上させることにも繋がります。

素材

目隠しの素材には、木、アルミ、樹脂、スチールなどがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、設置場所や目隠しの目的などを考慮して選ぶ必要があります。

  • 木:自然な温もりを感じさせる。風通しが良く、日射しを遮る効果もある。
  • アルミ:丈夫で長持ちする。日射しを反射するため、涼しい空間を作ることができる。
  • 樹脂:軽量で扱いやすい。日射しを遮る効果もある。
  • スチール:丈夫で防犯性に優れている。

例えば、日当たりの良い場所に目隠しを設置する場合は、日射しを遮る素材を選ぶ必要があります。アルミや樹脂製の目隠しは、日射しを反射するため、涼しい空間を作ることができます。一方、木製の目隠しは、日射しを遮りつつも、自然な温もりを感じさせてくれます。風通しの良い素材を選ぶなら、ラティスやルーバーフェンスは、風を通しながら目隠しをすることができます。

目隠しの色は、庭全体の雰囲気に合わせて選びます。白やベージュなどの明るい色は、空間を広く見せる効果があります。黒やグレーなどの暗い色は、落ち着いた雰囲気を演出することができます。

高さ

目隠しの高さは、設置場所や目隠しの目的などを考慮して選びます。一般的には、人の目線の高さである180cm以上あることがおよその目安ですが、家族の身長や室内や庭での姿勢、移動したり、くつろぐ場所などの状況によって必要な高さは異なるため、事前に計測しておきましょう。

デザインスタイル

目隠しのデザインは、庭全体の雰囲気に合わせて選びます。シンプルなデザインの目隠しは、どんな庭にも合わせることができます。個性的なデザインの目隠しは、庭のアクセントになります。

その他のポイント

  • 設置する前に、法規制や地域の条例を確認する必要があります。
  • 費用は、設置場所や目隠しの種類、素材などによって異なります。
  • 基礎工事が必要な場合もあります。
  • 定期的にメンテナンスする必要があります。

また、我が家の外観や置かれた立地などの条件、目隠しの目的、目隠しした後の暮らしのイメージをメーカーのショールームのプランナーや専門のエクステリア施工店に相談して、いっしょに考えることもお勧めします。

隠したい場所や好きなイメージに合わせて目隠しの方法を選ぶことができます。隠すことだけではなく、圧迫感や、風通し、採光などの快適性なども忘れないように検討します。部分的に設置できるものもあるので、特に気になる箇所から取り入れてみるのもよいでしょう。

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