暑い夏場には、やはり日差しが気になります。サンシェードは厳しい陽射しを和らげてくれるとともに、外からの視線をさえぎってくれる便利なアイテムです。夏場などの陽射しに悩んでいる方は、庭に面するテラスや、2階以上のベランダにも設置することをおすすめします。この記事では、サンシェードとはどのようなもので、どのような効果があるかということを解説します。
サンシェードとは?
まずサンシェードとはどのようなものかということを確認していきましょう。日よけに使われる他の製品や、車用のサンシェードとの違いも解説します。
テラスやベランダなどに設置する日よけのこと
サンシェードは、テラスやウッドデッキ、ベランダなどに設置する日よけです。YKK APでは「洋風すだれ」や「アウターシェード」という名称で販売しています。サンシェードは、化学繊維の縦糸と横糸を組み合わせた生地(布)と、ボトムバーや布を収納する金属製の「ボックス」でできています。陽射しをさえぎりたいときは、布を広げて使います。不要なときはボックスの内部に収納でき、邪魔になりません。
すだれやよしず、オーニングなど、よく似た製品との違い
日よけに使う製品としては、サンシェード以外にもいくつかのものがあります。代表的なものを、以下に挙げました。
- すだれ
- よしず
- オーニング
これらとサンシェードの違いを説明しましょう。
すだれやよしずとサンシェードの違いは、素材と使い方です。上記したようにサンシェードは化学繊維で作られており、上から吊り下げて使います。一方ですだれやよしずの素材は葦(よし、あし)などの天然素材です。すだれは窓枠の上から垂らして使い、よしずは地面に立てかけて使います。
オーニングとサンシェードの違いは、床の近くまで隠すかどうかということです。オーニングは庇として使う製品ですから、どうしても西日が入ってします。目隠しの役割もあまり期待できないでしょう。サンシェードは床の近くまで隠せるため、日差しを防ぎ、さらに目隠しの役割も果たせます。
車用のサンシェードとは大きく異なる
サンシェードというと、カー用品として販売されているものを思い浮かべる方も多いかもしれません。同じ名称であっても、カー用品のサンシェードと建物に設置するサンシェードとは形状も用途も大きく異なります。車用のサンシェードの目的は、車内の温度上昇を抑えることです。サイズも車のフロントガラス等に合わせているため、家屋に設置するサンシェードよりはずっと小さくなっています。車用のサンシェードをベランダやテラスの日よけとして使うことはできないでしょう。
サンシェードによる7つの効果
サンシェードを活用すると、多くの効果を実感できます。代表的な7つの効果を確認していきましょう。
ベランダやウッドデッキ、室内の目隠しに使える
サンシェードは、視界をさえぎる効果があり、設置すれば外から内部は見えなくなります。プライベートな暮らしを見られたくない時は、以下のような場所の外側に設置することで、通行人や隣人からの視界をさえぎることができるでしょう。
- 室内や廊下
- テラスやウッドデッキ、縁側
- ベランダ
YKK APのアウターシェードのうち、「スタンダードタイプ生地」を使った製品は、屋外から屋内が見えにくくなるという効果を保ったまま、逆に屋内からは屋外を見通しやすくする工夫をしています。サンシェードを動かさずに外のようすをチェックできるため、安心感して生活できます。
早朝や夕方でもまぶしくなりにくい
太陽の光をさえぎることは、サンシェードの最も大きな効果です。特に、次のような季節や時間帯は太陽の位置が低くなるので、サンシェードを設置しないと、太陽光が室内の奥深くまで入り込み、まぶしさや熱気を感じやすくなります。
- 日の出から朝の時間帯の東向きの部屋
- 夕方から日没までの時間帯の西向きの部屋
- 晩秋から冬の日中の南向きの部屋
また、夕方になっての西日がまぶしく、それがストレスになっている方も多いと思います。サンシェードを適切な場所に設置すれば、まぶしい太陽の光を簡単にブロックできます。季節や天候を問わず、快適に過ごせるでしょう。
紫外線を防ぐため、屋外でも日焼けを気にせず過ごせる
太陽光の中には肌に悪影響をおよぼす「紫外線」も含まれています。日差しをさえぎってくれるサンシェードは、紫外線もカットします。YKK APのアウターシェードは、90%前後の紫外線をカット。室内はもちろん、屋外でもシェードの内側なら日焼け防止に役立つ製品です。
室温の上昇を防ぎ、冷房効果のアップに役立つ
サンシェードを適切に設置すれば、室温の上昇も防いでくれます。YKK APのカタログ記載のシミュレーション(※)によると、夏に室内へ流入する熱のうち74%は窓から入ってくるものだそうです。アウターシェードを設置すると、室内の温度は3度から7度程度ダウンすることが確認されています。特に日中の熱がまだ残る夕方の時間帯に効果を発揮します。このようにサンシェードには、室温の急上昇を抑える効果があります。サンシェードで熱の流入を抑えれば、冷房を使って室外に追い出さなければならない熱の量も減ります。つまりクーラーも効きやすくなるのです。冷房効果がアップして、電気料金が抑えられることもメリットの一つです。
(※)YKK AP業務用カタログ「スクリーン・ひさし・日よけ」p.346
窓まわりがおしゃれになる
サンシェードはバリエーション豊富な色のものがあります。生地の色はオレンジ、青、緑、グレー、ブラウンなど数多くの中から選ぶことができます。本体やボックスなど金属部分の色も、ブラウンやシルバーなどが用意されています。建物や外観に合わせたデザインや好みの色を選べ、窓まわりがおしゃれになるのもサンシェードの魅力です。
雨や風もある程度防いでくれる
サンシェードは、雨風を防ぐためのものではありませんが、雨や風を物理的にさえぎってくれる効果はあります。小雨や小雪、少し強い程度の風なら、家の中に侵入することを防いだり、弱めたりしてくれるでしょう。ただし強い雨や風は防ぎきれません。特に強風にさらされると、サンシェードそのものが破壊されるおそれもありますので、そのような状況になったら早めに収納しましょう。
収納することで、陽射しをたっぷり浴びれる
サンシェードは日差しを防ぐためのものですが、冬のよく晴れた穏やかなどには、逆に陽射しをたっぷり浴びたいこともあるでしょう。サンシェードは、そのようなときは内部のボックスに収納し、必要な際は下ろせばいいだけで、簡単に扱えることが魅力です。設置する際には工事が必要ですが、日常的に引き出したり収納したりできます。
サンシェードで安心・快適な暮らしを手に入れよう
サンシェードは、あらかじめ設置する必要がありますが、一度設置しておくと、目隠しはもちろん、夏場などの日よけや紫外線対策、省エネ対策、冬場などには日差しの取入れなどに役立ち、季節を問わず、一年中活躍する、比較的に低いコストで手に入れられる製品です。家を建てるときやリフォームを行う際には、ぜひ、サンシェードの設置も検討してみたらいかがでしょうか。
実際にサンシェードは、さまざまな家庭で使われています。活用例は「お庭を目隠し、知っておきたいシェードのメリットやデメリット、活用するためのポイント」記事で紹介していますので、ぜひお読みください。