ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

すでに自宅に設けてあるブロック塀にフェンスを後付けすることはできるでしょうか。昨今は、自宅に侵入しての強盗など、犯罪ニュースも多く、防犯やセキュリティ意識の高まりから塀を高くしたい方も増えているようです。本記事では、今ある自宅のブロック塀に新しくフェンスを後付けする方法や費用などを解説します。

現在のブロック塀に、新しくフェンスを後付けする3つの方法

現在あるブロック塀に新たに、フェンスを後付けする方法は大きく3つあります。後付けができる条件も含めて、詳しく確認していきましょう。

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀に穴を開けてフェンスを設置する方法

一つひとつのブロックは上下に穴があいていますが、塀の上部はモルタルなどですき間を埋めているので穴があいていないので、「フェンスの柱を入れることができないのでは?」と思ってしまいがちです。しかし施工店は「コア抜き」という技術を使ってフェンスを設置しますので、心配しなくても大丈夫です。コア抜きというのは、専用の機器を使ってフェンスの柱を建てる位置に穴を開ける作業。先端にはダイヤモンドヘッドが取り付けられているため、ブロック塀はもちろん鉄筋も切断できます。ただし、コア抜きは1箇所ずつ行うので、長いフェンスを取り付ける際にはコア抜きだけで相応の時間がかかります。

ブロックを積み増す方法

ブロック塀が低い場合はブロックを積み増し、その上にフェンスを設置することもできます。積み増す際にフェンスの柱を入れますので、コア抜きをする必要がありません。費用も時間も抑えながら安全に設置できます。

ブロック塀のそばにフェンスを設置する方法

ブロック塀の上にフェンスを設置できない場合は、ブロック塀の内側か外側にフェンスを設置する方法もあります。この場合は既存のブロック塀に手を加えずに済み、フェンス選びの選択肢も制約が少なくなります。ただし、ブロック塀の内側にしか設置できない場合も多く、敷地も狭くなってしまいます。

ブロック塀につけられるフェンスの種類は?

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀にはどのようなフェンスを後付けできるでしょうか。

さまざまな種類のフェンスを選べる

ブロック塀の上に設けるフェンスにはさまざまな種類がありますが、代表的な、以下の3つをご紹介します。

  • メッシュフェンス
  • アルミフェンス
  • 鋳物フェンス

これらをはじめ、家や庭の雰囲気にあわせて好みのフェンスを選びましょう。

高さ制限などの条件によって、選ぶフェンスが変わります

ブロック塀の上にフェンスを設ける場合は高さの制限に注意する必要があります。塀全体の高さは2.2メートルまで、ブロック塀とフェンスはそれぞれ1.2メートルまでという制限があります。また、以下の条件によっても高さの制限は変わります。

  • 設置されているブロックの種類(化粧ブロック、空洞ブロック、型枠ブロックなど)
  • フェンスの縦板や横板で空間が塞がれる面積の比率

フェンスのすき間が少ないと風圧を受けやすいため、高い塀を設けにくくなります。化粧ブロックや空洞ブロックの場合は、次のどちらかを選ばなければならないことがあります。

  • 目隠しフェンスを設置する代わりに、全体の高さを抑える
  • フェンスの高さを確保する代わりに、メッシュフェンスなど風圧を受けにくいフェンスを選ぶ

適切なフェンスを選ぶためには施工店に相談してみましょう。

ブロック塀にフェンスを後付けする費用の目安

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀にフェンスを後付けする場合にかかる費用は次の通りです。

  • フェンスそのものの費用(1メートル当たり数千円から10万円程度が多い)
  • フェンスの設置費用(1メートル当たり5,000円から25,000円程度)
  • コア抜きを行う場合は、コア抜き費用(1箇所当たり3,000円から8,000円程度)

フェンスそのものの金額は安くても、工事費を加えると数十万円になることもあります。複数の施工店から見積りを取り、工事内容も含めてよく比較検討するのがおすすめです。

フェンスを後付けはDIYでもできる?

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

費用をかけて施工店に依頼するのではなく、自分でDIYしてみようと考える方もいるかもしれませんね。ブロック塀の後ろにラティスを設ける程度であれば、DIYでも問題ありません。ブロック塀に手を加える場合には専門業者に依頼したほうがいいでしょう。上記した「コア抜き」を行うには専用の機器が必要で、慎重に作業を進めないとブロックを割ってしまうリスクもあるので、熟練の技術者でなければ難しいといえます。また、適切に工事を行わないとフェンスが倒壊し、通行人や近隣の住民、家族などがケガをすることもあるので大変危険です。DIYでチャレンジしてうまくいかなくなってから業者に依頼すると、余計に費用がかかってしまうことになりかねません。安全なフェンスを確実に施工したいなら、専門業者に依頼するのが一番です。

フェンスの後付けで後悔しないための3つのポイント

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀にフェンスを後付けする際には、次のポイントを押さえてください。

工事内容も含めて詳細な見積もりを取ろう

ブロック塀にフェンスを後付けする工法はいくつかあり、費用や施工日数、見映えが変わります。複数の施工店から見積りを取るのなら、費用だけでなく工事内容や出来上がり後の見映えの違いにも注意して、疑問点があれば説明してもらいましょう。あせらずじっくり検討して、納得できる、我が家の外構・エクステリアを実現しましょう。

フェンス設置後の日当たりや風通しも要チェック

フェンスを設置することによって敷地内の環境が変わる場合があることにも注意が必要です。特に目隠しフェンスを設けた場合は、以下のような不都合が起こることもあります。

  • 日当たりが悪くなり、例えば、庭に干した洗濯物がなかなか乾かない
  • カビやコケが生えやすくなった
  • 風通しが悪くなり、空気がよどむ感じがする

設置した後の日当たりや風通しはどうなるか、施工店からよく説明を受けてください。日当たり対策なら半透明のフェンス、風通し対策ならルーバーフェンスを選ぶのもおすすめです。YKK APのラインナップにはどちらの製品もあります。

近隣への配慮も忘れずに

ブロック塀にフェンスを後付けすると、たいていの場合は塀の高さがかなり高くなります。近隣に次のような印象を与えることもあるため、ご近所付き合いへの影響も心配です。

  • 見通しや日当たり、風通しが悪くなった
  • 目の前が壁となり、圧迫感を感じる

フェンスを選ぶ際には、近隣への思いやりも意識するのがいいでしょう。本格的な工事を行う前にお隣に話をしておくことをおすすめします。

施工店とよく相談して理想のフェンスを後付けしよう

ブロック塀に、フェンスを後付けする3つの方法

ブロック塀に後からフェンスを設置することは可能ですが、最適な方法はブロック塀の状況によって異なります。また、高さ制限の法令にも注意する必要があります。専門的な機器を用いる工事も伴うため、DIYで後付けすることは難しいでしょう。安心できる工事でフェンスを設置して快適に暮らすためには、施工店に依頼するのがおすすめです。希望する外構・エクステリアになるよう、施工店とよく相談して決めましょう。

 

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。