のんびり湯船につかりながら外の景色を楽しんだり、浴室から繋がる庭にリウッドデッキを敷いてバスコートに仕立て、お風呂上がりに火照ったからだを覚ましたり。浴室とエクステリアを繋げると、リゾートのようなバスタイムが過ごせます。もちろん目隠しも大事なポイント。庭やベランダを上手に生かして、豊かで充実した毎日を送りましょう。
目次
リラックスの鍵は浴室に。エクステリアと繋げればわが家でリゾート気分
おうち時間が長くなったことでストレスが増えて夜眠れない、外出控えで気分が上がらないといった声を聞きます。そこで注目されているのが浴室の大切さです。
浴室は1日の疲れを取り、翌日の活力を生み出す大切な場です。暖かいお湯につかってリラックスすれば、身も心も癒されてストレスも解消できます。特に日本人はお風呂好きが多いと言われ、世界的に見てもこんなに日常的に浴槽に浸かる習慣を持っている国はあまりありません。
また浴室は誰にはばかることなく裸で過ごすことができる究極のパーソナルスペースでもあります。体を締め付けるものから解放されてお風呂に入りながら、髪やお肌のお手入れをしたり、瞑想をしたりすれば身体も心も軽くなり、新しい仕事のアイデアが浮かびやすいという人もいます。
今や浴室は身体を洗うためだけの場ではなく、豊かな日々を送るためにとても大切な場所となっているのです。
イマドキは便利で快適なシステムバスの製品が数多くあります。そこにもうひと工夫!浴室と庭やベランダなどのエクステリア空間を繋げれば、わが家の浴室がまるでリゾートのような極上のリラックス空間になります。
浴室+庭の楽しみ。リウッドデッキを敷いたバスコートで火照った身体を覚ます
リゾートや温泉の楽しみのひとつに、開放感あふれる広々としたお風呂があります。でも自宅の浴室はたいてい1坪前後、広いお風呂なんて難しいと諦めている人も多いのでは?
そんな時は、エクステリア空間を活用しましょう。庭やベランダなどのエクステリア空間と窓やドアで繋げれば、空間が大きく広がり、リゾートのようなバスタイムが楽しめます。
憧れのバスコートを取り入れるのもいいでしょう。バスコートとは浴室から直接つながった庭のこと。浴室専用の坪庭を作らなくても、庭の一部を植栽などでさりげなく目隠ししてバスコートにすることも可能です。
バスコートがあれば、お風呂上がりの時間をのんびり過ごしたり、お風呂に入りながら庭の景色を思う存分楽しんだり。開放感あふれる楽しいバスタイムが過ごせます。
バスコートを計画する際は、浴室から庭へ段差なくスムーズに出入りができるよう、リウッドデッキを設置しておくと快適です。
リウッドデッキの上にはリラックスチエアやベンチを置いて。季節のうつろいが感じられるよう、四季折々の花や紅葉する木をあしらうのもいいですね。毎日お風呂に入るのが楽しみになります。
バスコートは濡れた身体で出入りをする場所ですから、リウッドデッキや家具は水に強い耐久性が高いタイプを選ぶことが肝心です。また屋外に出る時にバスローブをサッと羽織れるように、近くにフックや収納なども計画しておくといいでしょう。
バスコートは、屋根付き、屋根無しの両方があります。屋根無しなら開放感は抜群、お風呂上がりに太陽の光を浴びたり、星空を楽しんだりできます。屋根付きなら雨の日の洗濯物干し場としても使えます。
お風呂は夜に入ることが多いため、暗い中でも楽しめるよう照明の準備もしておきましょう。ムードを盛り上げるコツは、空間そのものを明るくするのではなく、間接照明で植物やリウッドデッキを照らすようにすることです。
ほんのりと明るく浮かび上がったバスコートを眺めながらお風呂に入れば、心からリラックスできそうですね。お風呂から上がったら、ライトアップされたムード満点のバスコートでお酒やお茶を楽しむのはいかがでしょう。
バスコートがあれば毎日がリゾート気分!浴室と庭を上手に連携させて、快適なリラックス空間を目指しましょう。
浴室+景色の楽しみ。2階の浴室から眺めよく、ベランダと繋げると更に楽しい
浴室を2階に設置して、バスタイムに思い切り景色を楽しめるようにするアイデアもあります。2階は眺めがよく、ご近所からの視線も気になりにくいので、心からリラックスした時間が過ごせます。
ポイントは、浴槽に入った時の視線の先に景色が見えるように計画すること。美しく見えるよう、窓のサイズや形状にもこだわりましょう。
ベランダを活用すれば2階にもバスコートが作れます。浴室からベランダに直接出られるようにしておけば、外の風に吹かれてお風呂あがりの火照った身体を覚ましつつ、のんびりとした時間が過ごせます。
シェードを取り付ければ、目隠し対策がしやすく、日よけにもなります。ベランダも大切なわが家の生活空間です。上手に活用して、毎日を楽しく過ごしましょう。
外部からの視線に配慮を。さりげなく目隠しができるおしゃれなエクステリア製品も
バスコートなど浴室とエクステリアを繋げる際は、外からの視線に配慮をしましょう。目隠し対策をしてこそ、リラックスできる空間になります。
坪庭のように塀で小さく囲わなくても、グリーンやプランターを使って、視線が気になるところだけさりげなく目隠しする方法もあります。
植物は冬に落葉しない植物を選んで。1本だけでなく、複数を重なり合うように配置すると、視線を遮りつつ、自然の中にいるような気分を味わえます。植物だけでは不安な場合は、フェンスを組み合わせるのもいいでしょう。
しっかり目隠しをしたいなら、機能性が高い目隠しフェンスを取り付けて。。デザイン性の高いものが揃っているので、わが家の外観イメージに合わせて選びましょう。
こちらのスクリーンは視線を程よく遮りながら、閉塞感を感じさせないデザインになっています。心地よい風と光を通してくれるので、プライバシーを守りつつ、快適なリラックス空間が作れます。
手軽に目隠しをしたいならシェードを使うアイデアもあります。カラーのバリエーションも豊富で、視線をしっかりと遮ってくれ、紫外線カットの効果もあるので気になる日焼けも防ぐことができます。夏の日射熱も防いでくれるので、快適な空間づくりができます。
浴室と庭やベランダなどの屋外空間と繋げると、わが家に居ながらリゾート気分が味わえます。おうち時間の充実が大切な時代です。エクステリア空間を上手に生かして、毎日をより豊かに楽しく過ごしましょう。
著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中