家の顔ともいえる門扉は、家の雰囲気に合わせて選びたいところです。しかし、さまざまな素材やデザインの製品があり、どれを選ぶべきか迷ってしまうことも。本記事では、門扉の特徴と門扉選びの4つのステップを紹介し、我が家に合った門扉選びをサポートします。
門扉選びの基礎知識。7つのポイントをチェックしよう
門扉は各メーカーから様々な製品が出ていますが、選ぶポイントは大きく7つあります。
- 素材(アルミ製、スチール製など)
- デザイン(木目調、鋳物、メッシュなど)
- 色(白、黒、ブラウンなど)
- 扉の高さや幅
- 扉の開き方(内開き、外開き、引き戸)
- 扉の枚数など(片開き、両開き、親子開き、折り戸(3枚、4枚))
- 付帯する機能(施錠方法、照明、インターホン、ポスト、ネームプレートなど)
それぞれのなかから、ご自宅に合っているのはどれかを考えると、早く希望の製品が見つけられるでしょう。
納得いく門扉選びのための4つのステップ
では、いよいよ門扉を選んでいきましょう。門扉選びで重要になるのは、以下の4つです。
- 敷地内をどれだけ見せるかを決める
- 家屋やエクステリアと調和したデザインを選ぶ
- サイズや開閉方法を決める
- 施錠方法やさまざまな機能を選ぶ
どうしても譲れない機能やデザインなどがあればそれを優先させるべきですが、基本的にはこの4つの順番に門扉を選んでいけば、ご自宅に適切なものを選べるでしょう。
それぞれのポイントについて、順に解説していきます。
門扉選びのポイント① 敷地内をどれだけ見せるかを決める
門扉は、自宅敷地と道路との境界に位置しているものです。そのため、門扉の高さによって、外からの家の見え方が異なります。
選択肢となるスタイルは以下の3つです。
- オープンスタイル:敷地内をよく見せる。門扉の高さは1m前後、またはそれ以下
- セミクローズドスタイル:敷地内の一部を隠し、一部を見せる。門扉の高さは1m~1.5m程度
- クローズドスタイル:敷地内をあまり見せない。門扉の高さは2m以上
また、門扉を決める際には、フェンスや塀と調和しているかどうかも考えなくてはいけません。フェンスや塀の高さがあるのに門扉が低いとアンバランスであるだけでなく、外部からの侵入を容易にしてしまいます。逆に門扉だけが目立って高くても、全体の景観を損ってしまいます。
門扉選びのポイント② 家屋やエクステリアと調和したデザインを選ぶ
門扉はそれ単体では素敵なデザインだったとしても、家屋やエクステリアとテイストが合っていないと、ちぐはぐな印象になってしまいます。また、周囲の住宅のなかで浮いてしまわないかということも考えておかなければいけません。その観点から、押さえておきたいことが2つあります。
家屋やエクステリアと調和したデザインや色を選ぶ
門扉と、家屋やエクステリアが調和していることは重要です。家屋が洋風なら門扉も洋風に、家屋が和風なら門扉も和のテイストが感じられるものを選ぶのが一般的です。その上で、どういうものを選ぶかということですが、例えばYKK APでは、家屋のスタイルを4種類に分けて、門扉選びをサポートしています。
- ベーシックスタイル:和洋折衷の場合が多い
- モダンスタイル:すっきりした、現代的で都会的なスタイル
- 洋風スタイル:北欧風や南欧風の住宅など
- ジャパネスクスタイル:和の要素を取り入れた住宅
まずは自宅がこの4つの分類のなかのどれに当てはまるかを考えてみましょう。また、同じ製品でも、色によってずいぶん印象が変わります。門扉の色も、家屋や庭との調和を考えて選びましょう。
周囲の住宅との調和も重要
門扉を選ぶ際には、周辺にはどのような住宅が多いかということにも配慮が必要です。例えば周囲がオープン外構の家ばかりなのに、一軒だけ存在感のある大きな門構えにするというのも違和感があります。
もちろん、どこまで周辺の住宅との調和を意識すべきかということは一概には決められませんが、古い歴史を持つ住宅地などでは、より慎重に計画したほうがいいかもしれません。
門扉選びのポイント③ サイズや開閉方法を決める
門扉選びにおいては、サイズや開閉方法もポイントになります。
サイズは設置場所の大きさや、カーゲートと兼用するかなどにより変わる
門扉のサイズは、設置できる場所の幅に左右されます。おおむね1.6m程度の扉を設置できる幅があれば、あまり選択肢が限定されません。しかし十分な幅が取れない場合は、次のいずれかの選択肢から選ぶことになります。
- 扉の幅を狭くし、両開きで設置する
- 左と右で扉のサイズが異なる「親子開き」の扉を設置する
- 親子開きの扉も設置できない場合は、片開きにする
多くの家で採用しているのが親子開きです。片方の扉のサイズが大きいため、片側だけ開けてもスムーズに出入りしやすいというメリットがあります。
門扉が駐車スペースと隣接している場合は、車の入り口を兼ねさせることもできます。この場合は、引き戸や、3~4枚の折り戸を使うのが適切です。ただし、その際は人と車が別々に通れるように、開閉位置を考慮するのがいいでしょう。
設置場所には要注意。開閉方法の選択肢が絞られる場合がある
設置場所によって門扉の開閉方法の選択肢が狭まることもあります。
- 引き戸の場合は、門のそばに扉を収納するスペースが必要
- 扉が外開きの場合は、戸が道路に出ないことを確認する必要がある
一般的に門扉は内開きが基本ですが、扉を収納するスペースを確保できるなら、引き戸も選択肢に入ってきます。外開きの門扉を選ぶ場合は、戸の幅の分だけ門扉をセットバックする必要があります。
門扉選びのポイント④ 施錠方法やさまざまな機能を選ぶ
門扉を選ぶ際には施錠方法をはじめ、機能面も考慮する必要があります。
例えば施錠方法には、カードキーによる施錠や、シリンダー錠などといった選択肢があります。またドアの開け閉めとしては、ハンドルを回すものや、取っ手を引くものなどがあります。
さらに、必要に応じて以下のような機能を門扉に加えることもできます。
- 照明
- インターホン
- ポスト
- ネームプレート
- オーナメント
YKK APではさまざまな種類の門扉を用意。我が家に適した門扉を選べる
YKK APでは、家の雰囲気にあわせたさまざまな種類の門扉を用意しています。
エクスティアラ:高級感のある門扉。木目調を中心に、さまざまな種類がある。格子の種類も豊富
ルシアス:親子開きや引き戸の選択肢が多い。木目調からプラチナ調まで、さまざまな種類から選べる
シンプレオ:シンプルな見た目が特徴。白や黒系統の色が多いが、ブラウンも選べる。折り戸にも対応可能
シャローネ:鋳物門扉で、シンプルな製品から凝ったデザインまで選べる
豊富な製品が揃っている門扉からたった一つを選ぶのは、大変ではありますが、楽しくもあるでしょう。本記事で紹介した4つのステップを押さえれば、どんな機能やデザインの門扉を選ぶべきかというイメージも湧きやすくなるはずです。専門家に相談する場合でも、どんな選択肢があるかということを知っておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。
ぜひ、ご自宅にぴったりの門扉を選んでみてください。