質の良い眠りとスッキリとした目覚めは、いきいきとした幸せな毎日を生み出してくれます。最近元気が無い、やる気が出ないと感じたら、睡眠環境を見直してみませんか?今回ご紹介するのは、まるでプライベートヴィラのような「寝室+ウッドデッキ」の組み合わせです。朝起きた時にとにかく気持ちが良いのはもちろん、健康にも良い影響を与えてくれ、1日を幸せにはつらつと過ごせますよ。
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ベッドから出て青空の下で深呼吸!これぞリゾートホテルのだいご味
日々の生活に疲れた時はリゾートでリフレッシュ!なんて良いですね。リゾートのだいご味は、日常から離れた自然の中での目覚めや食事など、普段はなかなか味わうことができない自然との一体感にあります。
最近のリゾートホテルで目立つのが、観光やアクティブなメニューに参加しなくても、部屋に居るだけでゆったりとした非日常を満喫できる滞在型の作りです。部屋の面積は広めで眺めよく、インテリアは自然素材で仕上げて癒しの空間に。ベッドからそのまま屋外へ出て、デッキにあるチェアに身を沈めてゆっくりと本を読む。そして朝になったら爽やかな朝日で目覚め、ベッドからそのまま外に出て、気持ちの良い風の中で大きく深呼吸。
こんなステキな時間が過ごせるリゾートホテルのエッセンスを我が家でも手軽に再現できるのが、「寝室+ウッドデッキ」の組み合わせです。
夜ぐっすりと眠る環境を整えることが、朝の気持ちの良い目覚めにつながる!
寝室はリビングやキッチンに比べて、どうしても後回しにされがちですが、人生の3分の1もの長い時間を過ごし、自律神経にも影響を及ぼす大切なスペースです。
睡眠は1日の疲れを取り、ストレスを解消し、明日の元気を生み出す源となるもの。最近の研究では睡眠は時間だけでなく、質も大切であることが分かっていますので、質の高い睡眠がとれるよう環境をしっかり整えることが、毎日を元気に暮らすためには重要なことになります。
睡眠のための良い環境とは、まず騒音無く静かであること、眠っている間は暗いこと、そして夏は涼しく冬は暖かく、他のどの部屋よりも快適な環境が必要です。
騒音に関して言えば、世界保健機関(WHO)によると、室内の騒音が30デシベル以上になると睡眠に影響を与え質が下がるとしています。30デシベルというとホテルの室内の静けさです。図書館がだいたい40デシベルですから、相当静かな環境が必要です。
そしてもうひとつ睡眠で大事なこと。それは目覚めです。人は、夜は暗い中でぐっすり眠り、朝は明るい太陽の光の中で目覚めるというメリハリが無いと、ホルモンバランスや体内時計が乱れ、身体がだるい、寝起きが悪い、疲れが取れないといった症状が出やすくなります。
また幸せを感じるホルモンも、朝にたっぷり太陽の光を浴びることで活性化し、精神の安定やストレス解消にも効果があるとされています。
現代人は慢性的な睡眠不足に陥っていると言われています。成人の場合1日の適切な睡眠時間は約8時間だそうで、1日の3分の1の休息が生き物としての人間には必要なんだとか。そして睡眠には覚醒が必ずセットで、良い眠りと良い目覚めが実現できてこそ1日を元気に過ごせるというわけなんですね。
ベッドからウッドデッキへ踏み出す至福のひと時。朝から元気よく過ごすために
そこで毎日をもっと元気に幸せに過ごすための我が家の寝室計画!寝室はただ暗いだけでもダメ、明るくてもダメ、暗さと明るさのメリハリをはっきりつけることが、良い眠りと目覚めにする秘訣です。まずは寝室を明るい場所に引き出して、朝に気持ちよく目覚めることができるようにしましょう。
外の騒音が気になる場合には、今あるサッシの内側に内窓を取り付けると防音効果を発揮し、室内が静かになります。また街灯のあかりが気になる場合は、遮光カーテンでしっかりと光を遮りましょう。
そして寝室にもうひと工夫。人生の長い時間を過ごす大切な場所ですから、もっと楽しく幸せな場所にしましょう。例えば、寝室から繋げて庭にウッドデッキを設置すれば、寝室と庭に一体感が生まれ、毎朝カーテンを開けるたびに気持ちの良い開放感が味わえます。
朝ベッドから出たらそのまま庭のデッキに出て日光浴や体操をしたり、そのまま庭で朝のお茶を楽しんだり。休みの日は庭で朝食を取るのも良いですね。寒い季節でも、朝、パッと窓を開けて戸外の空気を吸うとシャキッとしますよ!太陽の光をたっぷり浴びて幸せホルモンを活性化させましょう。
寝室+ウッドデッキは、まさにリゾートです。家に居ながら非日常の楽しみを毎日のように味わえます。朝にベッドから起きて、庭へ足を踏み出す幸せな瞬間をぜひ味わって頂ければと思います。
シャッターを取り付ければ防犯や強風対策にも。安心してぐっすり眠れます
寝室の窓には防音や遮光だけでなく、防犯にも注意を払いましょう。また最近は異常気象で大型の台風による被害も増えていますので、強風対策も併せて行っておくと安心して眠ることができます。
寝室の窓におススメなのがスリットシャッターです。シャッターを取り付けることで空き巣や強風から窓をしっかりと守ってくれ、またスリットは開閉できるので、シャッターを閉めたまま風や光を室内へ取り入れることができます。これなら夜にちょっと風を通したい時も、シャッターを閉めたままで良いので安心感があります。
操作はリモコン式ですから、窓を閉めたままベッドの中から開け閉めが可能。何より便利なのがタイマーで朝起きる時間に合わせてシャッターが開くよう設定しておけば、毎朝決まった時間に朝の光を浴びながら目覚めることができます。
従来の寝室の考え方は、安眠にばかり注目されてきました。しかし爽やかな目覚めにも目を向けることで更に幸せな毎日が送れそうです。寝室+ウッドデッキで毎朝至福のひと時をお過ごしくださいね。
著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中