玄関まわりのおしゃれなデザインの施工例をご紹介します。ご紹介する画像は、YKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、なるほどと思えるアイデア、あっと驚くテクニック、わが家が見違えるように美しく映え、家に帰るのが楽しみになるようなハイクオリティな事例ばかりです。
使われている商品や、リフォームのビフォー・アフター画像もご紹介しますので、新築やリフォームでの玄関まわりの計画の参考にしてみてくださいね。
目次
ナチュラルモダンな玄関まわりの施工例
シンプルで印象的な縦格子デザイン

無駄な装飾をそぎ落とし、床面のコンクリート部分までシンプルに徹したナチュラルモダンな玄関まわりです(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ファサード部門ブロンズスタイル賞/採用商品:ルシアススクリーン/設計施工:株式会社 インスパイア)

エクステリアの縦格子、玄関ドア、窓枠はキャラメルチークで統一。グレイッシュで無機質な外観にナチュラルなアプローチスペースを演出しています。
こちらは、木目の縦格子縦格子を使ってナチュラルモダンな玄関まわりを演出した施工例です。無機質なグレイの外壁に、キャラメルチーク色の木質感ある縦格子縦格子という異素材の組み合わせによって生み出されたデザインには、圧倒的な存在感があります。
注目したいのが床のデザインです。コンクリートの床部分はシンプルデザインに徹し、芝生や下草とのバランスも、建物全体で一体感が感じられるよう綿密に計算されています。ナチュラルモダンの玄関まわりのお手本とも言える事例です。
森の中にいるようなフロントガーデンの施工例
自然石とフレームを組み合わせて

ナチュラル感満載、自然の森の中を抜けていくような玄関アプローチです。足元には自然石や下草をあしらい、大胆なフレーム使いで現代的な建物と調和しながら、暖かみのあるフロントガーデンになっています(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ファサード部門ブロンズスタイル賞/採用商品:リレーリアフロントフレーム・ルシアスウォール/設計施工:エスリードハウス 株式会社)

組み合わせたフレームのセンターに、重厚感がある木目デザインの機能袖壁ルシアスウォールを設置。夜の玄関アプローチを暖かみのあるライティングで演出しています。
こちらは、まるで森の中を抜けていくような、高原のリゾート感満載の玄関アプローチの施工例です。森の中といっても鬱蒼と木を生い茂らせているわけではなく、立ち姿の美しい樹木を効果的に配置し、足元に下草をあしらうことで、森を感じるフロントガーデンに仕上がっています。
フロントガーデンとは、門から玄関までを庭のように設えることを言い、表の通りから見えやすく、住まいを美しく引き立ててくれる効果があります。
足もとには自然石とたっぷりとした下草、クロスに組み合わせたフレームと木々をくぐって、緩やかにカーブした階段を上った先に見えてくるわが家の玄関。家に帰るたびに、安らぎと喜びが感じられそうです。
邸宅の面持ちを感じさせる門まわりの施工例
重厚感あるスタイリッシュな家の顔

まさに邸宅の面持ちの門まわりです。重厚感を感じさせる素材を使いつつ、フレームを使ったゲートと組み合わせることでさりげない抜け感も演出。ボリューム感と繊細さを感じさせるデザインになっています(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ファサード部門シルバースタイル賞/採用商品:リレーリアフロントフレーム・シャローネ門扉/設計施工:株式会社 DecoLab)

外構に連なるフレームの水平ラインは、前後の奥行きを意識して、外から見て手前は薄く細く、建物に近い部分は太くなっています。どこから見ても美しい、こだわりのデザインです。
こちらはまさに邸宅と呼ぶのに相応しい門まわりの施工例です。重厚感あふれる袖壁に、背の高い門扉を取り付け。軽やかなデザインの門扉と、フレームを使ったゲートのデザインのおかげで決して重すぎることなく、格調高く、均整の取れた美しいデザインになっています。
門前のアプローチを広くとり、門から玄関までは斜めにアプローチすることで、さりげなく目隠しをしながら、奥行きとゆとりを感じさせる門まわりになっています。
アーチが迎えるおしゃれな玄関アプローチの施工例
家の中に誘う3連フレーム

プラチナステンのフレームで作られたアーチが連なる、モダンデザインの玄関アプローチです。オープンスタイルのアプローチですが、アーチの存在感によってゾーニングが明確化されています(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ファサード部門ベストスタイル賞/採用商品:リレーリアフロントフレーム/設計施工:センスオブリゾート 株式会社 LUCENT)
アーチゲートが連なる、おしゃれな玄関アプローチの施工例です。少し高さのある白い壁にはさりげなくスリットを入れて、圧迫感を軽減。アーチはアルミ製のプラチナステン色のフレームを使い、ニュートラルな白色を中心とした外構デザインにしっくりとマッチしています。
アーチには空間を切り取る効果があり、玄関アプローチの存在と役割を明確化してくれます。夜になると、アーチに取り付けられたダウンライトが家族や来客を優しく迎えてくれ、家の中に誘うトンネルのような、一歩踏み出すたびにわくわくするような気持ちにさせてくれるデザインです。
オープン外構のプライバシーを確保、ぬけ感のある明るいデザインに<リフォームビフォー・アフター>
<リフォーム前>

<リフォーム後>

オープン外構の住まいに、木目化粧ブロック、ウォール、フレームを、それぞれ高さを変えてレイアウト。その前後に植栽を重ねることで、立体感のある軽やかなファサードになっています(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年リフォーム・リノベーション部門ブロンズスタイル賞/採用商品:リレーリアフロントフレーム・エクステリアポスト・ルシアスフェンス/設計施工:株式会社 叶屋)
美しさと機能の両方を兼ね備えた家のファサードを作るべく、細やかなデザインの組み立てによって作りあげられたオープン外構のファサードです。
建物が南面しているため、夏場は日差しが強く差し込み、また道路に面しているためリビングのプライバシーの確保が難しい状況にありました。
そこでしっかり目隠しができる門袖とぬけ感のあるフレーム、落葉樹を重ね合わせることで、リビングへの日差しをやわらげつつ、プライバシーもしっかり確保。デザイン性と機能性の両方を兼ね備えた、美しいファサードが完成しました。
敷地の前面に車庫スペースがあるオープン外構の家のファサードは、プライバシーが守りにくく、またデザインの完成度を高めるのが難しい面があります。そこで前面の駐車スペースと庭空間を立体的な構成によって切り分け、車庫スペースの床にもさりげない目地デザインを施すことによって、駐車台数を確保しつつ、こだわりを感じさせるおしゃれな玄関まわりになっています。
純和風の門構えからモダンでオープンなユニバーサル外構へ<リフォームビフォー・アフター>
<リフォーム前>

<リフォーム後>

純和風の門構えから、明るくモダンな門まわりに大変身!高齢になって足元が不安になっても、また車椅子やベビーカーでも安心して出入りができるようスロープを取り付け、誰もが快適に安全に暮らせるユニバーサルデザインの住まいになりました(YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年リフォーム・リノベーション部門シルバースタイル賞/採用商品:シャローネ門扉・パルトナーUDフェンス・ルシアスフェンス/設計施工:株式会社 タケウチ)
純和風の門構えのお住まいを、モダンなユニバーサル外構へとリフォームした施工例です。立派な石段も高齢になると危険になり、また車いすやベビーカーでは出入りが難しいこともあります。
このリフォームでは、段差と圧迫感を無くすことを目標に、ただし堂々とした風合いやグレード感を損なうことがないよう、時間をかけて計画が進められました。
手すりには機能性に優れているだけでなく、住まいのファサードに相応しい洗練されたデザインのパルトナーUDフェンスをセレクト。明るく開放感のある門まわりになりました。
生活スタイルや住まいのデザインは時代と共に変化をし続けていきます。リフォームの力を改めて実感できる事例です。
今回はYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、新築やリフォームの参考になる玄関まわりやアプローチ、門まわりの施工例の画像をご紹介しました。家に帰るのが楽しみになるような、わが家が更に誇らしく思えるような、そんなおしゃれな外構デザインを目指してみてくださいね。
こちらは庭やテラス、カーポートの施工例のセレクト集です。あわせてご覧になってみてください。
著者プロフィール

Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中