愛車を雨風や紫外線などから守るカーポート。ひと口にカーポートといっても、さまざまな商品があり、カーポート選びの基本を知って、自宅に合ったものを選ばないと、設置したものの、困ったり不便に感じることも。また、カーポートにはデメリットといわれる点もありますが、選び方次第で軽減することも可能です。
目次
カーポートを選ぶ3つのポイント
カーポートの選び方について、気にしておきたい主な3つのポイントを取り上げてみました。
車の台数と建物やエクステリアの雰囲気に合わせ、カラーと形状を選ぶ
まず、カーポートを選ぶにあたっては、次の点が重要です。
- 駐車スペースを何台分用意するか
- 柱の高さをどの程度にするか(RV車も対応可能とするか)
それだけでなく、建物との調和ということにもぜひ気を配りたいものです。
- 柱を設ける位置(左側、右側、両方、後方の4種類)
- 屋根をフラットにするか、丸みや傾きを設けるか
- 柱や屋根の色
カーポートだけが目立つ色や形状にしてしまうと、建物とエクステリアのバランスを損ねてしまいかねません。このため、建物やフェンスとの色のバランスを取ることが大切。たとえばブラウン系の住宅なら、カーポートもブラウン系の色を選ぶことで調和をとることができます。
カーポートを置いたらどのように見えるかということを事前にイメージしてみましょう。そのうえで、施工店に相談すれば、適切なアドバイスをしてくれるはずです。
駐車スペースは道路に対して直角か、平行か
駐車スペースの形状も、カーポートを選ぶ重要なポイントのひとつです。道路に対して直角のスペースならどのタイプを選んでもあまり不便さを感じないでしょう。
一方、道路に対して平行なスペースの場合には、工夫が必要です。
道路に面する位置にカーポートの柱を置くわけにはいきませんから、左右どちらかに柱を設ける「片側支持方式」か、駐車スペースの奥に柱を設ける「後方支持方式」に限定されることになります。
価格や設置費用も重要
カーポート選びにおいては、もちろん価格や設置費用も重要なポイントになります。
カーポート設置で発生する費用は、大きく、2つの項目があります。
- 本体の費用
- 設置工事(床をコンクリートにする基礎工事も必要)
カーポート本体費用の目安としては、だいたい以下のような金額を考えてみましょう。とはいえ、高いものでは数百万円という製品もありますので、性能とのバランスを見て検討しましょう。
- 1台用:15万円~
- 2台用:30万円~
- 3台用:80万円前後~
設置費用も安い費用とは言えません。信頼できるエクステリアの専門店に相談し、見積りを取ることをおすすめします。
YKK AP公式サイト「カーポートの教科書」もチェック!
大切なのは、安全性や使い勝手、敷地条件に適したタイプを選ぶことです。エ クステリアの専門店に相談しながら十分に検討しましょう。YKK AP公式サイ トでは「カーポートの教科書」として、以下の5つのポイントについて取り上 げていますのでご紹介いたします。
- 台数とサイズ:将来まで見据えて、台数とサイズを決める
- 耐風・耐雪:風や雪など、住まいの地域の自然条件に適した性能を選ぶ
- 敷地条件:カースペースのサイズや敷地条件に配慮して、タイプや組み合わせを選ぶ
- デザイン:建物やエクステリアとトータルに考えてデザインを決める
- オプション:オプションをプラスしてもっと便利にする
カーポートのデメリットを軽減する3つの選び方
カーポートはガレージと比べると、次のようなデメリットがあります。
- 風雨が入り込みやすい
- 紫外線により塗装が劣化しやすい。
- 外から車がよく見える。侵入されやすく、盗難リスクもアップする
とはいえ、母屋の形状や敷地面積との兼ね合いで、ガレージを設置できないお宅もあるでしょう。そんな時も、選び方を工夫することで、カーポートのデメリットを軽減することが可能です。
サイドパネルの活用で、風雨をしのぐ
カーポートは、柱と屋根で構成されています。
壁がないため、上からの雨は防ぐことができても、横から吹き込んでくる雨や風はなかなか防げません。風雨の強い日は、車が濡れてしまったり、砂や落ち葉などが吹き込んだりして汚れてしまうかもしれませんね。
そこでおすすめしたいのが、サイドパネルの活用です。
車のサイドにパネルがあることで、雨風などをある程度しのぐこともできます。両側支持方式のカーポートなら両側にサイドパネルを設置できるため、より高い侵入防止効果も期待できます。
屋根やサイドパネルの材質次第で、紫外線の防止や遮熱効果も
カーポートの屋根材やサイドパネルは、さまざまな材質のものが出ていますが、「とりあえず雨風がしのげればよい」と安易に素材を決めてしまうと、後で問題が起こることがあります。
- 紫外線により、塗装が傷んでしまった
- 夏場になると、カーポートの中に熱がこもる
- カーポートの屋根が影になり、雰囲気が暗くなってしまう
そんなことにならないように、以下のような選び方を知っておきましょう。
- 紫外線をカットしつつ明るさを確保したいなら「ポリカーボネート板」
- 遮熱効果を期待するなら「熱線遮断ポリカーボネート板」「熱線遮断FRP板」
- 屋根材に明かり取りを設ける方法もある
カーポートなら紫外線や暑さを防ぎつつ、太陽の光を取り入れることもできます。さまざまなライフスタイルに合わせやすいということも、カーポートのメリットなのです。
防犯対策にも考慮したカーポート選びを!
カーポートには防犯装置が付いていないということを心配する人もいるでしょう。
無断侵入や盗難から愛車を守るために、ゲートを設置してはいかがでしょうか。
アップゲートやシャッターゲートなどのさまざまなゲートがありますし、操作の方法も手動で開閉できる「手動タイプ」と車中からリモコンで操作できる「電動タイプ」があるので、使い勝手を考えて選びましょう。
さらに、門扉やフェンスとの組み合わせてゲートを選べば、エクステリア・外構全体の統一感を出すことができます。カーポートだけが浮いてしまわないように、建物との調和も考慮して、カーポートを選びましょう。
カーポートのデザインバリエーションを4つご紹介
カーポートは、家の顔ともなる部分です。
このため、機能だけではなくデザインも重要な要素であり、さまざまなバリエーションが用意されています。
ここでは代表的な例を4点取り上げて紹介しましょう。
モダンなデザインで積雪にも強いカーポート「エフルージュ」
エフルージュは、シンプルでフラットなデザインが魅力の積雪地域向けカーポートです。 モダンな住宅にも調和するスタイリッシュな外観で、様々な敷地に柔軟に対応できます。
積雪地域でも安心の耐久性
エフルージュは、積雪地域で実績のある「ジーポートPro」と同じ素材の柱と梁を採用しており、耐積雪性能は50cm、100cm、150cm相当の商品をラインアップしています。 お住まいの地域の積雪量に合わせて最適なタイプを選ぶことができます。
明るい空間を演出する屋根材
屋根材には光を通すポリカーボネート板を使用しているため、明るく開放的な車庫空間を実現します。 スチール折板屋根材に比べて、家屋に近接して設置しても室内が暗くなる心配がありません。
豊富なラインアップ
エフルージュは、1台用、2台用、3台用など、様々な駐車台数に対応する8つのラインアップがあります。 さらに、木調アタッチメントや機能柱、スクリーンなどのオプションも充実しており、エントランス空間をより機能的かつ美しく演出できます。
環境にも配慮
オプションで雨水タンクを設置することも可能です。 カーポートの雨どいから排水された雨水を貯水し、洗車や植物への散水、災害時の用水として活用できます。
デザイン性と強さを兼ね備えた、ハイグレードカーポート「ジーポートPro」
ジーポートProは、スチール折板屋根ふき材を使用した、デザイン性と耐久性を兼ね備えたハイグレードカーポートです。 耐積雪性能と耐風性能において業界トップクラスを誇り、あらゆる面で優れた性能を求めるお客様におすすめです。
安心・安全の暮らしを守る、最大級の備え
ジーポートProは、耐積雪性能30cmから業界トップクラスの300cmまで設定しており、様々な積雪地域に対応できます。 また、近年増加している台風被害にも備え、業界トップクラスの耐風性能を備えています。
洗練されたデザインで、風格あるファサードを実現
高強度カーポートにありがちな無骨な印象とは異なり、シンプル&フラットなデザインが特徴です。 エッジの効いた高意匠仕様や木調の軒天仕上げなど、豊富なオプションで住宅との調和も実現できます。
部品色までこだわった、オールブラックのカーポート
屋根ふき材のスチール折板に両面ブラック色を追加することで、オールブラックのカーポートが実現しました。 スタイリッシュなブラック色が、住宅とのさらなる調和を生み出します。
豊富なラインアップとオプション
ジーポートProは、3つのラインアップ(ジーポートPro/Pro G、ジーポートPro GR、ジーポートPro PV)があり、様々なニーズに対応します。 また、軒天パネル、ダウンライト、明かり取り屋根、梁延長、宅配ポストなど、豊富なオプションも用意されています。
あなたの暮らしに寄り添う、シンプルなカーポート「プレーンルーフ」
プレーンルーフは、ノイズとなる要素を極限まで削ぎ落とした、プレーンなデザインが魅力のカーポートです。 シンプルなシルエットと個性豊かなカラーが、住宅と美しく調和します。
住宅との調和を追求したシンプルなデザイン
住宅になじむ水平垂直のシルエットと、部品が目立たないノイズレスなディテールにより、シンプルな佇まいを実現しました。
住まいやライフスタイルに合わせた自由な色選び
光沢を抑えたグレイ色やスリムな板幅の木調色など、個性豊かなカラーバリエーションが、多様な暮らしに寄り添います。
さらに美しく、機能的に
乗降時の安全性や夜の演出を考慮した「ダウンライト」や、プライバシーを守る「目隠しパネル」などをオプション設定。 高いデザイン性はそのままに、プラスアルファのこだわりに応えます。
漏水しにくいシーリングレス設計
シーリングを使用しない独自の設計で、シーリング部の劣化や打ち忘れによる漏水などのリスクを低減。 施工技術者の技能に左右されない、安定した施工品質を実現します。
防犯効果と建物との一体感を高める「ルシアス」「タウンゲートⅡ」
カーポートのゲートは、フェンスと調和したものを選べます。たとえば「ルシアス」シリーズなら、選べる色は白や黒、木目調などさまざま。格子のデザインも縦と横がありますから、エクステリアの雰囲気に合わせて選べます。柵により侵入を抑止できるため、防犯上も優れています。
エクステリアとの一体感を高めるなら、シャッターゲートがおすすめです。「タウンゲートⅡ」なら3種類のデザインがあるので、エクステリアに合った製品を選ぶことで、すっきりした外観にできます。シャッターなら侵入そのものが難しいため、高い防犯効果も期待できます。
YKK APのカーポート施工事例
家の正面にあることが多いカーポートは、デザインや品質の点で家の外観イメージが大きく変えます。次に、カーポートをおしゃれに設置した施工事例記事を取り上げています。新築やリフォームでのカーポート計画の参考にしてみてください。
▼YKK AP エクステリア スタイル大賞2023の受賞作品から、ホテルのようなエントランスや車が3台入るガレージなど、高級感があり使い勝手もいいカーポートやガレージの施工事例を紹介しています。
▼おしゃれで高級感があるカーポートの施工事例をYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品からピックアップ。採用されている商品や、夜間のライトアップ写真を紹介しています。
▼玄関まわりやカーポートの素敵な照明の施工例。2021年のYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、わが家を美しくライトアップしたハイクオリティな事例を紹介しています。
▼YKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、なるほどと思えるアイデア、あっと驚くテクニック、わが家の外観をぐっとおしゃれに見せてくれるハイクオリティな事例、採用されている商品や、リフォームのビフォー・アフター画像を紹介しています。
▼道路から、家の中から、どこから見てもおしゃれ!家をさらに引き立てる、我が家の顔に相応しい玄関前のカーポートを作った外構リフォームの事例を、ビフォーアフターで紹介しています。
▼ブロック塀で囲まれた閉鎖的な庭に、明るく広々としたカーポートを設置、庭づくりの工夫で、美しく、使い勝手のいいエクステリアにリフォームした事例をビフォー・アフターで紹介しています。トータルでコーディネートされたフェンスや門扉、細部までこだわった細やかなしつらえの様子をご覧ください。
カーポートは機能だけでなく、エクステリア・外構との調和にも着目して選ぼう
カーポートは「愛車を保管する場所」だけでなく、家の印象を左右する部分で もあります。ですので、車を守る機能はもちろんですが、建物やエクステリア ・外構との調和にも着目して、製品を選ぶことが重要。エクステリア工事の際 に建物とカーポートを一緒に検討すれば、統一感のあるデザインが実現できます。
またカーポートは、間口、奥行ともにカットすることで調整が可能ですし、強 風対策はオプションで補強することも可能です(商品によっては対応できない ものもあります)。しっかり商品を選んで、エクステリア専門店に施工を依頼 して、納得のいく我が家の合うカーポートを設置しましょう。
YKK APでは、さまざまなカーポートを用意しています。YKK APのショールームやお近くのエクステリア専門店にお問い合わせくださ い。