住まいをさらに素敵に見せる、ブロック塀を解体しないで外構の印象を変えるリフォームの方法

住まいをさらに素敵に見せる、ブロック塀を解体しないで外構の印象を変えるリフォームの方法
YKK AP 「カスタマイズパーツ」

外構で利用されることの多いブロック塀。

近年はベーシックなコンクリートブロックだけでなく、ブロックの色や質感のバリエーションが増えており、特に門まわりではそういったデザイン性を持たせたブロックを使ったり、吹付けやタイルなどの仕上げをすることが多いと思います。

そんな中で、分譲地の建売住宅や外構のスペースを広く取りづらい敷地、新築時には建物重視で外構は簡素なデザインにしたケースなど、表札、ポスト、インターホンを取付けるためのブロック積の門塀1枚だけのオープン外構がよく見られます。

そのようなシンプルな門塀ももちろん悪くはないけれど、もう少し変化を持たせて個性やデザイン性のある門まわりにしたい、かといって、構造のしっかりしたブロック塀を解体してリフォームするのは大変そう…。ブロック塀を解体しないで外構の印象を変える方法はないのでしょうか。

今回は既存のブロック塀を生かして、住まいをさらにすてきに見せるプチリフォームのアイディアをご紹介します。

また、ブロック塀のリフォームにあたって注意すべき点についても解説します。

1.少しのプラスで門まわりをイメージアップ

既存の門塀にパーツを加えてファサード空間を演出するアイディアをご紹介していきます。

① 笠木

使うスペースをほとんど変えずにできるのが笠木の取付けです。

笠木のラインが縁取りのようになり、シンプルな門塀が強調され、際立ちます。

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YKK AP 「カスタマイズパーツ」

② 化粧材

同じくスペースを大きく変えない方法に、ブロック塀に取付ける化粧材があります。

シンプルなラインやワンポイントとなる壁飾りのようなものから、古いブロック塀全体をカバーしてイメージを一新するものまで様々です。

いずれもブロック塀に直接施工するものなので、既存のブロック塀に後付けが可能かどうか、事前によく確認する必要があります。

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③ スリット柱

数本の柱を連続して設置することで、デザインに変化をもたらします。

高さを変えてリズム感を持たせたり、奥行き方向に設置位置をずらして奥行き感を感じさせる、また、門塀と対のように設置すれば、門塀1枚だけのときよりもエントランスを少しフォーマルに見せることができるなど、組合せ次第で様々な効果が生まれます。

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④ フレーム

フェンスや塀のようにしっかりした間仕切りとはちがい、抜け感のあるフレーム。

さりげなく境界を示す役割がある他、高さを変えて重ねる、交差させるなどして立体的で動きのあるデザインが可能になります。

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YKK AP 「プリュード」 パーティションフレームユニット

⑤ ゲート

フレームをさらに背が高く間口も広いものにすればアーチゲートのように使うことができます。

ゲートがあることで門まわりより重厚に感じられ、外構全体や外構と建物をデザイン的につなげる効果も期待できます。

ダウンライトを仕込んで夜景の演出を考えるのもよいですね

⑥ スクリーンフェンス

門まわりは、道行く人や訪れる人から玄関や窓への視線をカットするワンクッションが必要になることも多い場所。

スクリーンフェンスならデザイン的なアクセントと目隠しの役割を兼ねた使い方ができます。

背の高いスクリーンフェンスと門塀の高低差がアンバランスになる場合は、ゲートや植栽などと組み合わせるとバランスがとりやすくなります。

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YKK AP 「リレーリア」

ここまで、ブロック門塀に少しのプラスで門まわり、さらには住まい全体をイメージアップするアイディアをご紹介させていただきました。

それぞれのパーツを個々に取り入れるだけでも様々な効果がありますが、ゲートとフェンス、笠木と化粧材、というふうにいくつかを組合わせてコーディネートすると、より一体感のあるエクステリアになります。

特に植栽は、スリット柱やフレーム、ゲート、フェンスなどと相性がよく、組合わせることで一層住まいを美しく見せてくれます

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2.ブロック塀リフォームの注意点

ここからは既存のブロック塀を使ってリフォームする際に注意するべきポイントについて解説していきます。

1 安全性の確認

既存のブロック塀を生かしてリフォームする場合にまず大切なのが、ブロック塀の安全性を確認することです。

特に古いブロック塀は、表面の汚れだけでなく経年劣化が構造にも及んでいたり、現在の施工基準と合っていない場合もあり、ひどい場合は災害時などに倒壊の危険もあります。

見た目にも分かる傾きやひび割れなどはもちろんですが、基礎や鉄筋など適切な施工がされているかどうか、というような判断の難しい部分もあるので、必ずエクステリア専門の施工店に相談して事前に点検をしておきましょう。

また、特に追加したいアイテムがブロック塀に直接取付けるものの場合は、後付けが可能なものなのか、既存のブロック塀がその設置条件を満たしているかどうかもよく確認しておく必要があります。

2 設置環境の確認

  • スペースの確保

スクリーンフェンスやゲートなどの構造物を追加する場合は地中に基礎の施工が必要になります。

また、植栽も同様に地中に植えこむことになり、配管や既存のブロック塀の基礎、建物基礎などと干渉しないように計画する必要があります。

ブロック塀に直接取付ける部材の場合も、既存の塀より厚みや幅が増す場合があるので、隣地や道路側に越境してしまわないかなど、その分のスペースを考慮しておかなければなりません。

  • 動線の確認

門まわりは様々な機能を備えており、人の行き来の多くなる部分です。

構造物や植栽を追加する際は人の動きを遮ることのないように計画する必要があります。

逆に、構造物を追加することにより、進入してほしくない部分を避けるように誘導するなど、動線をコントロールすることも可能になります。

  • 照明の電源確保

ゲートにダウンライトを取付けたり、植栽灯を設置するなど、門まわりに照明を追加する場合は、使用可能な電源があることを確認しておきましょう。

3 DIYに頼らない

金具止めで飾りをつけるくらいなら自力でできるのでは?と考えられるかもしれませんが、ブロック塀はしっかりした基礎、法規に沿った工法、風雨に耐えられるように考えられた仕上げ、と多くの条件をクリアして成り立つものです。

手を加えることで仕上げを傷めて劣化を早めたり、かえってイメージを悪化させることにもなりかねません。

安全面に加え、品質の面からも、安易なDIY頼みはやめておきましょう。

4 既存部や建物外観になじむ計画にする

改修した部分がいくらスタイリッシュなデザインになっても、そこだけがまわりから浮いてしまうような仕上がりは効果的なリフォームとは言えません。

部分的なリフォームの場合は特にそれが顕著に表れてしまいがち。

イメージを新たにしながらも、建物の外観や外構全体と違和感なく調和する、つながりを感じさせるような工夫が必要になります。

例えば、プラスするアイテムを選ぶ際に、建物や既存外構の一部と色や質感が近い素材を使うと失敗が少なくなります。

3.外構の印象を変える、ブロック塀のリフォーム

住まいをさらに素敵に見せる、ブロック塀を解体しないで外構の印象を変えるリフォームの方法

YKK AP 「カスタマイズパーツ」

ブロック塀は風雨にさらされる環境に耐え、様々な形状や仕上げが可能で便利なものですが、リフォームの際は様々な点に注意して慎重に計画し、正しく施工することが大切です。

近年はリフォームにぴったりな便利なプラスワンアイテムが増えてきています。

そういったものを取り入れてブロック塀をリフォームすることにより、個性やデザイン性が加わって見た目のイメージが向上するだけでなく、使い方次第では目隠しや境界明示などの機能を付加することもできます。

ブロック塀の安全性などをしっかり確認した上で、現状と目的に合った機能やデザインのものを選び、我が家の外構の印象をすてきに変えましょう。

 

 

著者プロフィール

住まいをさらに素敵に見せる、ブロック塀を解体しないで外構の印象を変えるリフォームの方法

野中めぐみ 株式会社グリーンテリア
1級造園施工管理技士  福祉住環境コーディネーター2級

1級造園施工管理技士  福祉住環境コーディネーター2級 ハーブ園でガーデナーとして勤務したのち、E&Gアカデミーにて学びエクステリア業界へ。 エクステリア、ガーデンの専門店グリーンテリアに所属し主に設計を担当する他、植物に関するワークショップの開催など庭のある暮らしの楽しさを伝える活動も行う。 エクステリアプランナーとして様々な角度からみなさまの快適で豊かな暮らしにつながる情報をお届けいたします。

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