玄関まわりやカーポートの素敵な照明の施工例をご紹介します。今回ご紹介する画像は、2021年のYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、わが家を美しくライトアップしたハイクオリティな事例ばかりです。新築やリフォームでの外構プランの参考にしてみてくださいね。
目次
昼と夜で全く違う風景を見せる
多彩な照明テクニックで存在感を放つ門まわりの施工例
多彩な照明テクニックで、華やかな存在感を感じさせる門まわりの施工例です。ライトアップによってイメージが大きく変わり、昼間の風景からは想像もつかないような華やかさが生まれています（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年ファサード部門ゴールドスタイル賞/採用製品：エクスティアラアーチ・シャローネ門扉・エクステリアポスト・エクスティアラルーフ/設計施工：株式会社 MASAKI空間計画）
日本の伝統的な冠木門をイメージさせる佇まいは、内と外を明暗のコントラストでさりげなく仕切っています。門外の静と門内の動の演出が美しい。
重厚感ある門まわりの施工例です。照明の力によって、昼と夜で全く違う表情を見せています。
昼間は張り出した大きな屋根が門まわりに影を落とし、石張りの壁、モダンデザインの黒い門扉と共に落ち着きと静寂を感じる門まわりになっています。
一転して夜は、ダウンライトや間接照明、ポールライトなどの多彩な組み合わせによって、通りゆく人が思わず目をとめるような華やかな雰囲気に。
ステップの下には間接照明の仕掛けが施され、足元に軽やかな浮遊感を生み出し、門扉の正面奥にはライトアップされたシンボルツリーが浮かび上がります。照明計画によってこれだけ住まいの表情を変えることができる、これがライトアップの醍醐味でしょう。
足もとの灯りがわが家へと誘う
アプローチを照らすおしゃれな玄関まわりの施工例
足もとの草花を照らす照明が家の中へと優しく誘う、玄関まわりの施工例です。メリハリのある陰影が、まるで海外の住宅のようなドラマチックな印象を作り出しています（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年ガーデン部門シルバースタイル賞/採用製品：シャローネフェンス/設計施工：株式会社 トータルエクステリア盛岡）
白と赤、そしてグリーンのコントラストが、ヨーロッパの住宅を思わせる昼間の玄関まわりの様子。玄関まで誘う焼きレンガの小道が、まるで童話の世界から抜け出してきたかのようです。
オープンに近いセミクローズド外構の施工例です。エレガントなデザインの鋳物フェンス、手入れが行き届いた美しい草花や庭木の組み合わせは、まるで海外の住宅のような華やかさがあります。
照明は足元を中心に、草花やフェンスをより美しく見せつつ道路から家の中へと誘うように配置されています。下から上へ照らすアッパーライトは、普段は光が当たらない部分を明るくしたり、逆に普段明るい部分が陰になったりと、ドラマチックでインパクトのある空間演出ができます。
ライトアップされた季節の植物は、昼間とは違う顔を見せてくれます。ゆらめく陰影の中、足元の灯りに導かれながら歩く玄関アプローチは、家路につく幸せをより強く感じさせてくれることでしょう。
シャドーライティングで影を楽しむ
植栽をライトアップした外構の施工例
外構の植栽をライトアップした施工例。木々の姿を映す影は複雑な陰影を描き、玄関まわりを美しく引き立てます（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年ファサード部門ブロンズスタイル賞/採用製品：リレーリアフロントフレーム・エクステリアポスト・ルシアス歩行補助手すり・シンプレオフェンス/設計施工：柴垣グリーンテック 株式会社）
直線を生かしたシャープなシンプルモダンなエクステリアに、一服の清涼剤のように配されたグリーンをライトアップ。
こちらは植栽をライトアップすることで、複雑な陰影を作り、季節折々の美しい風景を生み出した外構の施工例です。
照明の醍醐味は、光と共に影を楽しむことにあります。壁や床、天井などに影を映り込ませるライトアップのテクニックをシャドーライティングと言い、幻想的で豊かな表情を作り出します。
特に植栽が映し出す影は季節や時間帯、その日の気候によっても形や色を変えます。若葉が萌え出る季節には、微風に揺らめく葉擦れの陰影が目を楽しませてくれるなど、動きのあるデザインを楽しめるのも、シャドーライティングの醍醐味です。
ポイントを絞った効率的な照明計画
それぞれの機能を的確に活かした外構の施工例
それぞれの機能を的確に活かしたピンポイントな照明計画がなされた外構の施工例。サインポールの灯りが我が家のシンボルに（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年ファサード部門ベストスタイル賞/採用製品：ルシアスサインポール・ルシアス歩行補助手すり・シンプレオフェンス /設計施工：株式会社 裕誠）
ポイントを絞った照明計画で、個性的で我が家ならではの外構デザインを実現した施工例です。
門まわりには、わが家の目印でもあり、また道路と敷地の境界をはっきりさせる役割を持つサインポールを取り付け。シンプルなデザインでモダンな雰囲気を演出しています。
玄関へのアプローチの段差部分は、足元がはっきり見えるようにポールライトで明るく照らしています。玄関ドアの前には、来客の顔がよく見えるようにダウンライトを取り付け。
カースペースには、死角になりやすい建物と境界を見極めやすいよう、壁面と床面を照らす低めのポールライトを設置しています。
それぞれが必要な機能を果たしながら、全体が美しく見えるよう綿密な配置計画がなされています。ピンポイントな照明計画で、わが家ならではの個性と安心を感じさせる外構照明の施工例です。
夜を楽しむカーポートとフロントガーデン
空間活用のための外構照明の施工例
カーポートとフロントガーデンを、暮らしを楽しむ場として計画した施工例。力強さを感じるモダンデザインのカーポートに囲まれた空間を、優しいダウンライトで照らし、落ち着きのあるナイト時間が楽しめる空間に（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年ガーデン部門ブロンズスタイル賞/採用製品：エフルージュシリーズ/設計施工：株式会社 インフォメーション住宅産業鹿児島）
カーエリアとガーデンエリアの境を無くし、フレキシブルに楽しめる多目的なスペースになっています。来客が多い時には複数台が駐車できるカーポートとして、普段は子供やペットの遊び場として活躍してくれそうです。
カーポートにダウンライトを取り付けることで、楽しい空間を作りだした施工例です。カースペースとしてはもちろん、夜の時間を楽しめるフロントガーデンにもなっています。
家の前面部分の敷地に、力強いモダンデザインのカーポートを設置、床の仕上げる変えることで、カースペース、アプローチ、そしてガーデンとゾーン分けがされています。
夜になると、アプローチに沿って取り付けられたダウンライトが、2つの空間を切り分けます。ガレージ内の照明によって、家の近くは明るく道路に近付くに従ってだんだんと暗く。光のグラデーションの中心にある、ほのかな明るさを感じる空間は、古き日本の縁台文化を思わせる、くつろぎのスペースになっています。
玄関前のカーポートのデザイン性をアップ
＜リフォームビフォー・アフター＞
＜リフォーム前＞よく手入れはされているものの、少しうっそうとした雰囲気も感じる玄関前のカースペース。
＜リフォーム後＞玄関前のカーポートの施工例。ライトアップすることで、車が美しく映え、防犯効果も高まります（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年リフォーム・リノベーション部門ベストスタイル賞/採用製品：リレーリアフロントフレーム・シンプレオ門扉・ルシアス機能門柱・リレーリアフェンス・シンプレオフェンス・エフルージュシリーズ・ジーポートneoシリーズ/設計施工：株式会社 ライフスタイル）
こちらはリフォームで玄関前にカーポートを設置した施工例のビフォー・アフターです。玄関前のカーポートはデザインに悩むことが多いものですが、シンプルで洗練されたデザインのフレームが織りなすモダンなカーポートは、家を一層豪華に引き立てています。
カーポートの屋根には車をライトアップする照明を設置。車がより魅力的に見えるようになっています。
もちろん防犯効果の狙いもあります。車上狙いは自宅の車庫でも多数発生します。カーポートの照明は美しさはもちろん実用面でも重要なポイントとなります。
今回は2021年のYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品から、玄関まわりやカーポート照明の施工例の素敵な画像をご紹介しました。新築やリフォームでの外構プランの参考にしてみてくださいね。
こちらには便利でおしゃれなカーポート照明の選び方、取り付けのコツをご紹介しています。ぜひご覧になってみてください。
YKK APエクステリア スタイル大賞のご紹介
著者プロフィール
Yuu（尾間紫）
一級建築士／インテリアプランナー／インテリアコーディネーター／マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい（ダイヤモンド社）』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」（http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/）でリフォームの実践的なノウハウを公開中
