限られた庭のスペースを快適に!コンクリートで地面をエリア分けして有効活用する方法。

限られた庭のスペースを快適に!コンクリートで地面をエリア分けして有効活用する方法。

「子どもと遊べる庭にしたい」「季節の花と野菜を育てたい」「バーベキューもできたら…」など、庭づくりには夢が膨らみます。でも限られたスペースで、全部を叶えるのは難しい……そんな時におすすめなのが、コンクリートで地面をエリア分けして、快適に有効活用する方法。デザイン性の高さにも注目してください。

1.まずは、庭をエリア分けしてみる

エリア分けの考え方

家の間取り図を考えるのと同じように、限られた庭のスペースに思い描いた庭の活用方法のエリア分けをしてみましょう。例えば季節の草花のエリア、菜園のエリア、シンボルツリーのエリア、テーブルのあるエリア、子どもと遊ぶエリアなど。エリア分けを考えると、より具体的な庭の姿がイメージできるようになります。

立面も活用する

平面だけでは狭小なエリアも、壁やフェンスの活用、支柱や棚、構造物、テーブルや椅子を置くといった立体的な活用を考えると、充実した空間作りができます。部屋も床だけでなく、壁面活用や家具によって充実した空間になるのと同じです。エリア分けの際には、そうした視点もぜひプラスして考えてみましょう。

2.庭のエリア分けにコンクリートを使うメリットとデメリット

庭のエリア分けができたら、どんな素材を使うかを考えましょう。

植栽や芝生、レンガ、タイル、砂利、枕木など、様々な素材の活用が考えられますが、中でも今回ご紹介するコンクリートは、比較的手間をかけずに長く使い続けられる点が大きなポイントです。

具体的には以下のような4つのメリットがあります。

メリット①

コンクリートは施工しやすく、しかも円形や曲線のある形など様々な形のエリア分けに対応できる。

限られた庭のスペースを快適に!コンクリートで地面をエリア分けして有効活用する方法。

メリット②

コンクリートは強度と耐久性、そして耐火性にも優れた素材。重い鉢植えや構造物を置くことができ、車の乗り入れもできるので、ガレージとの連動もできる。

メリット③

コンクリートは施工してしまえば雑草対策になる。掃除がしやすく、水はけが良いのもメリット。長年、ほぼメンテナンスの必要がない。

限られた庭のスペースを快適に!コンクリートで地面をエリア分けして有効活用する方法。

メリット④

コンクリート敷にすれば、上においた鉢植えや構造物を変えるだけで手軽に庭のリフォームができる。

デメリットとしては、

  • 照り返しが強くなる
  • 一度施工したら撤去が大変
  • 水はけを考えた勾配や排水の考慮が難しい、

などがあります。

3.コンクリートだからこそ楽しめる5つのデザイン技法

庭にコンクリートを使うというと、グレーの単調な地面を想像しがちですが、実はとても多彩なデザインが可能です。5つのデザイン技法をご紹介します。

目地でデザインを遊ぶ

コンクリートを一面に敷くのではなく、目地を入れて敷くことでデザイン性が生まれます。さらに目地部分に玉石やタイル、レンガなどを埋め込んだり、玉竜や芝などの植物を植えると色味も加わり、スタイリッシュなデザインになります。

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カラーコンクリートで個性的に

コンクリートには、顔料を加えたカラーコンクリートもあります。色のバリエーションが豊富で、塗装した色と違って変色しにくく、塗り直しなどのメンテナンスも不要。日本ではまだなじみがない新しい素材ですが、ヨーロッパなどでは古くから使われています。

違う素材を埋め込んでアクセントに

流し込んだコンクリートが乾く前に、石やレンガ、タイルなどを埋め込んでデザインすることができます。ビー玉や貝殻などでも楽しいですね。家族の手形、ペットの手形を残すといった思い出を残すこともできます。

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本物そっくりなスタンプコンクリート

流し込んだコンクリートの表面を着色し、レンガやタイル、石貼りの型を押し付けて、本物そっくりに仕上げる技法です。コンクリートなので、レンガや石を貼るより仕上がるまでの時間が短縮でき、耐久性も優れています。

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洗練された印象の洗い出し

コンクリートが固まる前に、表面のセメント層を洗い流す技法です。中に混ぜ込んであった骨材と呼ばれる石が現れ、ポツポツとした質感になります。雨の日は石が濡れて艶やかになり、風情のある表情になります。滑りにくいというメリットもあります。

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例えば目地でエリア分けをする色でエリア分けするなど、同じ技法でエリア分けをすることができます。また、違った技法を組み合わせてパッチワークのようにエリア分けをしながら、庭のデザインをすることもできます。地面のまま残すエリアも含めると、組み合わせは実に多彩です。

4.コンクリートの施工手順と費用

限られた庭のスペースを快適に!コンクリートで地面をエリア分けして有効活用する方法。

庭にコンクリートを敷く手順は、ざっと説明すると以下のようなものになります。

地面を掘り下げる→基礎となる敷石を埋める→型枠と強度アップのためのワイヤーを設置→コンクリートを流し込む→表面を仕上げて1週間ほど乾燥させる

D.I.Y.で仕上げることも不可能ではありませんが、一度施工するとやり直しが難しいことなどを考えると、庭の広い面積をコンクリートにする場合は、施工店にお願いしたほうが安心かもしれません。

施工店ならエリア分けのデザインに加えて、水道設備の増設や植栽との合わせ方など、庭の有効活用を考えるさらなるアイデアを出してくれるはず。家族が快適に過ごせる庭をめざして、いろいろ相談してみてください。

 

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。