毎年、日本列島を直撃する台風が増えてくるこれからの季節は、とても心配ですね。風の被害、なかでもふだんから風雨にさらされているカーポートが台風で破損してしまわないかどうかは、気になることでしょう。
この記事では、大切なカーポートを守るために、今すぐできる対策をご紹介します。
目次
カーポートには、倒壊を防ぐ工夫がされている
強風にあおられてカーポートの屋根が波打つのを見ると、もしかしたら外れてしまうのでは……と心配になってくると思います。
自宅のカーポートがどれくらいの風に耐えられるかということは、製品の「耐風圧強度」の数値を調べれば知ることができます。
風というものは強弱を繰り返しながら吹きますが、その10分間の平均値をとったものが「平均風速」です。カーポートの耐風圧強度は、カーポートが耐えられる「最大の平均風速」になります。天気予報で耳にする「最大瞬間風速(瞬間的に吹く強い風の最大値)」とはやや意味が異なります。いわば、継続的に吹いている風の最大値という意味になります。
この「耐風圧強度」が強ければ強いほど、強い風が吹き続けても大丈夫ということになります。
ただし、カーポートの屋根は、極端な強風に襲われた際には、あえて飛ぶように作られています。そうすることで、本体ごと倒壊してしまうのを防いでいるのです。このため、ネットをかけるなどして屋根材を固定するのは、逆に被害を拡大してしまうおそれがありますので、おすすめできません。
対策1:ボルトの緩みや屋根材の破損など、不備がないかチェックする
台風対策の第一は、まずカーポートに異常がないかどうかを確認することです。
具体的には、以下の点に不備がないかを早めに確認しておきましょう。
- 柱や梁、枠などにゆがみがないか
- 屋根材が破損していないか
- ボルトに緩みがないか
もし何らかの異常がある場合は、早めに施工店へ相談して適切な処置をしてもらうことをおすすめします。
対策2:サポート柱を取り付ける
多くのカーポートは、片側の柱のみで支える構造になっていますので、柱のない側が強風に耐えられるかどうかが気になりますね。
YKK APでは柱のない側を支えるオプションとして、「着脱式サポート」を用意しています。
着脱式サポート柱を取り付けることで、強風時でもカーポートの揺れを抑えて壊れにくくします。ふだんは柱に収納できるので場所を取らないこともうれしいポイントですね。
すでに着脱式サポート柱を購入された方は、念のため、きちんと取り付けられるか確認しておくとよいでしょう。もしお持ちでない方は、早めに施工店へ相談することをおすすめします。
対策3:雨どい、排水口は清掃しておく
カーポートにも雨どいや排水口があります。落ち葉やゴミなどが雨どいに詰まっていると雨水があふれ、思わぬところから水が噴き出してしまう事態になりかねません。
YKK APのカーポートは、掃除しやすいよう開口部の広い雨どいを備えています。また雨どいの上部には「ゴミ出しエルボ」がついており、キャップを外して内部を掃除できるようになっています。余裕のある平時のうちに、こういった箇所を清掃をしておくことも、重要な台風対策になります。
対策4:風で飛びそうなものは固定するか、屋内へ収容を
植木鉢やプランター、ジョウロなど、庭にガーデニンググッズを置いてあるお宅は少なくないでしょう。ほかにも掃除用の庭ボウキ、バケツなども水栓の近くに置いていませんか?
これらを屋外に放置したままで台風を迎えてしまうと、強風で飛ばされて愛車に傷をつけるおそれがあります。事前にすべて屋内に収容しておくのがベストです。家の中に入れることに抵抗がある場合は、屋外でもしっかり固定しておきましょう。
うっかり忘れがちなのが、物干し竿です。これもフックにかけたままにしておくと、強い風で外れてしまい、愛車やカーポートに衝突するおそれがあります。フックから下ろして地面にしっかり固定しておくか、屋内へ収容しておけば安心できます。
自転車自体は、何台かまとめてブルーシートで覆い、紐でしばって柱などに固定するといいでしょう。
対策5:庭木の状況をチェックし、草木は補強を
台風が去った後は、庭木の枝は折れ、落ち葉は地面に散乱して、惨憺たるありさまになりますね。特に強い台風が襲来した場合には、樹木が幹ごと倒れてしまっていることすらあります。
カーポートの近くに庭木がある場合は、そうしたおそれがないか、事前にチェックしておくといいでしょう。倒れそうな場合は補強しておいたり、剪定や枝すきなどをしたりするといった対応が必要です。花がらや落ち葉も拾っておきましょう。
また、地植えにしてある草花は、強風で折れてしまう可能性が高くなります。背の高い植物は支柱を立ててしっかりと固定しましょう。範囲が広い場合には、花壇の両端に支柱を立ててロープを渡し、風で大きく揺れないようにする方法もあります。
手すりや軒先に吊り下げ型のプランターをかけている場合は、やはり強風で飛ばされて愛車やカーポートに衝突するおそれがあります。地面に下ろして固定するか、屋内に収容することをおすすめします。
YKK APでは、台風に強いカーポートもご用意
YKK APのカーポートの耐風圧強度は、フラットな屋根ですっきりしたデザインの「エフルージュシリーズ」では38m/s~46m/s、多彩なラインアップが魅力な「レイナポートグランシリーズ」では38m/s~42m/sとなっています。
最初に説明したように、耐風圧強度は最大平均風速にもとづくもので、天気予報の「最大瞬間風速」とは異なりますが、38mといえば「猛烈な風」にあたり、樹木が倒れる程度とされています。上記2製品は、それだけの強風が吹いても持ちこたえることができます。
強風地域対応製品「ジーポートPro」シリーズなら、耐風圧強度はなんと62m/s。台風の通り道など、強い風の影響を受けやすい地域でも安心ですね。