終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

我が家を「終の棲家」として考える際は、隅々まで手が届き、お手入れが楽で、安全に、そして楽しく暮らせるよう計画しておくことが大切です。その際に、忘れずに押さえておきたいのが庭のこと。今回は、終の棲家づくりでやっておきたい4つの庭リフォームについてご紹介します。

終の棲家づくりで押さえておきたい4つのポイント、庭のことも忘れずに

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

終の棲家づくりで忘れがちな庭のこと。庭は生活に欠かせないスペースであり、暮らしの利便性を大きく左右します。

終の棲家とは、これから先の老後を快適に便利に、そして楽しく暮らすための家のこと。若い頃とは暮らし方や体力も変わっているので、以前とはまた異なる視点でリフォーム計画を立てる必要があります。

終の棲家づくりで押さえておきたいポイントは4つ。コンパクト、メンテナンス、安全、そして健康です。

その際に忘れがちなのが庭のこと。庭は洗濯物を干したり、日光浴をしたり、心を癒す場所であったりと、暮らしの中で重要な役割を持つスペースであり、生活の利便性や快適性を大きく左右します。

また、家の中以上にお手入れに手間が掛かる場所なので、庭のつくり次第でこの先の暮らしが変わるのです。

それでは、終の棲家づくりで押さえておきたい大切な4つのポイントと、庭のリフォームのコツをご紹介しましょう。

隅々まで手がまわるコンパクトな暮らしに。花壇はお手入れができる範囲に整理を

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

ウッドデッキは庭のお手入れをラクにし、暮らしを充実させるアイテムとして大人世代に人気のリフォームです(リウッドデッキ シリーズ/YKK AP)

終の棲家づくり1つめのポイントは、住まいの隅々まで手がまわるコンパクトな暮らしができるようにリフォームしておくことです。

高齢になると、どうしても手がまわらない部分が出てきて、いつの間にか住まいのあちこちが傷んだり荒れたりしがちになります。例えば、部屋数が多過ぎれば使わない部屋ができて掃除や換気が行き届かなくなります。庭の花壇も大き過ぎれば手入れがおろそかになってしまうことでしょう。

このような状況は暮らしの質を低下させ、家のあちこちが傷んだり、荒れたりする元になります。そうなれば美観上もよくないですし、防犯上も問題があります。

大きな花壇がある場合は、整理をしてコンパクト化しておくことで、小さくても手が行き届いた美しい庭にできます。芝生もまめなお手入れをしてこそ美しさを保てるものなので、思い切ってウッドデッキを敷くリフォームをするのもいいでしょう。

ウッドデッキは、以前は若い人が楽しむものというイメージがありましたが、イマドキは庭の手入れをラクにし、その上で体操をしたり、お茶を飲んだりと暮らしを充実させるアイテムとして、大人世代に人気のリフォームになっています。

終の棲家づくりでは、高齢になっても隅々まで手がまわりやすい住まいにリフォームしておくことで、生活の質を高く保ちつつ、ラクに暮らせるようになります。

お手入れがラクな住まいに。リフォームでは高耐久な材料を選ぶ

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イマドキは、木粉とプラスチックを主原料とし、耐久性に優れた素材を使ったウッドデッキがあります。これならお手入れがとてもラク(リウッドデッキ シリーズ/YKK AP)

終の棲家づくり2つめのポイントは、お手入れがラクな住まいにリフォームしておくことです。

家や庭、外構は様々な材料で構成されていて、それぞれに寿命があるので、適切な時期にお手入れが必要です。

高齢になると、このようなお手入れそのものが負担になるので、ついそのまま放置されている家も少なくありません。そうなれば、腐食が進んで構造そのものに問題が起き、時には危険なこともあります。

最近の建築材料はどんどん長寿命化しています。例えばウッドデッキなら、以前は3年ほどで塗り替えが必要な材料を使って、作られているケースも少なくありませんでしたが、現在ではお手入れがほとんど不要で、色褪せも少ない高耐久な製品があります。

終の棲家づくりでは、できるだけお手入れが楽な材料や工法を選んでリフォームしておくことで、先々までラクに美しく暮らせる住まいになります。

安全に暮らせる庭に。ウッドデッキの取り付けリフォームはバリアフリー対策としても役立つ

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

ウッドデッキがあれば家の内と外をバリアフリーにつなぐことができます。スロープ納まりにすれば、車いすでも外出しやすくなります。

終の棲家づくり3つめのポイントは、バリアフリーな住まいにリフォームしておくことです。

床の段差があるのは家の中だけではありません。実は日々の暮らしの中で一番大きな段差になりがちなのが、家の内から外に出る時です。

例えば洗濯物を干すために庭に出る時には、大きな段差を降りる必要があります。若い頃なら洗濯物を持ったままひょいと降りられた段差も、高齢になると事故を起こす可能性がある危険な段差になります。

ウッドデッキのメリットは、庭のお手入れがラクになるだけでなく、室内と庭の床の高さを合わせることができるので、安全にスムーズに庭に出られるようになり、バリアフリー対策として役立つことです。

終の棲家づくりでは、庭のバリアフリーも意識することがポイント!車いすで暮らしていらっしゃる方が、庭から表に出やすくするために、スロープ付きのウッドデッキを取り付けリフォームして外出がしやすくなった例もあります。

暮らしの喜びを生み出してくれる庭に。日よけや屋外照明で楽しい空間に

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

夏に庭の暑さをやわらげてくれるアウターシェード。降り注ぐ陽光を窓の外で8割以上カットしてくれるので、家の中を涼しくする効果もあります。

終の棲家づくり最後のポイントは、毎日を楽しく、健康に暮らせる庭にしておくことです。

庭は眺めるだけでなく、暮らしを豊かにしてくれる素晴らしい生活空間です。毎朝ウッドデッキの上で朝日を浴びながら体操をすれば健康に役立ちますし、時には庭でお茶や食事を楽しむのもいいでしょう。庭を暮らしの中に活かすようにすると、清々しく楽しい毎日になります。

そのためには、ウッドデッキの上が快適な空間になるような工夫をしておきましょう。夏の暑さ対策には、直射日光を遮るオーニングやシェードを取り付けておくのがおすすめです。ウッドデッキの日差しを遮ることで、庭はもちろん、家の中も涼しくなりエアコンが効きやすくなります。

また庭の照明にもひと工夫を加えておきましょう。ライトアップされた庭を室内から眺めるのもよし、灯りの中でお酒を楽しむのもよし。夜の時間も庭をめいっぱい楽しめるようになります。

終の棲家をつくるリフォームで忘れがちな庭のこと。家の中だけでなく庭にも目を向けてしっかり計画を立て、更に快適で幸せな終の棲家にしてくださいね。

 

 

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著者プロフィール

終の棲家づくりで庭のこと考えていますか?リフォームの際に大切な4つのこと

Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー

長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中

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