我が家の庭づくり、さて何から始めよう?有効活用したいし、素敵な雰囲気にもしたい。そもそも庭には何があればいいの?初めての庭づくりでは分からない事だらけです。今回は、庭のレイアウトを考えるときに我が家に必要なものを選ぶ元となる、庭要素をご紹介します。 これは欲しい!これは必要ないなーなど、庭での過ごし方を想像しながら考えてみてください。
< 庭要素 10選 >
1.デッキ・テラス
室内と庭をつなぐ掃き出し窓。その窓から無意識レベルで庭に足を踏み出すことができるかどうか?は、庭を最大限活用するためには重要な要素です。そんな環境を作るために必要なのがウッドデッキやテラスという地面から高さのある庭の床面です。
室内履きのまま庭へ出ることが出来たら、庭での朝ごはんも毎日のように楽しめそうです。床面はウッドデッキに限らず、タイルや石貼りでもOK。庭の雰囲気に合わせて素材を選びます。
庭側からはベンチとして使えます。広い面積を確保出来なくても室内と庭とをつなぐ役目として設けるだけでも価値はあります。
2.目隠し
庭でリラックスして過ごすためには、他者の視線が気にならない状態にしたいですね。寝起きでもパジャマのままでも気にせずボーッと過ごすことができる庭が理想です。隣家や道路からの視線をチェックしてみましょう。
目隠しフェンスは種類が豊富で、家の外観やインテリアとコーディネートも楽しむことが出来ます。樹木を列植して生垣での目隠しも良いですね。
風が植物を抜けるとき、風力を弱めたり空気を浄化してくれたりと植物ならではのメリットがあります。ナチュラルで優しい雰囲気を作れ、季節感が楽しめるのも植物を利用することで得られるメリットです。
3.屋根
雨の日は庭で楽しめない。それが一般的な感覚なのですが、屋根があれば天候に左右されずに庭での時間を楽しむことが出来ます。
少しくらいの雨なら窓を開放しておくことが出来るのも利点です。もっと欲張るなら屋根だけでなく周囲も囲うことが出来るガーデンルームもおすすめです。
冬でも夏でも緑に囲まれる部屋で過ごすという、リゾートに出かけたような時間も夢ではありません。
4.園路
庭の中の通路を園路と呼びます。庭を散策する通路として設けたり、よく歩く部分を舗装したりと機能的な役割もありますが、庭の雰囲気作りや視覚的にも効果があります。
歩く部分が土のままだと、靴の裏に土がついて色んなところに土を運んで汚してしまいますが、舗装されていると防ぐことが出来ます。植物を植えている部分と植えていない部分をわかりやすくする役割もあります。
5.水栓
庭で過ごす中で、手や道具を洗ったり庭木に水をあげたりと水栓は何処かに必要です。そんな水栓も様々なタイプがあります。
写真のような立水栓、地面に埋め込む散水栓、庭用のキッチンを設ける場合もあります。水撒き用のホースを繋いだままで、手洗い用も付いている蛇口が二口あるタイプも便利です。
6.菜園
小さなスペースでも自分で育てた野菜を収穫して食べられるのは、とても贅沢なこと。きっと、その美味しさに驚くはずです。子育て世代にも、とても人気な菜園。畝を立てて本格的に耕すのも良し、コンパクトなレイズドベッドで気軽に楽しんでもいいです。
7.コンポスト
庭木や草花、菜園などの植物を育てていると、剪定クズや枯れた花や葉など植物の残渣が発生します。それをゴミとして処分しようとすると何かと面倒です。庭の片隅にコンポストがあると、植物系の残渣をなんでも入れておくことが出来ます。それらは次第に土に還って、花壇や菜園の肥料として利用します。とってもエコロジーな循環システムで出来上がります。
8.照明
夜になると真っ暗になる庭。素敵に庭づくりができたなら、夜も部屋の中から景色として見えたら嬉しいですね。夕方から夜にかけて、庭で食事をしたりBBQを楽しんだりするときも照明があると便利です。
9.ファニチャー
庭でくつろぐなら椅子は必要。テーブルと椅子のセットでも、ベンチでも構いません。腰掛けて一息つける場所があれば、使わない時でも景色として庭を彩ってくれます。
10.植物
そしてなんといっても欠かせないのが植物たちです。樹木や草花を育てて、四季の変化を感じたり、そこにやってくる小鳥や虫を発見したり、部屋から見える揺れる枝葉に癒されたり、木漏れ日に見とれたり・・・たくさんの心地よさを体験させてくれます。
夏には日陰を作ったり、気温を下げてくれたり、目隠しになったり、車通りの多い道路からの風を綺麗にしてくれたりと機能的な役割もたくさんあります。
さて、庭レイアウトを考えるための庭要素を10点、ご紹介しました。あれもこれも欲しくなりそうですね。まずは一旦、コストを無視してレイアウトを考えてみてください。その後に優先順位をつけて、何から設置していくかを検討します。一度に全て整えるのが難しくても、数年かけて空間を理想に近づけてくことが出来るのが庭づくりの良いところです。少しずつ変化していく庭を楽しんでください。
著者プロフィール
冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)
個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。