庭をもっと利用したい。利用しないともったいない。そう思って、ウッドデッキを設置したら良いのではないかと考えたあなた。その発想は正解です。庭を有効活用する為に、室内と庭とのつながりは重要。つながりを作る為にウッドデッキを設ける方法は、とても効果的です。ですが、デッキを設けるだけでイメージしている時間が過ごせるとは限りません。設置したウッドデッキで心地よくのんびり過ごす為に、気持ちよく仕事をする為に、楽しく遊ぶ為に必要なことをご紹介していきます。我が家のデッキには何が必要か、庭を観察しながらライフスタイルを確認しながら考えてみてくださいね。
デッキ周りに必要な 3つのこと
1.プライバシーの確保
お隣さんや家の前の道を歩く人から丸見えのウッドデッキなら、見られることを意識してゆっくり過ごすことなんてできません。外からの視線を防いでプライバシーを確保することは、とても大切です。リウッドデッキなら専用の目隠しフェンスがあって、バリエーションも豊富。建物の外観やインテリア、庭の雰囲気に合わせて選ぶことができます。
しっかり視線を塞ぐならルーバータイプ。風通しは確保しながら一切視線は通しません。不特定多数の人が通る道沿いなどなら、これくらいしっかり視線を防いだ方が安心かもしれません。
一般的に多く選ばれるのは横板格子タイプ。板と板の隙間は1センチ程度。これくらいなら視線は、ほとんど気になりません。人の気配は感じられるけれど視線は気にならない、というレベルです。完全な目隠しだと、万が一で不審者が侵入すると誰からも見えなくて、侵入した不審者にとっては好条件になってしまいます。そこを考慮すると、気配がわかるフェンスの方が侵入しにくいと言えます。そんな利点も選ばれる理由のひとつです。
いかにも的な目隠しより、もっと柔らかく視線が気にならない状態を作るなら横ストライプタイプ。目隠しフェンスの前に樹木を植えることができるなら、これくらい開放感のあるフェンスと樹木を組み合わせた目隠しがおすすめです。デッキ側からも緑を感じることができて、庭にいる心地よさがアップするのではないでしょうか。
2.天候に左右されない環境
ウッドデッキを設置すれば、もう一つの部屋ができたようで家で過ごす時間に変化をもたらします。でもひとつ難点があるとすれば、天候によって使える時と使えない時があることではないでしょうか。少しでも使用頻度を高くして、さらに価値ある場所にしたいものです。
室内の部屋と庭の部屋の大きな違いは屋根が無いこと。雨を気にせず過ごす為には屋根が必要です。窓の大きさとデッキの広さによって屋根サイズを検討します。アルミ素材のテラス屋根ならサイズバリエーションが豊富。さらにデッキ形状や家の凹凸に合わせて加工することも可能です。屋根材の素材を選べば真夏の強い日差しも和らげてくれます。
庭だから、もっとリゾート感のあるデザインが良い。という方にはパーゴラタイプがおすすめです。木調のナチュラルな素材感が樹々の枝張りの間で自然に馴染んで景色を作ってくれます。写真のような布シェードをつければ、より日差しを和らげてくれるだけでなく、ゆとりある雰囲気も演出してくれます。
風の強い日や寒い季節もゆっくり過ごせる場所にするなら、屋根に加えて壁面を設ける方法もあります。本当の意味で、部屋がひとつ増えた状態に近づくガーデンルームタイプ。全部をガラスで囲うタイプもあれば、視線を遮る格子を部分的に設けるタイプもあります。バリエーションは本当に豊富なので、目隠しの機能も合わせて楽しみながら選ぶことができますよ。
3.安全性
子供がデッキの上で遊んでいる時、デッキから庭に落ちたら危ないな。そう感じることもあるのでは無いでしょうか。ウッドデッキを設置するときは室内の床高さに出来るだけ近づけるようにします。ということは庭の地面からデッキの天端には、50センチ程度の高低差ができるのです。安心して遊ぶなら落下防止を考えたい。デッキ外側の庭との繋がりも維持したいときは手摺タイプのフェンスで囲ってはどうでしょう。
このタイプなら庭への視線も遮らず、走り回る子供たちが、うっかりデッキから落ちてしまうような事故も防ぐ事ができます。
カジュアルすぎる雰囲気がインテリアや庭とは合わない場合、鋳物素材の手摺もバリエーションにあります。エレガントな雰囲気でも馴染むのではないでしょうか。写真のデッキはブラウン系ですがグレー系のデッキを合わせればシックにまとめることも出来そうです。
ご紹介してきた、目隠しフェンスや屋根・ガーデンルームや手摺は、どれもデザインバリエーション・カラーバリエーションが豊富にあります。ご自宅のインテリアや外観、庭の雰囲気に合わせてセレクトしてください。リウッドデッキ自体もカラーバリエーションが豊富です。
床・壁・屋根を思い思いの組み合わせで選んで、我が家にピッタリの庭空間を完成させてくださいね。
※ リウッドは再生木・人工木・樹脂木などとも呼ばれます。YKKapでは「リウッド」と表記しています。
著者プロフィール
冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)
個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。