温暖化の影響もあり、最近ではそれまであまり雪が降らなかった地域に急に大雪が降ったりすることが増えています。雪が多い地域の人はもちろん、そうではない地域に住んでいない人にも役に立つ、安全なカーポート選びとメンテナンス方法を解説します。
積雪に強いカーポートを選ぶ際に押さえておきたい4つのポイント
積雪に備えたカーポートを選ぶために押さえておきたいポイントは4つあります。
住んでいる地域の降雪量
カーポートには、積雪20cmに対応する製品から2mに対応する製品まで、さまざまな種類があります。毎年2m近く積雪するような地域で、20cmや30cmまでの対応のカーポートを選ぶと壊れてしまい、車を傷つけるおそれがあります。一方、あまり積雪のない地域では2m対応のカーポートはオーバースペックです。目安としては、過去に最も多かった積雪量を少し上回る程度でカーポートを選ぶとよいでしょう。
設置場所
カーポートの設置場所にも注意が必要です。隣家との境に近すぎると、落下した雪が隣家敷地内に落下してしまうかもしれません。また、雪が落ちる場所に植栽や鉢植えなどがあると、植物を枯らしたり鉢を壊してしまったりするかもしれません。特に片持ちタイプのカーポートは雪がずり落ちやすい構造になっていることが多く、柱のある側にはずり落ちた雪が積もってしまうため、植物など大事なものを置かないことにも注意します。
動線に注意
カーポートの設置場所によっては、家への出入りの邪魔になってしまうこともあります。片持ちタイプのカーポートの場合、設置によってはカーポートと家の間に雪がたまり、出入りの邪魔になるかもしれません。雪がない季節ではそういった問題点がわからないこともあるため、注意が必要です。
風についての配慮
最後に、普段から風の強い地域では、雪だけでなく風への備えも必要です。例えば北海道や東北など冬に強風が吹きやすい地域では、冬に吹く風の強さも考慮してカーポートを選んでください。
雪が積もった場合の対応は?知っておきたい3つのポイント
普段から雪に慣れている地域の人はともかく、そうでないならいざ大雪が降った時にどうすればいいのか慌ててしまうかもしれません。
まず覚えておいていただきたいのが、降雪に強いカーポートを設置したからといって、カーポートに雪が積もった場合は放置してはいけないということ。以下の点に注意して、なるべく早く対処しましょう。
積もった雪は気温が高くなると溶け始め、最終的には雪が落ちてきます。雪は時間がたつほど重くなる性質があり、屋根の上に大量の雪が積もったままだと、カーポート自体が壊れて車を傷つける可能性もあります。このため積もった雪は、早めに取り除くことが重要です。カーポートの屋根に乗って雪下ろしをすると、屋根が壊れて落下するおそれがあります。地面や床も滑りやすく、脚立の利用も危険です。雪下ろし棒などを使って、カーポートの外側から取り除いてください。
さらに、溶けかかった雪を放置すると、夜の気温低下でつららができることもあり、それが車に当たれば傷もつきます。すぐに雪下ろしができない際にはつららだけでも取り除きましょう。
お湯や水、融雪剤を使って雪を溶かそうとする方もいますが、溶けなかった場合はその分だけ重さが増えてしまい、ますます除雪しにくくなってしまいます。また融雪剤を使うとカーポートや車が傷みやすくなるため、おすすめできません。雪下ろし棒を活用するのをおすすめします。
積雪に備えるためにも、カーポートは日ごろのメンテナンスが重要
積雪した際に車を守るカーポートにするためには、日ごろのメンテナンスも重要です。
- 柱や屋根が傷んでいないかチェックする
- 雨どいのゴミは定期的に取り除く。傷がないかも要チェック
- 定期的に掃除する
- 積雪量が増えそうな場合は、サポート柱の活用も検討を
柱や屋根が傷んでいないかどうかは、ぜひチェックしておきましょう。さびなどの傷みが柱にあると見た目が悪いだけでなく、最悪の場合は、雪の重さに耐えきれずに屋根板が落下するおそれもあります。もちろん屋根に穴が開いていれば、雪よけの役目を果たせません。定期的なチェックを行い、異常があれば早めに修理を依頼しましょう。
また落ち葉や泥は雨どいに貯まるため、定期的に取り除きましょう。雨どいが詰まると、カーポートの屋根から水分が落ちやすくなり、カーポートの中に入りづらくなりますので、雨どいはまめに掃除しましょう。
カーポートは日ごろから砂やほこり、空気の汚れや鳥のフンなどで汚れてしまいがちです。海に近い場所では、塩分の影響も無視できません。定期的な掃除できれいな状態を保ち、カーポートの寿命も伸ばしましょう。ところで片側にだけ柱がある片持ちタイプのカーポートは、サポート柱を取り付けると耐久性を高めることができます。
積雪量が増えそうなときには事前に入手して備えましょう。本記事を参考にして、雪への備えを万全にすることをおすすめします。
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