ウッドデッキを長く快適に使うためには日ごろのお手入れが必要ですが、正しいお手入れの方法をご存じでしょうか? 今回はYKK APの再生木デッキ「リウッドデッキ」を例に、汚れの種類別の落とし方などを解説します。
目次
リウッドデッキを長く快適に使うためには日ごろのお手入れを

リウッドデッキの最大の特長は、天然木よりも長持ちするということです。腐りにくく、太陽の光や雨などによる劣化も起こしにくいからです。
しかし、汚れやカビに気を配らなければならない点は、天然木の場合と同じです。
汚れが目立ってくると、やはり気分が悪いですよね。リウッドデッキが明るい色の場合は、とりわけ汚れが目立ちやすくなります。こまめにチェックし、早めに手入れを行ってください。
リウッドデッキの手入れに使う道具

リウッドデッキの手入れの仕方には、以下のようなものを使います。
- 掃除機
- ほうき
- ぞうきん
- デッキブラシ
- たわし
- 台所用中性洗剤
- 次亜塩素酸系漂白剤
- 木材洗浄剤
- 高圧洗浄機
- サンドペーパー(#60のものを使います)
- あて木
- 軍手
道具は、ホームセンターや家電量販店で比較的安価に揃えられるものばかりです。近くに店舗があれば、すべてを一度に揃えなくても、必要なときに買いに行けばいいでしょう。掃除機などはもちろん家にあるもので大丈夫ですし、リウッドデッキ専用のものを用意するなら、数千円程度のもので十分です。
ただし、高圧洗浄機は比較的高価で、数万円程度かかります。気軽に買える金額ではないので、必要に応じて用意してください。
またサンドペーパーは、「#数字」で示される「番手」が大きいほど目が細かくなります。リウッドデッキの手入れでは硬い板材を削ることになるため、目の粗い「#60」がお勧めです。
次のものは、状態が悪化してしまうおそれがあるため、リウッドデッキの手入れには使わないでください。
- 金属製のブラシやスチールウールなど、材質が硬いもの(床材が傷つくおそれがある)
- 化学モップ(油分が表面に浮き上がる可能性がある)
- 強酸や強アルカリ、有機溶剤や石油類(変色のおそれがある)
リウッドデッキのお手入れ法
それでは、具体的なお手入れ方法について説明していきます。
リウッドデッキのお手入れ法① ほこりや靴あとはデッキブラシや濡れぞうきんで

まず掃除機やほうきを使って、乾いた汚れを取り除きましょう。残った汚れは、以下の方法で取り除きます。
- 範囲が狭い場合は、デッキブラシやぬれぞうきんを使用
- 汚れが広範囲にわたる場合は、高圧洗浄機を使用
コツは、デッキ材の板目に沿って洗うことです。
洗浄後は固く絞ったぞうきんでよく水分をふき取ってください。
上記の方法で取り除けなかった場合は、サンドペーパーを使って取り除きます。
リウッドデッキのお手入れ法② ソースやジュースなどの液体や雨染み、コケや藻による汚れは中性洗剤で

乾いた汚れを掃除機やほうきで取り除いた後、中性洗剤を使って汚れを落とします。使い方や量は、洗剤の容器に記載されているものに従います。
デッキブラシやたわしなどを使ってデッキ材の板目に沿ってこすり洗いしますが、雨染みの汚れの場合は、中性洗剤を使う前に水拭きしたほうがいいでしょう。範囲が広い場合は、高圧洗浄機が必要なこともあります。
洗浄後は水洗いし、固く絞ったぞうきんで水分をふき取ります。汚れが残っている場合は、サンドペーパーで削ってください。
リウッドデッキのお手入れ法➂ 油汚れも中性洗剤で

油汚れに対する手順は、基本的には②のソースやジュースの方法と同じですが、水拭きや高圧洗浄機は油汚れには向いていません。中性洗剤を使って取り除きましょう。残った汚れはサンドペーパーで削ってください。
リウッドデッキのお手入れ法④ たばこの焦げあとや傷、マジック、クレヨンによる汚れはサンドペーパーで

この場合は、サンドペーパーを使ってこすり取ってください。
以下のものを用意しましょう。
- #60のサンドペーパー
- あて木(サンドペーパーをひと巻きできるくらいのサイズ)
- 軍手
ほうきなどで表面の汚れを取り除いた後、あて木にサンドペーパーを巻いて汚れを削り取りましょう。けがをしないよう、必ず軍手を着用して作業を行ってください。
作業後は水洗いし、削った際に出た粉を取り除きます。その後、固く絞ったぞうきんで水分をふき取ってください。
リウッドデッキのお手入れ法⑤ 鉄くぎや鉄製品など、タンニン鉄による汚れの場合

リウッドデッキに黒い汚れが付着している場合、タンニン鉄が原因かもしれません。
タンニン鉄の汚れは、以下のようなケースで発生します。
- 鉄くぎのそばの汚れ
- リウッドデッキの上に、直接鉄製品を置いて放置した(バケツやプランターなど)
- リウッドデッキの上で鉄を切るなど、加工を行った
特に「バケツなどを置いたところがそのまま黒い跡になった」というケースはよくあります。思い当たることがあれば、まず表面の汚れをほうきなどで取り除いた後、木材洗浄剤を使って除去してください。使い方や量は木材洗浄剤の注意書きを読んでください。
その後は水で洗い流し、ぞうきんで水分をふき取って完了です。まだ汚れが残っている場合は、サンドペーパーを使って取り除いてください。
リウッドデッキのお手入れ法⑥ カビによる汚れの場合

黒い汚れの原因は、上記のタンニン鉄以外にもカビがあります。カビの汚れは次亜塩素酸系漂白剤を使って落とします。
あらかじめ表面のごみをほうきなどで取り除いた後、薄めた漂白剤を汚れた部分に散布し、しばらく放置します。どのくらい薄めるか、また散布後どのくらい放置するかは、使用する漂白剤の注意書きに従ってください。
その後は水を使って、漂白剤が完全に取れるまで洗い流します。ぞうきんで水分をふき取って完了です。もしまだ汚れが残っている場合は、サンドペーパーを使って取り除いてください。
正しい方法で手入れを行い、ウッドデッキを快適に使い続けよう

汚れが目立つウッドデッキは、なんとなく出たくなくなるもの。使う機会が減るとますますお手入れがおっくうになります。せっかく設置したウッドデッキ。月末や季節ごとなど時期を決めてお手入れをする習慣をつけると、いつまでも気持ちよく使い続けることができますよ。