ウッドデッキを長く快適に使うためには日ごろのお手入れが必要ですが、正しいお手入れの方法をご存じでしょうか? 今回はYKK APの再生木デッキ「リウッドデッキ」を例に、汚れの種類別の落とし方などを解説します。
注)リウッドは再生木・人工木・樹脂木などとも呼ばれてます。YKK APでは「リウッド」と表記、商品名は「リウッドデッキ」です。
目次
「リウッドデッキ」の掃除は天然木のウッドデッキとは異なる
再生木である「リウッドデッキ」の最大の特長は、天然木よりも長持ちするということです。その理由は、素材が樹脂(プラスチック)と木粉を配合した人工のものであるため水に強く、腐食しにく、また、太陽の光や雨による劣化も少ないので耐久性もあるためです。
この特性のため、再生木・人工木・樹脂木などとも呼ばれる「リウッドデッキ」は、天然木のウッドデッキと比較してメンテナンス(掃除やお手入れ)方法が簡単と言えます。天然木の場合は主に劣化した部分の研磨や塗装が必要ですが、「リウッドデッキ」では基本的に「水洗い」で済みます。
しかし、カビやコケには注意が必要なのはどちらにも言えることです。特に湿気が多い場所では、これらの生えるリスクが高まることになります。
特に、明るい色の「リウッドデッキ」した場合は、汚れが目立ってくると、やはり気になります。こまめにチェックし、できるだけ早めに手入れを行ってください。
「リウッドデッキ」の掃除や手入れに使う道具
「リウッドデッキ」の手入れの仕方には、以下のような材料や道具ものを使います。
- 掃除機
- ほうき
- ぞうきん
- デッキブラシ
- たわし
- 台所用中性洗剤
- 次亜塩素酸系漂白剤
- 木材洗浄剤
- 高圧洗浄機(ケルヒャーなど)
- サンドペーパー(#60のものを使います)
- あて木
- 軍手
道具は、ホームセンターや家電量販店で比較的安価に揃えられるものばかりです。近くに店舗があれば、すべてを一度に揃えなくても、必要なときに買いに行けばいいでしょう。掃除機などはもちろん家にあるもので大丈夫ですし、「リウッドデッキ」専用のものを用意するなら、数千円程度のもので十分です。
「リウッドデッキ」のおすすめの掃除・お手入れ用品
上記の中でおすすめの掃除・お手入れ用品をまとめると、
- デッキブラシ:表面の汚れや泥をしっかりと落とすのに使用
- タワシ:頑固な汚れや食べ物、飲み物のこぼれなどを取り除くのに使用
- サンドペーパー:木目の凹凸に詰まった汚れを効果的に取り除く
- 台所用中性洗剤:油汚れや乾燥した汚れがひどい場合に使用
サンドペーパーは、「#数字」で示される「番手」が大きいほど目が細かくなります。「リウッドデッキ」の手入れでは硬い板材を削ることになるため、目の粗い「#60」がお勧めです。
洗剤には中性洗剤がおすすめです。中性洗剤は汚れを落とす力がありながら、「リウッドデッキ」の樹脂素材を傷つけることなく、安全に使用することができます。油汚れなど頑固な汚れには、中性洗剤を使用して取り除き、残った汚れはサンドペーパーを使用して削ると良いでしょう。
安全な掃除やお手入れのための注意点
高圧洗浄機の使用には噴射モードに注意が必要
高圧洗浄機、特にケルヒャーなどのブランド製品は、数万円程度と比較的高価です。気軽に買える金額ではないので、必要に応じて用意してください。「リウッドデッキ」は人工木で作られているため、水による腐食の心配が少なく、基本的には洗剤を使用せずに水だけで洗浄できます。高圧の水流でデッキ表面の汚れや泥、鳥のフン、靴の跡などが短時間で取り除けます。
ただし、高圧洗浄機を使う注意点としては、必ず噴射モードは威力の弱いものから試してください。噴射が一点に集中する「直噴」モードだと、高圧な水流にデッキ素材が負けてしまい、表面がえぐれてしまったり、洗浄痕が残ってしまう可能性があります。
その他、デッキ素材に影響があるもの(使用しないでください)
また、次のものは、状態が悪化してしまうおそれがあるため、「リウッドデッキ」の手入れには使わないでください。
- 金属製のブラシやスチールウールなど、材質が硬いもの:床材が傷つくおそれがある
- 化学モップ:油分が表面に浮き上がる可能性がある
- 強酸や強アルカリ、有機溶剤や石油類:変色のおそれがある
汚れ別「リウッドデッキ」の掃除やお手入れ法
それでは、具体的なお手入れ方法について説明していきます。
①ほこりや靴あと:デッキブラシや濡れぞうきんで対処
基本手順
まずは、掃除機やほうきで乾いた汚れをしっかり取り除きます。特に屋外での使用が多い場合、砂ぼこりや泥も考慮に入れてください。
洗浄後は、水でしっかりと洗い流し、固く絞ったぞうきんで水分を取り除き、デッキを乾燥させてください。
道具の選び方
範囲が狭い場合は、デッキブラシや濡れぞうきんが効果的です。広範囲での汚れには、高圧洗浄機(ケルヒャーなど)もおすすめ。頑固な汚れにはサンドペーパーを使って木目に沿って取り除きます。
②ソースやジュース、雨染み、コケや藻:中性洗剤が有効
基本手順
乾いた汚れを掃除機やほうきで取り除いた後、中性洗剤を使って汚れを落とします。使い方や量は、洗剤の容器に記載されているものに従います。
洗浄後は、水でしっかりと洗い流し、固く絞ったぞうきんで水分を取り除き、デッキを乾燥させてください。
道具と洗剤の選び方
デッキブラシやたわしなどを使ってデッキ材の板目に沿ってこすり洗いしますが、雨染みの汚れの場合は中性洗剤を使う前に水拭きしたほうがいいでしょう。範囲が広い場合は高圧洗浄機が必要なこともあります。汚れが残っている場合は、サンドペーパーで削ってください。
➂油汚れ:中性洗剤が有効
基本手順
油汚れに対する手順は、基本的には②のソースやジュースの方法と同じで、中性洗剤が有効ですが、水拭きや高圧洗浄機は油汚れには向いていません。残った汚れはサンドペーパーで削ってください。
特にBBQなどで油がこぼれた場合、早めの対処が必要です。
④たばこの焦げあとや傷、マジック、クレヨン:サンドペーパーで削る
基本手順
ほうきなどで表面の汚れを取り除いた後、#60のサンドペーパーをあて木に巻いて焦げあとや傷を削り取ります。けがをしないよう、必ず軍手を着用して作業を行ってください。
作業後は水でしっかりと洗い流し、削った際に出た粉を取り除きます。その後、固く絞ったぞうきんで水分をふき取りデッキを乾燥させてください。
道具と材料
以下のものを用意しましょう。
- #60のサンドペーパー
- あて木(サンドペーパーをひと巻きできるくらいのサイズ)
- 軍手
特に軍手は、けがを防ぐために必要です。
⑤鉄くぎや鉄製品など、タンニン鉄による汚れ:木材洗浄剤が効果的
「リウッドデッキ」に黒い汚れが付着している場合、タンニン鉄が原因かもしれません。
基本手順
タンニン鉄による黒い汚れがある場合、まずはほうきで表面の汚れを取り除きます。その後、木材洗浄剤を使って汚れを除去します。洗浄剤の使用量や方法は製品の注意書きに従ってください。
その後は、水で洗い流し、ぞうきんで水分をふき取って、デッキを乾燥させてください。まだ汚れが残っている場合は、サンドペーパーを使って取り除いてください。
原因と対策
タンニン鉄の汚れは以下のようなケースで発生します。
- 鉄くぎのそばの汚れ
- 「リウッドデッキ」の上に、直接鉄製品を置いて放置した(バケツやプランターなど)
- 「リウッドデッキ」の上で鉄を切るなど、加工を行った
特に「バケツなどを置いたところがそのまま黒い跡になった」というケースはよくあります。
⑥カビによる汚れ:次亜塩素酸系漂白剤で対処
黒い汚れの原因は、上記のタンニン鉄以外にもカビがあります。
基本手順
カビによる黒い汚れがある場合、次亜塩素酸系の漂白剤を使って落とします。
まずは、表面のごみをほうきなどで取り除き、その後、薄めた漂白剤を汚れた部分に散布し、しばらく放置します。どのくらい薄めるか、また散布後どのくらい放置するかは、使用する漂白剤の注意書きに従ってください。
その後は水を使って、漂白剤が完全に取れるまで洗い流します。ぞうきんで水分をふき取ってデッキを乾燥させてください。もしまだ汚れが残っている場合は、サンドペーパーを使って取り除いてください。
掃除やお手入れ頻度の例
湿気が多い場所や乾燥している場所など、使用状況や気候条件によって、頻度を調整する必要がありますが、以下のような掃除やお手入れの頻度が例として挙げられます。
- 毎日:表面のゴミ・ホコリを落とす
毎日の掃き掃除は「リウッドデッキ」の基本的なメンテナンスです。特に屋外での食事やBBQが多い場合、食べ物や飲み物のこぼれやすい場所であるため、日常的にゴミやホコリを落としましょう。
- 1週間に1回:汚れを取り除く
週に一度は、雑巾や掃除機を使ってしっかりと汚れを取り除きましょう。特に、ペットがいる家庭では毛や泥が付着しやすいので注意が必要です。
- 1か月に1回:水洗いする
月に一度は、水洗いを行います。人工木である「リウッドデッキ」は、水による腐食の心配が少ないため、ケルヒャーなどの高圧洗浄機を使っても安心です。ただし、カビやコケが生えている場所は特定の洗剤で取り除く必要があります。
- 3か月に1回:中性洗剤を使って洗浄する
季節の変わり目には、中性洗剤を使って洗浄を行いましょう。これにより、耐久性が高まり木目も美しく保たれます。
天然木と人工木のメンテナンスの違い
天然木のウッドデッキの場合、美しい木目や質感を長く保つために、上記に加え、年に1回の塗装メンテナンスがほぼ必須になってきます。特に、多くの人が集まる場所や食べ物と飲み物が頻繁に扱われる場所であれば劣化が早く進みやすいため、塗装サイクルを短くすることも検討しなければならないでしょう。
また、塗装作業は乾燥していて風の少ない日に行うのが理想で、湿気が多いと塗料が乾きにくく風が強いと塗料が飛んでしまう可能性があります。冬場は塗料が乾きにくいですし、夏場は作業自体が厳しいものになることが多いため、季節によっては塗装作業が大変になる場合もあります。
ウッドデッキの選び方ひとつで、その後の生活やメンテナンスに大きな影響が出ることがあります。しっかりと比較検討し、自分の生活に最も合ったウッドデッキを選びましょう。それが、長い目で見ても最もコストパフォーマンスが良い選択となるでしょう。
正しい方法で手入れを行い、「リウッドデッキ」を快適に使い続けよう
YKK AP「リウッドデッキ」なら、主原料にポリプロピレンと木紛を使用し、天然木のようなやさしく温かな質感を再現。耐候性や耐腐朽性、耐水性に優れたデッキ材ですのでお手入れが簡単。
汚れが目立つウッドデッキだと、出たくなくなるもの。使う機会が減るとますますお手入れがおっくうになります。せっかく設置した「リウッドデッキ」です。月末や季節ごとなど時期を決めてお手入れをする習慣をつけると、いつまでも気持ちよく使い続けることができますよ。
注)「リウッド」(再生木)は天然木と比較して耐候性、耐腐朽性、耐水性に優れているため長期間にわたり快適にお使いいただけます。
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