昨今、日本ならではの「和」にスタイリッシュさを加えた「和モダン」の住宅に人気があることから、フェンスも和風のものが注目されつつあるようです。木や竹は、何と言っても、日本人にとって安らぎを得られるものではないでしょうか。天然の木材や竹は腐りやすいというデメリットがありますが、樹脂や金属など腐りにくい素材をも併用した和の雰囲気を出すフェンスも市販されています。和風のフェンスには、さまざまな種類がありますので、家の雰囲気に合わせて選びましょう。本記事では和風フェンスの選び方についてご紹介します。
目次
和風のフェンスを選ぶ3つのメリット
まず、和風のフェンスを選ぶメリットから紹介していきましょう。
日本の家屋に合う
日本の家の多くは、木材をふんだんに使った「木造家屋」です。そのため、和風のフェンスは家屋と同じ雰囲気で選びやすいと言えるでしょう。日本独特の家屋にマッチし、建物との一体感を得やすいことがメリットです。
落ち着いた雰囲気を感じられる
和風のフェンスに使われている色はブラウンや真竹調が主体で、どちらも落ち着いた雰囲気を感じさせます。家は住人にとって安らぎの場ですから、日々の緊張がほどけるような落ち着いた雰囲気であるべきです。この点でも和風のフェンスはメリットがあります。
森や林など、自然のなかにいる気分を味わえる
和風のフェンスを選べば、自然と木や竹の色が目に入ってきます。家全体が和風のフェンスで囲まれれば、森や林のような自然の中にいる気分を味わえるでしょう。日本人の多くはリラックスしやすく、くつろげるというメリットがあります。
和風の雰囲気を味わえる6種類のフェンスを紹介
次に、和風の雰囲気を味わえるフェンスを6種類紹介します。さまざまな素材のバリエーションがあることにご注目ください。
天然木のフェンス
天然木で作られたフェンスは、和風の雰囲気を味わえる代表的な製品です。天然の素材にこだわりたい方なら満足できるはず。ヒノキなど、独特の香りを持つ木材も選べます。ただし、腐りやすいためにシロアリなどの食害を受けやすいことがデメリットになります。しかし、下で紹介するような、この弱点を克服するような製品も開発されています。
天然の竹で作られたフェンス
フェンスに竹の天然素材を使ったフェンスです。シンプルであり、規則的な竹の並びが落ち着いた雰囲気を演出します。日本らしさをいっそう強く演出できることが天然の竹製のフェンスのメリットです。
再生木や人工木のフェンス
木の風合いを活かす素材のフェンスとしては、耐久性を高めて吸水性や食害のリスクを下げた「人工木」のもあります。メンテナンスが楽で、ひび割れもなく長持ちし、ささくれも出ないため、けがのリスクもありません。安心して使えるところが魅力的です。YKK APでは、リウッド(再生木)を使ったフェンスを提供しています。変色しにくい、反りにくい、傷がつきにくい、食害されにくい、といった特長があり、安心して設置できます。
樹脂製の竹垣フェンス
竹の雰囲気を味わえる「竹垣フェンス」にも、樹脂製の製品があります。YKK APが提供している「麗」シリーズは、素材に高耐候性樹脂を使用しており、長持ちすることが大きなメリット。自然の竹ではカビ、シロアリ、チビタケナガシンクイムシ、タケトラカミキリ、ベニカミキリの被害を受けてしまいますが、そうした対策は不要です。
金属製の和風フェンス
フェンスの中には、木製のような見映えをした金属製のものもあります。金属ですから衝撃に強く、丈夫で食害の被害も受けにくいことがメリットです。YKK APでは、アルミ製の和風フェンスを提供しており、さびにくく耐久性に優れているという特長があります。さらにカラーバリエーションも豊富であるため、ご自宅にマッチした製品を選びやすいでしょう。
移動できるフェンス
和風のフェンスには、固定せずに移動できるものもあります。「来客を迎える際のおもてなしのために落ち着いた空間を作りたい」といったニーズにも応えることができます。少額で設置できるのでコストパフォーマンスが良くなります。
和風のフェンスを設置する時に注意したい3つのポイント
和風のフェンスを設置して快適な暮らしを送るために、次の3つのポイントを押さえましょう。
敷地や建物とのデザインの一体感を確認する
和風のフェンスにはさまざまな種類がありますが、和風の家ならどれでもマッチするとは限りません。気に入ったフェンスを見つけられても、それを設置した後のフェンスと建物や敷地全体のデザインの一体感や期待した効果などを着工前に確認しておきましょう。フェンスに詳しいエクステリア専門の施工店に依頼して、設置後のイメージを事前に見せてもらうことをおすすめします。
敷地内をどこまで隠すか?フェンスの高さや目隠しの程度を決めておく
フェンスを設置する主な目的が「外からの視線を避けること」である場合は、目隠し効果についてもよく検討する必要があります。自宅で快適に過ごすことができ、外からの視線をイメージ通りに遮るには、フェンスを構成している横板や縦板の太さ、フェンスの高さなどによって、家の印象はまったく異なるものになりますので、例えば、敷地内をどこまで、どの程度まで隠すべきか、それにはどんなフェンスが適切なのか、我が家の外観なども考え、エクステリア専門の施工店ともよく相談しながら決めていきましょう。
メンテナンス方法も要チェック
同じような見た目のフェンスでも、その素材が何かということによって、適切なメンテナンス方法は異なります。例えば木目調のフェンスでも、天然木、人工木、金属といった素材によってメンテナンスの手間や掛かる費用が異なりますので、長く使うためには素材に合ったメンテナンスが重要になります。このため、フェンス選びの段階で、素材ごとの特徴とメンテナンス法についても把握しておいたほうがいいでしょう。
おすすめはメンテナンスが容易な素材のフェンスです。例えばYKK APの木目調フェンスはアルミや再生木でできており、さびなどの劣化が生じにくいでしょう。
和風のフェンスは見た目だけでなく、家屋との相性や素材にも注目して選ぼう
見た目の良さや落ち着きが感じられるということも大事ですが、和風のフェンスにはさまざまな種類があり、どんなフェンスを選ぶかということによって敷地や建物家全体のイメージや雰囲気ががらりと変わります。
和風フェンスを検討する場合に限らず、また、新築にしても、リフォームなどのエクステリアや外構を検討する際には、事前にWebサイトやSNS、雑誌などで下調べするものの、やはり、専門的な知識や経験、プランの作り方や設計、施工などといった専門的な情報に接するには限界もあります。
設置した後になって、「やっぱり気に入らないから別のフェンスに変えよう」と思っても気軽に変更できないものですから、素材ごとのメンテナンス方法についてなど含めて、事前の検討段階で慎重にフェンスを選びましょう。
そんな時は、エクステリア商品や相談を受けてくれるショールームやエクステリア専門の施工店に相談することで、後で後悔することのない、より、我が家に適したアドバイスや具体的な提案をしてもらいましょう。