狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

家で過ごす時間が長くなって、今まであまり気にならなかったインテリアやガーデンに意識が向き、もう少し心地よく過ごせないかな?とか、もう少し便利にならないかな?とか、このスペースって活用できていなくてもったいないよね・・・とか。住まいに対する関心が高くなっているようです。従来、庭づくりの相談と言うと女性が多かったのですが、ここのところ男性が増えています。男性の方が家での滞在時間が短く、住空間を意識することも少なかったのですね。滞在時間が長くなれば女性でも男性でも環境を整えたくなるものなのです。今回は都市部の限られた庭をどう使えばいいのだろう?どうすれば活用できる空間になるのだろう?そんな疑問に答える狭い庭のガーデンデザインをご紹介します。

庭の活用方法は大きく3つのタイプに分かれます。ひとつは、狭いスペースでもコンパクトな椅子を置いて過ごすことのできる庭「過ごすための狭い庭」。そして、京町家や神社仏閣でも見かける坪庭のように「眺めを楽しむ狭い庭」。最後に、季節の変化や年月を重ねることで「変化していく様子を楽しむ狭い庭」。あなたの家の小さなスペースには、どの庭がぴったりでしょう?

1.過ごすための狭い庭

家族で集うには狭いけど1人で本を読んだり、くつろいだりパソコンを広げて仕事をしたり・・・そんな過ごし方ができるスペースがあれば、過ごすための狭い庭にする価値のある空間です。効果的なのはウッドデッキやタイルやレンガのテラスを設けること。部屋の中からの動線がスムーズになることを重要視します。心置きなく過ごすためには周囲の家や道路からの他人の視線を気にしなくて良い環境に整える事も大切です。目隠しフェンスやオーニングなどを使ってリラックスできる空間を目指しましょう。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

空間が整ったなら、お気に入りの植物や鉢植えを並べ緑を楽しむのも素敵です。ここでハーブを育て、料理の途中でサッと収穫して調味料として活用する。そんな魅力的な暮らしが生まれてきます。視界も断然、豊かになります。夏には小さなお子様用のプールを出して遊べたよーという声をいただいたこともあります。デザイナーが考えているよりも、実際に住まう人たちのアイディアで使い方は多様に広がっていくようです。

一階の庭だけでなく、二階のベランダも過ごすための狭い庭に適したスペース。道路からの視線は気にならないことが多いので、視線を気にして囲い込む必要もなく環境によっては心地よい景色や空を眺めて過ごすことも可能です。部屋を広げる感覚でフローリングから繋がるデッキテラスにするのもオススメ。二階にリビングダイニングがある家も少なくありません。家族で集う部屋がグンと広がるのは嬉しいですね。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

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2.眺めを楽しむ狭い庭

過ごすための庭に面する窓は大きな窓、人が出入りできる窓が必要です。一方、眺めを楽しむ庭に面する窓は小さくても大きくても大丈夫。出入りができないFIX窓でも問題ありません。その窓から見える範囲を庭として整えていきます。まずは室内から窓を通してどの方向が見えるのか、どの範囲が見えるのか、庭を見るベストボジションは部屋のどの場所なのかということをチェックしていきましょう。そうすることで小さな庭の中で中心となる場所がどこなのかが見えてきます。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

和室に面した庭なら石や砂利を使って枯山水的な庭がオススメです。植物をほとんど使わないのでこまめなメンテナンスの必要がありません。小さすぎる隙間のような空間でも、これなら庭として整えることができます。照明を取り入れて、夜の景色も楽しめるようにすると秋の夜長を楽しむ時間が生まれます。大人が楽しめる庭ですね。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

洋室や廊下に面した場所ならタイルやレンガを使ってカッコよくデザインすることも可愛くデザインすることもできます。鉢を置くだけで素敵な雰囲気を演出することも可能。部屋のイメージとつながる色彩やテイストを心がけると、室内と外とのつながりを感じさせる小さな庭になります。

3.変化していく様子を楽しむ狭い庭

時間の経過とともに変化する庭は、経年変化する素材を使い植物をたくさん育てて手入れ作業を楽しめる庭です。四季折々の花をめでたり、そこにやってくる蝶や蜂などの虫たちを眺めたり。植物があると必ず様々な昆虫や小鳥がやってきます。そんな自然の様子を感じるのは、とても豊かな気持ちにさせてくれます。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

細長く続く空間を路地に見立てて、歩くための敷石とそこを彩る植物をレイアウトすると部屋から見えない場所でも、アプローチから見えたり玄関ポーチから見えたりするだけで、日々の発見ができる場所に変わります。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

植物と触れ合える、そんな場所があるとお手入れの楽しみが増えます。小さなスペースなので大きく成長する植物を植えないように気をつけてください。その場所の日照条件を観察して、日当たりが良いなら日当たりが好きな植物を。日陰なら日陰が好きな植物の中からセレクトします。それぞれの植物がどんな風に成長していくのか、どれくらい大きくなるのか、そんなことを想像しながら選び育てていく。その過程の全てが楽しい時間ですね。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

園路の床部分に植物がはみ出していく。花壇と床の境目が曖昧な様子がナチュラルな雰囲気を感じさせます。

床作りから植物のセレクトや植え込み作業まで、DIYで出来ることばかりなので、ご自身のアイディアやイメージを形にしていく小さな庭づくりにチャレンジしてください。

メンテナンスやお手入れは面倒で無い方が良いと考える時代から、手をかける事が出来る豊かさを感じられる時代へと変わってきています。都会の住まいでも狭い庭を作ることで、手をかける暮らしを楽しむことができる。そんな暮らしを送る人が増えることを願っています。

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

狭い庭、3つのデザインで、目隠しと楽しみを生む

2020.08.21

 

著者プロフィール

狭い庭のガーデニング、デザイン次第で楽しめる

冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)

個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。