庭のレイアウト 5つの基本を知ってデザインしよう

庭のレイアウト 5つの基本を知ってデザインしよう

どうすれば使いやすくて過ごしやすくて素敵な庭にできるのだろう?庭の形や大きさは家によって違うし、庭に欲しいスペースは人によって違います。これが正解!という全員共通の答えが出せないところが、庭レイアウトの難しいところ。今回は庭に必要とされることが多い5つの基本レイアウトを紹介していきます。

1.ウッドデッキ・タイルテラスのレイアウト

ウッドデッキやタイルテラスは、庭の中で一番、利用頻度の高い場所になります。設置に適した場所は掃き出し窓の前。室内と庭の出入りをスムーズに、ストレスなく行き来するためにも必須です。庭に無意識に出る環境を作るのが庭づくりの第一歩と言っても良いくらい重要といえます。

庭のレイアウト 5つの基本を知ってデザインしよう

YKK APリウッドデッキ200

広い庭ならデッキ・テラスの上でガーデンパーティーが出来るくらい大きなサイズにしても良いです。狭い庭なら出幅60センチくらいでもOK。出入り口に必要な最低サイズは確保できます。庭に出た時のベンチ代わりにして腰掛けるにも便利です。庭が狭いわけではないけど大きなサイズが必要ないなら、出幅1メートルくらいを目安にしてください。これだけあるとデッキ・テラスの上に椅子を出すこともできるし、ゴロンと寝転がって昼寝もできます。サイズは大きくても小さくても、どちらであっても室内の床とデッキテラスが繋がって、部屋をグンと広がって感じることができます。

ウッドデッキの大きさについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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2.植栽のレイアウト

植栽の中でも高木・中木のレイアウトは、しっかり考えたい部分です。特に高木を植えると、庭の中に日陰を作ってくれます。デッキ・テラスで過ごす時間を快適にするなら、その側に落葉高木を植えて夏には日陰を作り冬には太陽の日差しを取り入れましょう。これだけで庭で過ごす時間が格段に心地よくなるし、デッキ・テラスに反射すると眩しい日差しも和らげることができます。樹木は目隠しの役割もしてくれるので外からの視線が気になるところや、見えないことで景観が良くなるような物は隠すことを考えてレイアウトします。

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植栽のレイアウトで必ず意識しておかなければいけないこと、それは日照条件です。植物には日当たりが得意な種類、日陰が得意な種類があるので、それぞれの植物が得意な環境を選んで位置を決めます。健やかに育つための大切な要素。人気のレモンやオリーブ、フェイジョアなどの果樹やローズマリーやラベンダーなどハーブの多くは、日向でたっぷりの陽射しを浴びて実や葉を育てていきます。日照時間が短いと樹木が枯れることはなくても実成りが悪くなり、葉は瑞々しさに欠けるものになってしまいます。

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3.菜園・畑のレイアウト

樹木や草花には日向が得意なものと日陰が得意なものがあるとご紹介しましたが、野菜を育てるには太陽の日差しが必ず必要です。野菜作りを成功させるには、庭の中で菜園・畑スペースをどこに配置するのかが重要ポイントになります。1年を通して日陰にならないところが理想。周囲の建物や高木など樹木の影は、季節によって範囲が大きく変わるので影の動きを観察してから菜園・畑の位置を決めましょう。冬の日照時間が短くて上手く育たない時は、プランターを利用し移動式菜園として日当たりの良いところを探して置くのも良いと思います。

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4.花壇のレイアウト

庭の花壇といえば、敷地境界沿いにレンガやブロックなどが積まれている事が多いです。庭空間を無駄なく活用することを考えると花壇を敷地の隅に寄せて、真ん中を色々なことに使える場所にするというのは順当な考え方です。でも植物を植える場所として、レンガやブロックで見切るだけでは単調になりがち。室内からの見え方を考慮して、部分的に花壇の高さを変えると動きが生まれます。

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庭の随所に植えた樹木の足元も花壇スペースになります。デッキやテラスの側に植えた樹木の足元は、高さを上げて草花を植える花壇にします。室内やテラスに近い花壇と、その奥に見える境界沿いの遠くの花壇。前後した位置にあることで庭全体に奥行き感が出ます。花壇は庭の様々なところに点在していた方が、より素敵な庭の景色が生まれます。

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YKK AP リウッドデッキ200

5.物置のレイアウト

家の外で使う様々なものを整理しておくために、外部物置を設置するお家は多いです。背の高さや幅などサイズバリエーションは様々ですが、庭の中では存在感を感じるボリームになります。物置の存在を隠したいと考えがちですが、逆にそのボリュームを活かす方法を考えることをお勧めします。

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YKK AP 物置・ガレージ

ひとつは空間を区切る役目をしてもらうこと。ガレージと庭の間などは最適です。車関連の道具や季節外れのアウトドア道具など、ガレージの近くにあると出し入れの利便性も高いです。

もうひとつは目隠しの役割をしてもらうこと。隣地や道路からの視線が気になるところに配置すれば、しっかり遮ってくれます。庭に馴染ませるには周囲に樹木を植えて植物で囲むと存在感が和らぎます。

今回は庭のレイアウトを考えるときに活用できる5つの基本をお伝えしました。参考にしながらご自宅の庭づくりを楽しんでください。

 

 

著者プロフィール

庭のレイアウト 5つの基本を知ってデザインしよう

冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)

個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。

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