「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

フェンスは敷地外から、ご自宅の中を見えにくくしてくれます。同時に、敷地内から外の様子を見えにくくしてしまうという側面もあります。そこで、敷地の外からは家の中の様子が見えないのに、敷地の内側から外の様子を見えるようなフェンスがあれば理想的だと思われないでしょうか? この記事では、「中からは見えて外からは見えないフェンス」についてご紹介します。該当する製品選びや注意点など、安心できる暮らしを実現するために参考になさってください。

「中からは見えて外からは見えないフェンス」を選ぶ3つのメリット

まず、「中から見えて外からは見えないフェンス」があったら、どんなメリットがあるかということから確認していきましょう。

不審者の動きがわかりやすい

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

「中からは見えて外からは見えないフェンス」とは次のようなものです。

  • 敷地内から、敷地の外(道路にいる人など)の様子がわかる
  • 敷地外から敷地内の様子は見えにくい

不審者がいるかどうか、どのような動きをしているかわかりやすいことは、防犯上のメリットになります。怪しい動きをする人がいたら外に出るのを控えたり、場合によっては110番したりするといった対応も取れるので、事前に、トラブルに巻き込まれることを防止できます。

庭や生活の様子を見られずに済み、安心して過ごせる

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

屋内の様子を外から見られずに済むことも、防犯上のメリットになります。例えば、次のようなプライベートな情報を知らない人には、見られたくないですね。

  • 庭やテラス、ウッドデッキなどでのんびりくつろぐ姿
  • 無邪気に楽しんでいる子どもやペットの様子
  • 読書やDIY、ガーデニングなどの趣味に興じている姿
  • 干している洗濯物
  • そのほか、日々の家族だけの団欒、プライベートな暮らし

外から見えないフェンスを設置すれば、特殊詐欺や下着泥棒、痴漢などといった被害のターゲットになるリスクを下げることができます。犯罪を防ぐだけでなく、家族のプライバシーも守ることにもなるため、安心して暮らすことができるでしょう。

車など、敷地内の物を狙われにくい

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

フェンスを設置すれば、敷地の外から敷地内の様子はわかりません。高級な車、人気のある車などを所有していても、フェンスの内側に駐車しておけば、通りがかった人に知られずに済み、窃盗団や強盗などの犯罪に巻き込まれるリスクを下げることができるでしょう。敷地内の物を狙われにくくなることは、防犯上のメリットです。

「中からは見えて外からは見えないフェンス」を2種類紹介

「中からは見えて外からは見えないフェンス」は、大きく2種類に分かれます。それぞれの特徴を確認していきましょう。

幅広の横板を狭い間隔で並べたフェンス

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

「中からは見えて外からは見えないフェンス」の一つは、幅広の「横板」を狭い間隔で並べたフェンスです。
このようなフェンスは、外から見たとき、内側に“何かがある”ということや、“何かが動いている”ということはわかりますが、具体的に“どのような物があるのか”、“誰が何をしているのか”ということは特定できないので、外から敷地内の状況を正しく把握することはできないでしょう。

もし、もっとよく見ようとしてフェンスに張り付き、板の隙間からのぞき見しようとすると、明らかに不信な行動として近隣から怪しまれ、警察に通報されてしまうはずです。
一方、敷地内からは、フェンスに近づいて隙間から外をチェックすることができます。つまり、隙間が狭いフェンスを選べば、「中からは見えて外からは見えない」という環境を実現できるのです。

なお、敷地外からの見えにくさという点では、幅広の「縦板」を狭い間隔で並べたフェンスは、「横板」を並べたフェンスより劣ります。正面から見た場合、縦板は目隠し効果が低くなるためです。ただ、「横板」の場合は板に足をかけられる可能性がありますが、「縦板」は足をかけにくいため、その点では、侵入されにくさは高まります。

半透明のポリカーボネート製フェンス

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

半透明のポリカーボネート製のフェンスも、「中からは見えて外からは見えない」効果があります。一見すると外から内側の様子が見えてしまいそうに見えますが、実際にはプライバシーを保ちやすい製品です。

内側に“何か物がある”、“何かが動いている”ことまではわかっても、それが何かまではわかりません。物の種類や特徴、人の顔などを判別することは難しいでしょう。逆に、敷地の内側から外を見れば、誰かがフェンスのそばを歩いていることがわかります。フェンスの近くに立ち止まっている人がいれば、「今まさに敷地内をのぞき見している人がいるかもしれない」と察知することができます。

「中からは見えて外からは見えないフェンス」を選ぶ3つの注意点

「中からは見えて外からは見えないフェンス」を選ぶ際の注意点を3つ紹介します。ご自宅に合ったフェンスを選ぶために、しっかり把握しておきましょう。

外からの視界を完全に遮ることは難しい

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

「中からは見えても外からは見えないフェンス」は、外からの視線を完全に遮ることができるというものではありません。マジックミラーのように、一方からの視線を完全にシャットアウトできるような機能は備えていないのです。外からはまったく見えないようなフェンスを設置してしまうと、その分、内側からも外の様子はわかりにくくなってしまうでしょう。

一定の高さは必要。日当たりは悪くなりやすい

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

外からの視界を遮るためには、ある程度の高さのフェンスが必要になります。具体的には地面から1.8メートル以上が目安になるでしょう。ただし、2メートル以上のフェンスは建築基準法施行令によって設置できないことがあります。詳しくは「ブロック塀の高さ制限と設置条件とは?フェンスとの組み合わせの検討も。」という記事で解説していますので、あわせてご確認ください。

目隠しのためにフェンスを高くすると、当然のことながら、日光も遮ってしまうことがありますので、日当たりが悪くなってしまうことは避けられません。少しでも日当たりを良くしたい場合は、すりガラス調のポリカーボネート板など半透明の素材を使ったフェンスをおすすめします。

エクステリアに詳しい施工店とよく相談することをおすすめ

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

敷地外からの視線をどの程度遮りたいか、また敷地内から外の様子をどの程度、見えるようにしたいか、ということは感覚によります。設計や施工担当との知識や認識などが異なる可能性もあります。

フェンスの設置効果に満足するには、イメージしている見えやすさ・見えにくさの程度を、施工店にきちんと共有する必要があるでしょう。完成してからイメージと違う結果になってしまったら、かけた費用が無駄になってしまいかねません。期待を不満にしてしまうことのないように、納得ゆくまでフェンスなどに詳しい、エクステリア専門の施工店と打ち合わせることをおすすめします。

希望に合ったフェンスを選び、安心できる生活を実現しよう

「敷地内からは見えて外からは見えない」フェンスの種類と選び方とは?

適正なフェンスを選べば、外からは敷地内を見られず、中からは敷地の外の様子がわかるようにできます。まずはフェンスにどのような効果を求めるかを整理し、そのニーズに合致する製品を選びましょう。また、設置してから、「こんなはずではなかった」と後悔するようなことにならないために、早い段階で、フェンスへの期待や希望をエクステリアの専門施工店の担当者に相談するのがおすすめです。ご自宅に合ったフェンスを選べば、安心できる暮らしを手に入れることができるでしょう。そんな毎日の暮らしの実現のために、YKK APのフェンスをお役立てください。

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。