夏休みに限らず、休暇や旅行で家を空ける機会は年間を通じてありますが、留守中に空き巣被害に遭えば、楽しい思い出が台無しどころでは済まされません。空き巣に狙われにくい家の特徴を知り、効果的な対策を講じましょう。
空き巣の侵入経路:1位は窓、2位は表玄関
一般住宅への侵入窃盗犯の内、最も多いのは、家人が留守にしている間に侵入する「空き巣」と言われています。特に、夏休みやゴールデンウィークだけではなく、ちょっとしたお休みなどでも、自宅だけでなく周囲の家も、同じように外出や旅行などに出かけていることも多く、空き巣が侵入しても、誰も気づかなくなってしまいます。
ところで、空き巣を含む侵入窃盗犯はどこから侵入するか、ご存知でしょうか? 警察庁の調査によると、一戸建て住宅の侵入経路は、約6割が窓からの侵入です。なかでも1階の庭に面した掃き出し窓や、2階バルコニーからの侵入が大半を占めています。
次に多いのが、なんと表玄関。侵入者の約5人に1人が、玄関から“堂々と”入っているのです。
空き巣というとなんとなく、敷地裏にある小さな小窓からこそこそ入るイメージを持っていた人も多いのではないでしょうか。しかし実際には、庭に面した大きな窓や玄関といった、一見人目につきやすいように思えるところから侵入するケースがほとんどなのです。
小窓や勝手口だけでなく、家全体を防犯するという意識が大切です。
「侵入に時間がかかる」家にする
ではいったい、どのような対策をすればよいのでしょうか?
実は、空き巣などの侵入窃盗犯は、5分以上かかると侵入をあきらめる確率が高いといわれています。
たとえば、窓から侵入しようとした場合で多いのは、ガラスを破り、そこから手を差し込んでクレセント錠を外して侵入するケース。その際、一般的に窓に使われるタイプの板ガラスでは、ほんの数十秒もあれば大きな音を立てることもなく割られてしまいますが、2枚のガラスの間に中間膜を挟み込んだ、防犯合わせガラスに交換すると、ドライバーやバールなどで打ち破ろうとしてもなかなか大きな穴が空きません。
同様に、玄関ドアに複数カギが付いていたり、電子錠付の門扉がある場合も、侵入に時間がかかるため、侵入を諦める効果が期待できます。
「見通しの良さ」も大きなポイント
空き巣は、一般的に、人目につくことを嫌います。
高い塀や茂った庭木で囲まれた家は、一見、侵入しにくいよう感じますが、一旦敷地内に入ってしまえば、外からは何をしても見えません。なので、塀やフェンスは、プライバシーを守りつつも見通しのよい高さ・デザインのものがおすすめになります。門扉も一枚板のようなものではなく、スリット状など外部からも気配が分かるものが安心です。
家の裏手など人目につきにくいところには、センサー照明を設置するのも効果的。普段なら家族以外は立ち入らないエリアで灯がつくとどうしても目立つため、不審者にやる気をなくさせる効果が高いといわれています。
また、カメラ付きインターホンや防犯カメラなどが付いている家も侵入窃盗犯が避ける傾向があります。取り付けの際は、「防犯性を意識している」ということが伝わるよう、誰が見てもカメラがあることが分かるようにすることが重要です。
防犯対策は総合的に
防犯対策は窓や玄関だけでなく、家全体で防犯対策を行うことが大切です。 防犯性の高い窓やドアへの交換、補助錠の設置、防犯カメラやセンサーライトの設置などを検討し、総合的な防犯対策を構築しましょう。
次に、空き巣対策に効果的な門扉やフェンスの選び方について紹介いたします。侵入盗犯罪者は、侵入に時間がかかることを嫌うため、門扉やフェンスは、視覚的な抑止力になるだけでなく、物理的に侵入を困難にする役割も担っています。
防犯性を高める門扉とフェンスのポイント
門扉で防犯性を高めるポイント
1. 視認性を確保する
- 侵入者は人目につくことを嫌うため、敷地内を見通せるようなデザインの門扉を選ぶことが重要です。
- スリット状のデザインや、高さが低めの門扉は、外部からの視線を遮らず、防犯効果を高めます。
2. 堅牢な素材・構造を選ぶ
- 簡単には壊したり、乗り越えたりできない、頑丈な素材と構造の門扉を選びましょう。
- 主な素材としては、鉄、アルミ、木製などがあります。
- 鉄製は最も強度に優れていますが、錆びやすいというデメリットもあります。
- アルミ製は軽量で錆びにくく、デザイン性も豊富です。
- 木製は温かみのある質感ですが、定期的なメンテナンスが必要です。
3. 鍵付きを選ぶ
- 電気錠付門扉など、門扉に鍵をかけることで、侵入に時間をかけさせることができ、諦めさせる効果が期待できます。
- カードキーやシールキー、リモコン操作できる電気錠なども有効です。
電気錠付門扉の事例は、YKK APのMADOショップ「施工事例ページ」内でもご覧いただけます。
4. カメラ付きインターホンとの組み合わせ
- 門扉にカメラ付きインターホンを設置することで、訪問者を記録し、犯罪抑止効果を高めることができます。
- 最近では、録画機能付きや、夜間でも鮮明に映る夜間モード付きのインターホンもあります。
その他
- 門扉は必ず閉めること: 開けっ放しの門扉は、犯罪者を招き入れることになります。
- 定期的に点検・メンテナンスを行う: 門扉の歪みや破損、鍵の不具合などを放置しておくと、防犯効果が低下します。
フェンスで防犯性を高めるポイント
1. 高さを選ぶ
- 道路面から8メートル以上のものを選びましょう。
- 1.8メートルより低いと、背伸びで敷地内が見えてしまう可能性があります。
2. 目隠しを選ぶ
- 近所付き合いがあまりない、家の前の人通りが少ない、見知らぬ人が通ることが多いなどの場合は、目隠しフェンスやすき間の狭いフェンスを選びましょう。
- 近所付き合いが活発な場合は、見通しの良いフェンスを選びましょう。
3. 侵入を阻止する
- 先端が尖ったフェンスを設置する。
- デザインが剣先の鋳物風フェンスを選ぶか、通常のフェンスに「忍び返し」を後付けする。
4. 組み合わせる
- 防犯カメラやホームセキュリティと組み合わせると、より効果的です。
その他
- 周囲の環境や防犯に関する考え方は家庭によって異なるため、フェンスの設置は、防犯に詳しい専門家に相談するのがおすすめです。
- フェンスのデザインは、周囲の住宅街と調和するものを選ぶようにしましょう。
- フェンスを設置する前に、自治体の条例等を確認する必要があります。
デザインいろいろ YKK APの門扉・フェンス
YKK APでは、玄関や住宅スタイルに合わせた、バリエーション豊かな門扉・フェンスが揃っています。
建物とエントランス、エクステリア全体で統一感がでるような素材・デザインを選ぶのはもちろんのこと、防犯性も考慮して検討してみてはいかがでしょうか。
防犯を意識して門扉やフェンスを設置した事例は、YKK APのMADOショップ「施工事例ページ」内でもご覧いただけます。
門扉・フェンスは建物の第一印象を決めるともいわれています。空き巣に「入りにくい、嫌な家」だと思われる家なら、安心して夏休みの旅行にも出かけられますね。
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