庭にウッドデッキを敷けば、生活空間が屋外へと大きく広がり、毎日がもっと楽しくなります。今回は、お手入れ簡単な「リウッドデッキ」を使って、おしゃれで使い勝手のいいスペースを生み出した施工事例を、YKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品からご紹介。狭い庭を上手に活かしたり、リゾート感満載の「はなれ」のような空間を生み出したり、見どころ満載です。
目次
リウッドデッキ+フェンスのリフォームで、狭い通路が憩いの場に
リフォーム前
リフォーム後
ウッドデッキというと、「リビングから続く庭に作る木の床」というイメージがありますが、使い方次第で敷地をもっと有効活用したり、暮らしを豊かにしたりしてくれます。
こちらは道路に面した細長い庭を、「リウッドデッキ」とフェンスの取り付けリフォームでくつろぎのスペースに変えた施工事例です。
庭の悩みでも多いのが、狭い敷地を有効活用したいというもの。中でも、この事例のように建物の周囲をぐるりと囲む通路状の庭は、ともすれば人が通るだけのスペースになってしまい、活用がしにくいと感じている人も多いことでしょう。
さらに、道路に面した外壁部分に、大きな掃き出し窓が取り付けてあり、そのままでは家の中が外から丸見えになってしまいます。
そこで、掃き出し窓に繋がる庭に、「リウッドデッキ」と目隠しフェンスを設置。室内の床の高さと合わせることで床の段差を解消。出入りがしやすい使い勝手のいいミニアウトドアリビングを生み出しました。
「リウッドデッキ」の面積は3畳ほどですが、カラーコーディネートされた目隠しフェンスとさりげない植栽の組み合わせで、落ち着きのある癒しの空間になっています。
3畳あれば椅子やベンチ、テーブルを置いてお茶を飲んだり、お酒を楽しんだりすることも十分にできます。狭い庭だからといってあきらめるのはもったいない!こんな風に「リウッドデッキ」を活用すれば、楽しい生活空間として生まれかわらせることができます。
好みのカラーが美しく長持ち
<リウッドデッキの特長その1>
「リウッドデッキ」のカラー展開は5色。人気カラーが揃っているので、わが家の外観デザインや作りたい空間イメージに合わせて選べます。リウッド(再生木)とは木粉と樹脂を主原料としたもので、強度の低下や変色が少ないのでとても丈夫。再塗装の必要がなく、美しさが長持ちします。
ウッドデッキなどのエクステリア製品は家の外観イメージを大きく左右するもの。家の寿命は長いのですから、できるだけその美しさを長く保ちたいものです。
リウッドデッキ(再生木)は天然木に比べて耐候性や耐腐朽性、耐水性に優れ、長く楽しめます。
主原料にポリプロピレンを利用しているため硬度が高いので傷にも強く、また変色が少ないのが特長になっています。
エクステリア製品を選ぶ際には、こういった退色や変色、傷への強さなども忘れずにチェックをしておきましょう。
オープン外構の一部をクローズ、「はなれ」のようなプライベート空間に
こちらは庭の一部を目隠しで囲い、リウッドデッキを設置。オープン外構の解放感はそのままに、「はなれ」のような半屋外のプライベート空間を生み出した施工事例です。
ウッドデッキというと家の中からつなげて設置するイメージがありますが、こちらはあえて切り離すことで、仕事とプライベート、家族と個を切り替え、心から安らぎ、リフレッシュできるスペースに。住居部分との程よい距離感が、リゾートに来たような非日常を感じさせてくれます。
また、ウッドデッキは、リビングや寝室などから高さを揃えて設置して内外の一体感を高めるのが定番ですが、切り離して設置することで、また新たな楽しさを感じられるスペースも作り出すことができます。
ささくれが無くスキマが小さいので寝転ぶことも
<リウッドデッキの特長その2>
くつろぎのスペースでは、時には裸足になったり、寝転んだりもしたいもの。「リウッドデッキ」は、天然の木のような美しい木目をしていますが、再生木なので天然木特有のささくれが出ないのが特長。小さな子供やペットたちも安心して過ごすことができます。
またウッドデッキで意外と困るのが、板と板のスキマから物を落としてしまうこと。いったん落としてしまうと拾うことが難しいこともあります。
「リウッドデッキ」のスキマは3㎜と小さいため、小さな子供のつまずきを防ぎやすく、ペットの爪も引っかかりにくくなっています。また構造上、スキマからデッキ下に物が落ちないようになっているので、カード類を落とす心配もありません。
ウッドデッキを選ぶ際には、こういったささくれやスキマの構造にも注目してみましょう。
「リウッドデッキ」に、ベンチのように腰掛け、くつろぎの団らんスペースに
こちらは、庭の一部に屋根付きのテラスを設置。タイル張りの床に「リウッドデッキ」のベンチを組み合わせ、家族が毎日気軽に使える団らんスペースを生み出した施工事例です。
「リウッドデッキ」をベンチのように使うことで、家族が自然に腰掛け、ここでおしゃべりをしたりお茶を飲んだり。屋根があるので、急な雨でも心配なく過ごせます。
デザインは外観に合わせてグレイッシュなトーンで統一。ウォームグレイの「リウッドデッキ」が、空間にしっくりと馴染んでいます。
椅子やテーブルを改めて準備するとなると案外手間が掛かるもの。ついめんどうになってしまいがちですが、こんな設置方法ならいつでもパッと屋外に出て、楽しいおしゃべりができそうです。
腐りにくいのでメンテナンスが楽
<リウッドデッキの特長その3>
ウッドデッキでの悩みの中で一番多いのは、やはりメンテナンスに関することでしょう。せっかくのアイデアで設置しても、腐食しやすく、お手入れに手間が掛かるようでは大変です。
一般的な木を使った場合は、約1年ごとに再塗装が必要となり、数年で腐食してしまう可能性があります。中にはお手入れをさぼってしまい、数年で撤去してしまったケースも。またシロアリの駆除が必要なのも悩みの種です。
「リウッドデッキ」は再生木なので菌類による腐食やシロアリによる食害に強いのが特長。防腐のための薬品処理をする必要も無いので、小さな子供やペットにも安心です。
使い勝手の悪さを感じている庭や、狭くてどのように活用していいか分からないという庭も、「リウッドデッキ」を上手に使えば、こんな風に便利で楽しいアウトドア空間が作れます。その際には、性能面やメンテナンス性にも注目し、手間なく美しさが長持ちするデッキ材を選んでくださいね。
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著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中