目隠しのある外構【モダンでおしゃれ】に作る方法
お家の雰囲気に合った外構にしたい。かっこいい外観にしたい。スタイリッシュなデザインが好み。おしゃれにしたい。など、こんな雰囲気にしたい!に近づけるにはコツがあります。今回は、「モダン」な目隠しできる外構について考えます。
「モダン」はスッキリと都会的でスタイリッシュ、ハードでかっこいいイメージです。「モダン」は「ナチュラル」の反対のイメージ。自然界に直線は存在しないと言われ、ナチュラルに仕上げるには直線を避けたほうが良いのです。一方、「モダン」は反対なので直線をベースにデザインすると雰囲気を作りやすくなります。例えばアプローチ通路なら、曲線を多用するより直線やスクエアを取り入れる。塀なら高さに曲線の変化をつけず、スキッと直線を生かすという感じ。今回は「モダン」イメージに仕上げるための外構デザインのコツをご紹介していきます。
1.素材感
レイアウトや構築物の形状が同じでも、どんな素材を選ぶかで仕上がりの雰囲気は大きく変わります。床・壁の仕上げ材、門扉やフェンスなど、ほかに選ぶ時でも同じです。
モダンを目指す時に選ぶ素材の基準
- ガラスやアクリル
- 光沢のあるもの
- 艶のあるもの
- 硬い質感
- 無機質なもの
タイルなら角の崩れたアンティーク調なものでなく直線的なもの、テラコッタのような柔らかい焼き上がりのタイルより、ガラス素材など硬い印象のタイルがモダンな仕上がりを作ってくれます。石材なら不定型な乱型でなく綺麗にカット加工されているものを選びます。
2.カラーコーディネート
モダンにまとめるカラーコーディネートの基本は無彩色、黒や白に近い色が軸になります。
モダンを作る色の組み合わせ
- 黒と白など明度差の大きい色を組み合わせる
- 無彩色に高彩度を取り入れ彩度差の大きい色を組み合わせる
- コントラストが必要
色はアクセント程度のボリュームで取り入れると、まとめやすいです。目隠しフェンスなど面積が大きくなるものを設けるときは、ボリュームバランスに注意が必要です。建物と似た色を選んで馴染ませるか、コントラストをつけて対比させるのか、しっかりシュミレーションしましょう。
3.植栽
植物は基本的にナチュラルな雰囲気を持っています。植栽ボリュームが大きくなると「ナチュラルモダン」という印象に近付くのですが、植える植物の形を選べば「モダン」な雰囲気を演出してくれる存在に。
モダンを作る植物の特徴
- 大きな葉
- 細く尖っていて硬い印象の葉
- 刈り込まれた姿
- 単一の植物を植える
いろんな種類の植物がフワフワと寄せ植えされていると、優しくナチュラルな雰囲気がつくられます。コニファー系など硬いイメージのある植物はモダンイメージに仕上げやすいです。
花が咲く植物なら、小さな花をたくさん咲かせるものより、大きな花が印象的な種類の方がモダンイメージに似合います。紫陽花系は、かっこいい空間にも素敵に映えます。
4.目隠しフェンス
安心して暮らすために設ける目隠しフェンスは、外構の中でも大きな面積となり目立つ存在。外構の印象を大きく左右するものなので建物とのバランスが重要になります。
モダンな目隠しフェンスを選ぶときの基本
- 建物の外観色と合わせるか又は対比させる
- アクリル素材やアルミ素材
- 木調ならナチュラルウッド系は避ける
「モダン」には基本的に硬く冷たいイメージを持つアルミ色の目隠しが合わせやすい。
人気の木調タイプを選ぶなら木材らしいナチュラルなイエロー系は避けて、明度が低く黒に近い色か、逆に明度の高い白に近い色を選びます。自然素材感が少なくモダンイメージを保ってくれます。
近年では「モダン」というひとつのイメージを持つ外構よりも、自然素材や優しい雰囲気も取り入れた「モダン」+「ナチュラル」やビンテージ感や男性的な雰囲気を取り入れた「モダン」+「インダストリアル」が人気。グレイッシュなカラーを基本に少量のメリハリを効かす「モダン」+「シック」などミックスイメージがほとんどです。
モノトーンの少ない色数でまとめていくと、質感のある高級素材を使わなければ殺風景で寂しい印象になりがちです。それに比べて「ミックスイメージ」なら厚みのある雰囲気になり、おしゃれに演出がしやすくなります。モダンな中にポイントで素材感のあるものを取り入れたり植物を効果的に配置したりすることで素敵な今時の「モダン」に仕上がるはずです。
「モダン」イメージは様々なイメージ作りの基本にしやすいので、+αで個性を際立たせるという考え方をすると失敗も少なくなります。
著者プロフィール
冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)
個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。