窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

ストレスなく快適に過ごせる家にするために、家の外側で目隠しを設けることが一般的になっています。カーテンやブラインドなどで室内側に目隠しするより、視線が外に抜けることで室内空間が広く感じ開放感が生まれます。

窓にはさまざまな大きさやタイプがあるので、目隠しの方法にもバリエーションもいろいろ。今回は窓に合わせた、おすすめの目隠しをご紹介します。

1.掃き出し窓の目隠し

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK AP高性能トリプルガラス樹脂窓APW430

リビングやダイニングなど家の中で、長く過ごす部屋には光や風を取り込む大きな開口部を設けることが多いです。開放的な気分にしてくれますが、家の外側から部屋の中が丸見えになることも。道ゆく人やお隣さんからの視線を気にせずに過ごしたいなら目隠しは必須です。

床から天井まで、部屋のほとんどを見せてしまう掃き出し窓。目隠しも大きな面積が必要になります。

1-1 樹木を列植して生垣を設ける

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

自然が好きで緑が好きな人は植物で目隠しにするとナチュラル空間を作ることができます。常緑樹を1種類で生垣にしても良いし、樹種を3〜5種類混ぜても良いです。毎年の刈り込みが必要になるので、DIY好きには楽しみが増えます。植栽直後は少し物足りない目隠しと感じることもありますが、植物が成長してボリュームが出てくる3年目くらいからは満足できるものになるはずです。

1-2 場所を取らないフェンスを設ける

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK APルシアススクリーンフェンスS07型

生垣は厚みがあるので目隠しの為にスペースが必要になり、その分、庭が狭くなります。できるだけ場所を取らずに目隠しをするならフェンスが適しています。目隠しフェンスは高さ2.3m程度のものまでは一般的なので道ゆく人の視線を隠すには十分。室内側から見ても高さ1.8m程度確保できるので外が見えない高さです。カラーや格子のバリエーションは種類が豊富で、木調のものもあります。外から見た時の家の外観とのバランスやインテリアとのコーディネートを考慮して選ぶと良いでしょう。

2.腰高窓の目隠し

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK APエピソードⅡ

腰窓の場合は足元に近いところは開口がないので、特に気になる視線は生まれません。目隠しは掃き出し窓と同じものでも良いのですが、必要のないところは目隠しせず部分的にフェンスを設ける方法があります。

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

窓前となる部分だけ目隠しフェンスを設け、足元は植栽を植える。緑たっぷりの目隠しになり、とてもナチュラルな印象に仕上がります。

3.高窓の目隠し

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK AP 高性能樹脂窓APW330

天井近くの高い位置に設ける窓。外からの視線が気になることは少ないのですが、お隣の2階から見下ろされるような状態になることがあります。フェンスでは目隠し出来ない高さなので、窓の外に庇や屋根のようなものを設け上からの視線を遮ります。

3-1 庭に馴染み景色にもなるパーゴラを設ける

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

窓沿いにパーゴラを設け植物を誘引すると、いかにも目隠ししていますと主張することなく視線を遮ることができます。日当たりが悪くて植物を育てるのに適していない環境なら、植物無しでパーゴラだけで視線を遮ることも可能。庭が狭くて高木を育てることが難しい環境では、蔓性植物を利用して高い位置に緑が揺らぐ景色を作ることができるパーゴラが魅力的な庭づくりに効果的なアイテムです。

3-2 テラス屋根を設ける

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK APソラリア

テラス屋根なら明るさも確保しながら目隠しをすることができます。南庭側なら雨よけも兼ねてテラスやデッキの上に設けると雨模様の日でも庭での時間を楽しめます

。浴室などの高窓なら視線の抜けを確認しながら、最低限の出幅で収めます。屋根材はマット調のすりガラスタイプを選ぶと、目隠ししながらも空の明るさを感じる心地よさを損なうことはありません。

4.地窓の目隠し

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK APプラマードH

外からの視線をダイレクトに室内に入れないために選ばれる地窓。窓自体が目隠しを意識したものです。地窓の外には、部屋からつながる景色を作ることも多いので目隠しだけでなく景観としての壁面を意識したいところ。

4-1 バリエーション豊富なフェンス

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YKK APルシアスフェンスH10型

地窓の目隠しに背の高いフェンスは必要ありません。室内の床に座った時にフェンスの天端が見えない高さに設定します。外の敷地は狭く坪庭のような小さな庭が多い地窓の場合、外の景色がインテリアのイメージと繋がるように、フェンスの色もインテリアの延長で選びます。モダンなアルミやナチュラルな木調など選択肢も多いです。

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

4-2 コンクリートブロックや石材

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

背の高い壁が必要ないのでコンクリートブロック積みの塀で目隠し可能です。レンガやタイル、自然石などで仕上げると、窓の外に見える景色に重厚感も生まれます。

5.小窓の目隠し

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YKK APエピソードⅡNEO-B

キッチンや洗面所に設けられることの多い小窓。大きなものでなくコンパクトに何気ない目隠しができると建物の景観も損ねません。

5-1 樹木で目隠し

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

ふと窓に目をやった時に緑が見えるのは気持ちが良いもの。常緑樹を選ぶと季節と問わず外からの視線は気になりません。花が咲いたり小鳥が来たり楽しみも増えます。樹木は年々成長するので目隠ししたい方向は剪定を抑え、反対側はしっかり剪定するなど、わがままに目隠しの形状を変化させていくことも可能です。

5-2 視線を向けさせない方法

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

YKK AP枕木材

目隠しの多くは何らかの壁を設けて外からの視線を遮断しますが、小さな開口なら窓を意識させないという方法も効果的です。窓周りの外側に道ゆく人が気に留める素敵な庭を作る。夜は照明の灯りで強調する。そうすると誰しも窓よりも素敵な庭を見たくなるし、自然と眺めてしまうものです。住まいの外観を彩りながら視線もコントロールできる方法です。

今回は5つの窓タイプに対しての目隠しを考えてきました。住まいが心地よくなることは、毎日の生活の中でとても大切なことです。機能的なことだけでなくインテリアや外観とのバランスも考えながら最適解を見つけたいですね。

 

 

著者プロフィール

窓の位置・サイズに合わせて目隠しする、おすすめの方法。

冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)

個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。

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