強盗や空き巣など全国的な犯罪被害が多発、防犯対策が必須の時代です。最近ではエアコンの室外機の盗難も増加傾向に。まずは敷地内へ不審者を入れないことが肝心です。今回は、空き巣や泥棒、不法侵入などの抑止効果が期待できる庭の防犯対策でやっておきたい7つのことをご紹介します。
目次
相次ぐ犯罪被害、やっておきたい庭の防犯対策
強盗など全国的な犯罪被害のニュースで、わが家の防犯対策について改めて考えた人も多いのではないでしょうか。最近では、エアコンの室外機や給湯器の盗難被害がニュースになり、警察からも注意喚起がされています。
空き巣や泥棒の侵入経路で多いのは、窓のガラス破りと無施錠の玄関ドアです。しかし窓やドアだけ対策しても、室外機や給湯器は家の外にあり、またいったん敷地内に入られてしまえば家の中まで侵入されるリスクが上がります。
こういったニュースを受け、庭を含めた家全体の防犯対策リフォームの依頼も増加傾向にあります。今や庭の防犯対策は必須の時代に。
そこで今回は、空き巣や泥棒、不法侵入などの抑止効果が期待できる庭の防犯対策でやっておきたい7つのことをご紹介します。まずは狙われにくい家にしておくところから始めましょう。
その1:散らかっている庭は片付ける
やっておきたい庭の防犯対策1つめは、庭の片付けです。
レジャー用品やDIYの道具など、つい出しっぱなしになりがちですが、散らかっている家は空き巣に狙われやすくなります。
というのも、家の周囲に物が散乱していると、家に対する意識が低く、防犯対策もしていないだろうと思われるため。また身を隠す場所が増えるため、侵入者にとっては好都合になります。なかには植木の剪定用の脚立を出しっ放しにしていたら、それを足場にされて2階から侵入されたケースも。
防犯対策の第一歩は、家の周囲はスッキリと整理整頓、見通しのいい庭にしておくことです。庭にある物は片付けて、物置きには忘れずに施錠をしておきましょう。
その2:フェンスで不法侵入を防ぐ
庭の防犯対策2つめは、フェンスで敷地境界を明確にして不法侵入を防ぐことです。
オープン外構はひろびろとした解放感が人気ですが、敷地境界をはっきりさせておかないと、通行人や訪問セールスなどが敷地内に踏み込みやすくなります。
空き巣や泥棒などの犯罪被害を防ぐためにも、まずは敷地内へ侵入をしにくい心理的な状況を作っておきましょう。フェンスを設置し、敷地の境界を明確化しておくだけでも、空き巣や泥棒に侵入されにくくなります。
設置のポイントは、境界をはっきりさせつつも、見通しは良くしておくことが重要です。ブロック塀などで囲ってしまうと、空き巣や泥棒が身を隠しやすくなるため、逆効果になることも。視線や風は通しつつ、高さのあるフェンスで敷地を囲っておくと防犯対策に役立ちます。
その3:門扉には鍵をつけておく
庭の防犯対策3つめは、門扉に防犯性能が高い鍵をつけておくことです。
空き巣や泥棒の侵入経路のひとつに無施錠の玄関ドアがあります。作業員やセールスマンを装い、正面から堂々と訪問。ちょっとした隙を狙って侵入してきます。
門扉は敷地をガードする役割があるので、ここにも防犯性能が高い鍵をつけておきましょう。最近では、玄関ドアと同様にカードキーを使って施開錠できる電気錠付門扉もあります。
空き巣や泥棒は侵入に手間が掛かる家を嫌います。しっかりとした鍵がついた門扉なら、その時点で諦める空き巣や泥棒も多いことでしょう。
その4:センサー照明で暗がりを作らない
庭の防犯対策4つめは、センサー照明で暗がりを作らないことです。
勝手口まわりや、エアコンの室外機が置いてあるのは人の目が届きにくい場所です。また夜に照明が無ければ周囲は真っ暗になり、空き巣や泥棒の格好の隠れ場所になります。
空き巣は人に見られるのを嫌います。敷地内で暗がりになりやすい場所には、人感センサー付きライトを取り付けておきましょう。
人感センサー付きライトとは、人の動きを感知して点灯する機能がついた照明のこと。不法侵入があればセンサーが反応し、周囲を明るく照らしてくれます。またその際には、車上荒らしを防ぐために、カーポート内にも照明を設置しておくといいでしょう。
その5:歩くと音が鳴るようにする
庭の防犯対策5つめは、歩くと音が鳴るようにすることです。
「抜き足、差し足、忍び足」という言葉があるように、空き巣や泥棒は音を立てることを嫌います。そこで、侵入者が歩く経路に音が鳴る砂利を敷き詰めておきましょう。
給湯機や室外機の周囲にも敷き詰めておけば、作業をする際にも音が鳴るため、盗難を未然に防ぎやすくなります。
その6:外部設備はしっかり固定する
庭の防犯対策6つめは、外部に設置してある設備はしっかりと固定をしておくことです。
空き巣や泥棒は時間が掛かると諦める傾向があります。エアコンの室外機や給湯器の盗難を防ぐためにも、屋外にある設備機器はワイヤーや盗難防止ネジなどで簡単には外せないようにしておきましょう。
その7:防犯カメラで犯罪を未然に防ぐ
庭の防犯対策の最後は、防犯カメラの設置です。
防犯カメラは、犯罪の抑止効果があります。また記録することで、万が一何かあった時の証拠にもなります。
他にも、広範囲の録画ができるカメラ付きインターホンを設置する、警備サービス会社と契約をするなどの方法があります。
住まいの防犯対策の第一歩は、まずは敷地への侵入をさせないことです。7つの庭の防犯対策で、空き巣や泥棒を未然に防ぎましょう。
カーポート内の防犯対策も必須です。住宅の車庫では、自動車盗や車上狙いが多く発生しています。
下記に防犯対策に役立つ便利なカーポート照明の取り付けをご紹介していますので、あわせてご覧になってみてください。
著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中