「外から庭や自宅が丸見え」「お隣からの視線がなんとなく気になる」「自宅に保管している車が狙われないか心配」という理由で、フェンスを後付けしてお家や庭、玄関などを目隠ししたいという方も多いと思います。できればDIYで済ましたいと思う方もいるかもしれませんが、目隠しでフェンスを後付けする場合は、快適さはもちろん、安全性にも留意する必要があります。専門知識のある施工店に依頼して設置してもらうのがおすすめです。また後付けする方法もご紹介いたしますので、この記事で確認してください。
目次
目隠しフェンスを後付けするメリット
目隠しにフェンスを後付けする理由や、後付して得られるメリットには、次の4つがあります。
プライバシーを守れる
最も多い理由・メリットは、プライバシーを守れるということでしょう。目隠しフェンスを後付けすれば、以下のような心配がなくなります。
- お隣の建物や庭から自宅や室内・庭、車などの様子が丸見えになる
- 庭や自宅、車などが通行人に見られる
- 玄関に出入りする様子を見られてしまう
- 公道などの外部から庭を撮影されてインターネットに公開されたりする
塀の部分とあわせて1.8メートルの高さを目安に目隠しフェンスを後付けすれば、上記のような不快な思いをせずに済むでしょう。
防犯を強化したい
目隠しフェンスを設置すれば防犯の点でも安心感を得られます。昨今は車を盗まれたり車上荒らしなどの犯罪も多く、そのような心配をしている方にはおすすめです。犯罪者は犯行の前に下見を行うことも多いので、はじめから外から自宅が見えないようになっていれば、犯罪のターゲットになりにくくなるでしょう。
好きなデザインや素材を選べる
自宅を新築した場合、施工会社によっては、ごく一般的なフェンスしか取り付けてもらえず、気に入ったデザインや素材を選べないことがあります。エクステリアに興味関心がある場合は、新築時にはオープン外構か最低限のエクステリアのみ整えておき、竣工後にエクステリアの専門店にフェンスの後付けを依頼するという方も少なくありません。専門の業者に依頼したほうが安く、高品質な仕上がりになることがあります。
目隠しフェンスを後付けする3つのケース
目隠しとしてフェンスを後付けするケースは、次の3つが考えられます。
フェンスも塀も無い場所に新しく設置するケース
フェンスも塀もない場所に目隠しフェンスを後付けする場合は、新しく設置するのと同じですから、まず地面に柱を建てるための穴を開け、そこにフェンスを設置していきます。既存の塀を撤去したり、塀に穴を開けたりといった作業が要らない分、費用も比較的安価に設置できるでしょう。
既存の塀の上にフェンスを設置するケース
ブロック塀など既存の塀の上にフェンスを後付けできれば、設置済みの塀を活かせるのですが、実際にはほとんどの場合不可能です。なぜなら既存のブロック塀の構造はそのような後付けを想定しない状態で積み込まれているからです。既存のブロック塀を利用したい場合は専門とする施工店に必ずチェックしてもらい、既存ブロック塀を再利用できない場合は一度撤去して、上記のように新たにフェンスを設置することになります。また、塀とフェンスそれぞれに高さの制限がありますので注意が必要です。具体的には、塀とフェンスの高さはそれぞれ1.2メートル以内、合計で2.2メートル以内でなければなりません。また塀のタイプによっても、フェンスの高さが変わります。下の表は、ブロック塀にフェンスを設置する場合に塀の高さと設置できるフェンスの関係をまとめたものです。
塀の高さ | 塀が空洞・化粧ブロックの場合に設置できるフェンス | 塀が型枠ブロックの場合に設置できるフェンス |
0.6メートル以下 | 1.2メートル以下 | 1.2メートル以下 |
0.6メートル超0.8メートル以下 | 1メートル以下 | 1.2メートル以下 |
0.8メートル超1メートル以下 | 0.8メートル以下 | 1.2メートル以下 |
1メートル超1.1メートル以下 | 0.6メートル以下 | 1メートル以下 |
1.1メートル超1.2メートル以下 | 設置不可 | 0.8メートル以下 |
塀の高さが1.2メートルに近い場合は、フェンスを設置するために塀に穴を開ける「コア抜」という作業が必要で、工事費もアップすることがあります。
既存の塀の後ろにフェンスを設置するケース
塀の上にフェンスを加えることにより高さ制限に引っ掛かってしまったり、塀の強度が不安だったりした場合には、既存の塀の後ろにフェンスを設置することになります。ただし塀の内側(敷地側)に設置することになるので、庭が狭くなるというデメリットがあります。
目隠しフェンスを選ぶ3つのコツ
目隠しフェンスの後付けのためのコツを3つ、ご紹介します。
色やデザインは家屋や外壁と調和するものを選ぼう
後付するフェンスの色やデザインは、家屋や外壁と調和するものを選びましょう。フェンスだけが目立つ色やデザインを選んでしまうと、見た目が落ち着かない印象を与えることがあります。フェンス選びの際には、同じフェンスを設置している家を見学したり、施工店にアドバイスしてもらったりすることをおすすめします。
風通しのよい「ルーバーフェンス」や半透明のフェンスをおすすめ
目隠しフェンスを設置する目的のメインは、敷地外からの視線をさえぎることですが、気持ちのよい風も遮断してしまうというデメリットがあります。その他、設置後に以下のような不都合が起こる可能性があります。
- 日当たりが悪くなった
- 敷地内が湿っぽくなる
- 洗濯物が乾きにくい
このうち「日当たりの悪さ」は、半透明のフェンスを選べばある程度軽減できます。また「風通しの悪さ」はルーバーフェンスを選べば軽減できるでしょう。後付けした後の住み心地も考えてフェンスを選びましょう。YKK APのフェンスは豊富な製品ラインナップを揃えていますので、最適なフェンスを選んでください。
近所とのトラブルにならないよう配慮を
フェンスを後付けすることによって、近隣の方の生活に影響を及ぼしてしまうこともあります。
- 日当たりを悪くさせる
- 風通しを弱くさせる
- 見通しをさえぎる
- フェンスに積もった物が落下してしまう
後付けフェンスを設置する際には、必要以上に高くしすぎず、必要な高さにとどめ、また、工事前に近隣に一声かけることを忘れないようにします。
目隠しフェンスはDIYで後付けできるか?
目隠しフェンスの後付けは、以下のようなトラブルを招くおそれがありますので、DIYで設置することはおすすめできません。
- ブロック塀のブロックを割ってしまう
- 設置した塀が倒れ、通行人や近隣に被害を及ぼす
- 設置したフェンスの高さが法令に違反してしまい、役所から改善を指示される
もしDIYで失敗してしまい、改めて業者に依頼すると、失敗したフェンスの除去などから作業が始まるため、かえって費用がかさんでしまうことになります。はじめから専門家に依頼したほうがコスト的にも品質的にも良い仕上がりになるでしょう。
「目隠しフェンスを後付けしたい」と思ったら、専門の施工店へ相談をおすすめ
目隠しフェンスの設置の仕方、工事の難易度、高さなどの制限は、現在の塀の高さやタイプ、後付けするフェンスに求める機能、色やデザインによって違います。「目隠しフェンスを後付けしたい」と思ったら、まずは施工店に相談するのがいいでしょう。施工店では専門家としての適切なアドバイスをしてくれますので、生活をよくする最適な製品を提案してくれるはずです。我が家にとっての適切なフェンスを選んで、安心で快適な毎日をお過ごしください。