玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

植物は自然界のものなので、その存在自体がナチュラルです。家の周りに樹木や草花を植えると自然の風景が生まれナチュラルな雰囲気が作られます。家の周囲に緑があると豊かさや余裕を感じませんか?都会に住んでいて毎日忙しくて、あっという間に1日が過ぎていく。そんな日々を送っている人にこそ、毎日ほんの少しでも植物を眺めたり触れたりして緑に癒されて欲しい。植物には人を癒すパワーがあります。そのパワーを受け取る毎日を始めてみませんか?

家の周りに植物を取り入れる、はじめの一歩にぴったりなのは家のフロント部分です。アプローチや玄関周りという毎日通る場所。家の顔といわれる部分なので、植物と家のコーディーネートができていると今よりもっと素敵な家の顔になります。

植物には様々な大きさや樹形があり、葉は丸かったり尖っていたり濃い緑だったり黄緑だったりカタチも色も様々。花も大きな花びらのものや小さな花が集まってひとつの花に見えるものなど、こちらは葉以上にカラフルで多種多様です。「こんな雰囲気にしたい」という目的を持って選ぶことで、植物が持っているナチュラルな雰囲気を作るだけでなく、モダンでカッコイイ空間やゆったりエレガントな空間を演出することができます。今回は目指す雰囲気を作るために、どんな植物を選べば良いのかご紹介していきます。

一口にナチュラルと言っても、その印象は様々です。

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

例えばこのように草丈が高くて風が吹くとサワサワとなびく植物たちを集めると、ナチュラル感が増します。手をかけず植物たちが自由に成長している様が自然だからでしょうか。花は小さめで、黄色、オレンジ、ピンクと色は多様。小さな花はキュートさや素朴さを感じます。ビタミンカラーは元気な印象。こんな植物を選ぶと元気でかわいい雰囲気の空間になってカジュアルスタイルのお家にぴったりです。

同じように草丈の高い植物でも、色の数を抑えてブルー系と白でまとめると清楚な印象になります。

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ナチュラルなのですが少し落ち着いた雰囲気を感じられるのではないでしょうか。花色のチョイスも大切だということがわかりやすいと思います。

ナチュラルであっても、エレガントで大人っぽい雰囲気を作りたいとき。

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エレガントというワードは女性的だということ。色では赤から紫が女性らしさを表現できる色です。花の大きさは小さなものより、ボリュームを感じるものがエレガントさを表現してくれます。小さな花が集まって大きな塊になっているアジサイ類はピッタリ。その大きな塊の花の重量でアジサイ全体のシルエットが大きく下へ湾曲して枝垂れる。その様子は柔らかでたおやか。たおやかとはしなやかで優しい様子のこと。エレガントを表現する言葉ですよね。そして、葉も大きなものを加えたい。写真の足元の斑入りの大きな葉はギボウシです。これもやはり大きく湾曲しています。大きさはゆったりした印象を与えるのでエレガントな雰囲気を作るには欠かせません。

大人っぽさを表現するなら、葉の色に注目する方法もあります。

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グリーン以外の色を持つ葉をカラーリーフと呼びます。植物を彩るのは花だけではなく葉も大切な要素なのです。一時的にしか愛でることのできない花と違って長い期間、花壇で存在感を放ってくれるので花よりも重要かもしれません。手前の白い花のバックに写っている葉は銅葉色といいます。アカバナトキワマンサクという植物。名前の通り花も濃いピンクで葉は一年中、銅葉色です。しかも常緑という使い勝手の良い植物。グリーンの葉の中にポイントとしてレイアウトするとおしゃれな雰囲気を作れます。カラフルな花と違って鮮やかさの少ない色なのでシックで落ち着いていて大人っぽい印象になります。葉とのコントラストやグラデーションが素敵になるのですが、この写真のように白い花と並ぶとコントラストが際立って花をより引き立てていて、これも魅力的な景色です。

 

最後にモダンでカッコイイ雰囲気の作り方。

数年前からインテリアトレンドのひとつにカッコイイ系が登場しました。それに伴って家の外観も黒色や紺色という暗い色や、ガルバニウム鋼板など硬い印象の外壁仕上が増えています。そんな家には、植物もカッコよく彩りたいものです。

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

カッコ良い雰囲気を作るなら、いろんな種類の植物を取り入れるのではなく出来るだけ数少ない種類でまとめること。フワフワさせず、カチッとスッキリ。

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

ニューサイランやドラセナなど「線」を感じさせる葉のカタチは硬い印象もありカッコイイ系には欠かせない植物です。建物の外壁をバックにこれらの植物を配置するとシュッと伸びるラインがシャープな雰囲気を作ります。植物の足元はグランドカバーの下草ではなく砂利や石を敷き詰めるのもオススメです。

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

同じ種類で同じくらいの大きさの植物をまとめると、ひとつの塊に見えモダンな印象になります。写真は錆を纏ったプランターを使用していて、とてもオシャレにまとまっています。これが黒いプランターだったら、もっとモダンな雰囲気になるはずです。

お家自体に個性が少ないときには、アプローチや玄関周りの植栽で好みのイメージを作るというのも、お気に入りの家にするひとつの方法です。自分が一番心地よく感じる緑はどんな雰囲気のものだろう?そんな感覚から選んでいくのも良いのではないでしょうか。

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

玄関周りコーディネートのコツ

2019.03.11

 

著者プロフィール

玄関まわりなどに合う3つの植物コーディネート術をご紹介

冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)

個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。

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