おうち時間が増えたのがきっかけで、住まいの環境を見直す人が増えています。休日は、お出掛けするのが楽しみだった生活から、家で心地よく過ごす楽しさを発見して、おうち時間を充実させるスタイルへ。そんな中で注目されているのが庭の目隠しです。庭で過ごすためだけでなく、実は室内でカーテンを開放して心地よく過ごすためにも、とっても重要だということに気づいた人が多いのです。どれくらいの高さがあればいいのか?コストを下げる方法は?そんな疑問を解決する、我が家の目隠しフェンスに必要な高さや種類・特長、価格について解説していきます。
1.我が家の目隠しフェンスに必要な高さは?
視線を防ぐための目隠しは、背が高ければ良いというものでもありません。目隠しが大きくなれば、風通しや日当たり、採光にも影響を及ぼします。最適な高さを見つけるところから始めましょう。
庭同士が隣接している場所の目隠しは、1.8m程度あれば視線が合うことはありません。ウッドデッキやテラスの上からだと視線が隣地に抜けてしまいますが、座ってリラックスしているときは目隠しされます。立って動いているときは、視線もあまり気にならないので、この高さで十分と考えることもできます。立っているときも目隠し状態が必要であれば、デッキやテラスの上から1.8m程度確保しましょう。
建物同士の距離が近いと、室内からの視線も意識する必要があります。お互いにデッキやテラスを設置していたら庭にいる時の視線も高くなるので、室内にいる時と同じと考えます。この場合、目隠しは2.4m程度あれば安心できる高さになります。
2.目隠しはコンクリートブロック?それともフェンス?
コンクリートブロックで目隠しを作れる高さは、ブロックの種類によって変わりますが高さ2.0m程度までです。そして高さ1.2mを超えると控え壁が必要になります。塀から40センチほど控え壁が出るのでデットスペースになりがち。デザインを工夫して上手に収めることも可能ですがデザインに制約は出てしまいます。そんなこともあって、高さ1.2mを超えるブロック塀を選ぶことは少なくなります。
目隠しフェンスは色や格子のバリエーションが豊富です。スクリーンフェンスと呼ばれるタイプには、先ほど紹介した必要高さの1.8mや2.3mのフェンスが標準規格であります。
もうひとつの方法として、コンクリートブロックと目隠しフェンスを組み合わせる方法があります。コンクリートブロックを控え壁の必要がない高さ1.2m以下とし、その上に目隠しフェンスを設置します。
必要な目隠し高さが1.8mなら、ブロック積み1.2mの上に目隠しフェンス高さ0.6mの規格サイズを設置。必要な目隠し高さが2.3mなら、ブロック積み1.2mの上に目隠しフェンス高さ1.2mの規格サイズを設置することになります。
3.目隠しフェンスの種類と価格
フェンスには様々な種類があり価格の違いも大きいです。目隠しが必要な場所は、部屋からよく見えるのか、道路沿いなのか、家の裏側なのかなど状況によって選ぶフェンスが変わります。まずは、お手頃価格の目隠しからご紹介していきましょう。
アルミ形材
コンクリートブロックの上に施工するタイプです。色はブラック系、ホワイト系、ステンカラー系、ブラウン系などがあります。ブロック積みを高さ1.2m施工した上にフェンス高さ0.6mを設置すると合計高さが1.8mです。高さ0.6mのYKK AP シンプレオフェンス13F型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥22,200(柱など部品・施工費別途)
アルミ形材 木調複合カラー
コンクリートブロックの上に施工するタイプ。パネルの表側に木調のラミネートが施されていて、裏側はアルミ色です。隣地境界なら我が家を表側に、隣地を裏側に設置すれば見える部分は木調の上質な雰囲気を楽しめます。高さ0.6mのYKK AP ルシアスフェンスF05型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥27,700(柱など部品・施工費別途)
アルミ形材 木調カラー
コンクリートブロックの上に施工するタイプ。表裏の両面に木調のラミネートが施されていて、アルミでありながら木の優しい雰囲気。色はホワイト系、ブラウン系には明るい色から暗い色までバリエーションが豊富です。高さ0.6mのYKK AP ルシアスフェンスH02型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥53,200(柱など部品・施工費別途)
自立建て2段支柱 アルミ形材
地面から独立基礎で施工するタイプ。足元から上部まで同じ素材なので一体感がありスッキリ収まります。柱は1.0mピッチ。高さ1.0mと0.8mの本体パネルを2段施工にすると高さ1.7m程度になります。高さ1.7mのYKK AP シンプレオフェンス13F型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥54,100(柱など部品・施工費別途)
自立建て2段支柱 木調複合カラー
地面から独立基礎で施工するタイプ。パネルの表側に木調のラミネートが施されていて、裏側はアルミ色の本体パネルを使用。高さ1.7mのYKK AP ルシアスフェンスF05型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥73,200(柱など部品・施工費別途)
自立建て2段支柱 木調カラー
地面から独立基礎で施工するタイプ。表裏の両面に木調のラミネートが施されている本体パネルを使用。高さ1.7mのYKK AP ルシアスフェンスH02型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥133,700(柱など部品・施工費別途)
スクリーンフェンス 木調カラー
地面から独立基礎で施工するタイプ。表裏の両面に木調のラミネートが施されています。柱も木調仕上げです。木柱に木板を打ち付けたナチュラル感があり、規格のフェンスという印象は少なくなりますね。柱は約2.0mピッチなので柱数が少なく裏側もスッキリ。色はホワイト系、ブラウン系には明るい色から暗い色までバリエーションが豊富。高さ1.8mのYKK AP ルシアススクリーンフェンスS03型、本体パネル(幅2m)1スパンのカタログ価格は¥236,800(柱など部品・施工費別途)
フェンスには、たくさんのバリエーションがあります。今回ご紹介したのは、ほんの一部。商品価格や施工費用は施工業者に見積依頼してください。コンクリートブロックと組み合わせるのか、おしゃれな木調デザインを選ぶのか、設置する場所や予算に合わせて我が家に適した目隠しを選ぶことができます。
我が家に適した目隠しフェンスの詳しいことを知りたい
「おうちdeショールーム」エクステリアページでも、おすすめのフェンスをご紹介しています。
著者プロフィール
冨田ちなみ Gokansha(ゴカンシャ)
個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha(ゴカンシャ)代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。