お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

エクステリアや庭に植栽があると、住まい全体の印象が美しく整います。これは、多くの方が感覚的に感じていることではないでしょうか。

一方で実際のご相談では、「きれいなのは分かるけれど、お手入れが大変そうで不安」という声をよく耳にします。

では、植栽を取り入れながらも、負担を感じすぎることなく心地よく暮らすためには、どんな工夫ができるのでしょうか。そのヒントは、植物の種類選び以前に、植栽のレイアウトの考え方にあります。

今回は、日々の暮らしの中で無理なく続けられる「お手入れしやすい植栽レイアウトの考え方」を、デザイナーの視点から分かりやすくご紹介していきます。

1. たくさん植える=豊かな庭、とは限らない

庭づくりというと、「緑は多い方がいい」「植栽はたくさんあった方が豊か」。そんなイメージを持たれる方も少なくありません。

しかし実際の暮らしを考えると、管理しきれない量の植栽は、お手入れの負担につながりやすいのも事実です。

大切なのは、どれだけ植えるかではなく、どこに・どのように植えるか。必要な場所に、必要な分だけ。この考え方が、無理なく続けられる庭づくりの第一歩になります。

2. 植栽スペースは生活動線の近くに配置する

植栽レイアウトを考えるうえで、まず意識したいのが植栽スペースをどこに配置するかという点です。普段あまり通らない場所や、目の届きにくい場所に植栽をまとめてしまうと、気づいたときには伸びすぎていたり、雑草が増えていたり…。お手入れが大変に感じてしまう原因は、実はこうした配置にあることが多いのです。

お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

通勤・通学で毎日使う場所ならお手入れのタイミングに気づきやすい

おすすめしたいのは、日常の生活動線のすぐそばに植栽スペースを設けること。玄関へのアプローチや庭へ出る動線など、何かのついでに自然と目が向く場所に緑があると、小さな変化にも気づきやすくなりますよね。

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YKK AP「リウッドデッキ S」、「ルシアスフェンス」H02型

さらに、テラスやウッドデッキがある場合は、植栽スペースの高さをデッキと同じか、それ以上に設定するのも効果的。視線の高さに緑が入ることで、植物の存在がより身近に感じられ、日常の風景として自然に溶け込みます。

植栽を「管理するもの」として遠ざけるのではなく、暮らしのすぐそばに置く。それだけで、庭との付き合い方は大きく変わってきます。

3. お手入れを楽にする「植栽スペースのかたち」

植栽の場所を考えたあとは、その植栽スペースを「どんなかたちでつくるか」も大切なポイントになります。

地面とフラットにつながる植栽スペースは、自然でやわらかな印象がある一方、雑草が入り込みやすく、管理の境界が曖昧になりがちです。どこまでが植栽で、どこからが通路なのか。その境目が分かりにくいと、お手入れの負担も増えてしまいますよね。

お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

縁を立ち上げて通路と花壇の境を明確に

そこでおすすめしたいのが、縁石やコンクリート、立ち上がりなどで植栽スペースの輪郭をはっきりさせるという考え方です。お手入れの範囲が明確になるだけで、日々の管理は驚くほど楽になります。

お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

花壇に高さを持たせることで空間にメリハリが生まれる

また、少し高さを持たせた植栽スペースは、見た目にもメリハリが生まれ、植物の存在感を引き立てる効果もあります。綺麗さを保ちやすいかたちは、偶然できるものではなく、初期の設計方針で決まるもの。だからこそ、植える前の「かたちづくり」を丁寧に考えておきたいところです。迷ったときには、エクステリア・ガーデンを専門的に扱う施工店の意見を聞いてみるのも、安心につながる選択です。

4. 植栽だけに頼らない、素材の組み合わせ

お手入れを考えた植栽レイアウトでは、すべてを植物で埋めようとしないという視点もとても大切です。

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YKK AP「ルシアス」門扉 YS4型

たとえば、下草類と砂利や栗石をうまく組み合わせて植栽面積を制限することで、緑の印象を保ちながら、管理の手間を抑えることができます。密に植えすぎず、あらかじめ余白をつくっておく。それだけでも、草取りや剪定の負担は随分と軽くなりますよ。

お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

YKK APエクステリア スタイル大賞2024年エクステリアリフォーム部門ゴールドスタイル賞/採用商品:リレーリア ルーフフレーム/汎用形材・部品

また、高木の足元をすべて栗石で敷き詰める、というデザインも有効な選択です。下草の管理が不要になるだけでなく、石の表情が加わることで、高木そのものの存在感がより際立ちます。

植栽とその他の素材は、どちらかが主役になる必要はありません。互いを引き立て合う関係をつくることで、空間全体の完成度が高まり、結果としてお手入れもしやすくなります。

こうした異素材との組み合わせは、見た目を引き締めるだけでなく、雑草対策や泥はね防止といった実用面でも効果的。日々の管理を少し楽にしてくれる、頼もしい存在でもあります。

5. 鉢植えを上手に取り入れるという選択

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YKK AP「リウッドデッキS」EG

植栽は必ずしも、すべてを地植えにする必要はありません。暮らしに合わせて取り入れる方法として、鉢植えを上手に使うという選択もあります。

鉢植えであれば…
・ 成長に合わせて置き場所を変えられる
・ 状況に応じて、数を見直すこともできる
といった柔軟さがあります。最初から完璧を目指さず、暮らしに合わせて調整できる余白があれば植物との付き合い方は少し気楽になりますよね。

また、季節ごとに表情を変えやすいのも鉢植えの魅力。今の暮らしに合う種類を、その都度選び直す。それくらいの距離感の方が、結果的に長く楽しめるのではないでしょうか。

6. 無理をしないから、長く楽しめる庭になる

庭やエクステリアは、完成した瞬間がゴールではなく、日々の暮らしで使っていく中で、少しずつ育っていく場所です。

だからこそ大切なのは、頑張らなくても保てること。お手入れしやすい植栽レイアウトは、作業を減らすための工夫というより、緑のある暮らしを無理なく続けるための土台だと考えています。

また、すべてを自分だけで考えようとしなくても大丈夫です。敷地条件や暮らし方に合わせた植栽計画は、プロの視点が入ることで明確になることも多くあります。エクステリアやガーデンの専門店に相談することも、お手入れしやすい庭を実現するためのひとつの前向きな選択肢です。

肩ひじ張らずに、長く心地よく楽しむ。このブログが、そんな庭づくりのヒントになれば幸いです。

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お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

YKK AP「リウッドデッキ S EG/S」

 

著者プロフィール

お手入れしやすい植栽レイアウトで、無理なく楽しむ庭づくりを。

山岡由佳 クラスデザイン代表
二級造園施工管理技士、一級エクステリアプランナー

京都府立大学 人間環境学部 環境デザイン学科を卒業後、E&Gアカデミーにてエクステリアとガーデンを専門的に学ぶ。 エクステリアとお庭の専門店にて15年、ランドスケープデザイン設計事務所にて2年の実績と経験を積み、 2020年に独立し「cras design(クラスデザイン)」を設立。 個人宅向けの外構造園設計や施工店への作図サービスを中心にSNS運用サポートやブログ執筆サービスも行っており、 様々な視点から役立つ情報をお届けしています。

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