リビングダイニングから段差無く広がるウッドデッキは、ウチとソトをつなぐ大切な空間です。靴下や裸足のままで気軽にアウトドアを感じることができるスペースでゆったりと読書をしたり、ビールを片手に晩酌をしたりと毎日の暮らしの夢はどんどん広がりますよね。
家族のたくさんの希望を叶えるために取り付けたウッドデッキなのに…思ったより使っていないな…という方が意外と多いかもしれません。その理由は周辺環境や利用目的によって様々ではありますが、よく耳にするのは「ウッドデッキに出ると周囲からの目線が気になる!」という意見なんです。
そこで今回のブログでは、ウッドデッキに後付けで目隠しをする方法を色々とご紹介していきます。また、目隠しをする際に気を付けるべきポイントについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
1. ウッドデッキに後付けで目隠しをする方法
① ウッドデッキ上に後付け可能なメーカーオプションフェンス
ウッドデッキに後付けで目隠しをする際、まず一番に検討したいのがメーカーオプション品です。同じメーカーの商品であれば、既存のウッドデッキにしっかりと固定できる金具がセットになっているので安心ですし、色調を揃えた統一感のある空間を作ることができるのも大きなメリットです。
ある一定方向からの目線を遮りたい場合やデザイン的に区切りが欲しい場合などは、上記の写真のようなハイパーティションの設置を検討されてみてはいかがでしょうか。背の高いフェンスだからこそメーカーオプション品であることの安心感が大切になってきますよね。
フェンスのカラーやデザインも豊富に取り揃えられているので、好みのイメージやどれくらい目隠しが必要なのか等ニーズに合わせたセレクトが可能です。
② ウッドデッキの外側に目隠しフェンスを設置
ウッドデッキ上のプライバシーを守りつつ庭全体の統一感も出したいという場合には、ウッドデッキの外側に目隠しフェンスを設置する必要があります。そうすることでウッドデッキと目隠しの間に空間が生まれ、植物を植えるなど庭空間としてのデザイン性がアップします。
①ウッドデッキ上に後付け可能なメーカーオプションフェンス』でお伝えしたフェンスよりも商品数が格段に増加しますので、選ぶ楽しみもアップ。設置の仕方は、背の高いフェンスを地面から設ける方法のほか、ブロック塀を積んだ上に目隠しフェンスを設置するという方法もあります。目隠しフェンスは色やデザインだけでなく、必要な目隠しの高さや周辺状況に合わせた設置方法までしっかりと検討するようにしましょう。
③ シェードを使った目隠し
目隠しと日差しのカットを両方できるって、すごく便利で過ごしやすそうですよね。夏の窓辺の熱さを軽減するシェードをウッドデッキと組み合わせることで、それが可能となるんです。
シェードの最大のメリットは、時間や季節に合わせて手軽に日差しや視線のカットをコントロールでき、使わないときはロールスクリーンのように収納できるところ。目線も日差しも気になる日中はシェードでカバーしつつ、人通りの少ない夜間はシェードを収納して夜空を楽しむ…なんて使い方もできますよ。
ウッドデッキと腰高くらいのフェンスをとりあえず設置した…というお宅には、上記写真のように建物からデッキフェンスまでをつなぐようにシェードを取付けるのがオススメです。隣家の2階など高い位置からの目隠し効果も期待できます。
また、すでに目隠しフェンスがある場合でも1枚シェードをプラスすることで、より目隠し効果が高まります。さらに生地で覆われることによって、ゆったりとしたプライベート感を演出してくれているのが写真からもお分かりいただけるかと思います。
④ 屋根と目隠しを同時に後付け
ウッドデッキの活用を考えた場合、目隠しの次に欲しくなるのが雨除けではないでしょうか。ウッドデッキに後付け可能なテラス屋根と目隠しパネルを設置することで、それらを同時に叶えることができます。屋根にも目隠しパネルにも様々な種類があります。建物の外観やインテリアの好みに合わせて選んでみてくださいね。
屋根の設置方法ですが、ウッドデッキに柱を貫通させて固定する方法とウッドデッキの外側に柱を固定する方法があります。ウッドデッキを有効に活用する上で、柱の位置は大変重要になりますのでプロによるプランニングをおすすめします。
⑤ ポイントの目隠しには樹木がオススメ
ご家族のライフスタイルによっては、目線は気になるもののしっかりしたと囲いを作るまでではないという場合もあるかと思います。そんな時は、気になるポイントに植木を植えて枝葉で優しく目隠しをする方法があります。
常緑の植木を選べば1年を通した目隠し効果が期待できます。ただし常緑樹は一般的に葉色が濃く肉厚な種類が多いため、少し重たい印象になる場合も。そんな時は、落葉樹も混ぜて植えてみましょう。季節毎の変化を感じることができ、よりお庭らしくなりますよ。また、ウッドデッキに近い場所に落葉樹を植えることで、夏の日差しは程よく遮ってくれますし、落葉することで秋冬の優しい光を取り込むこともできます。
2. ウッドデッキに後付けで目隠しをする際の注意点
① ウッドデッキから庭への動線を確保しておこう
ウッドデッキで過ごす際のプライバシー確保を気にするあまり、ウッドデッキから庭への動線確保を失念してしまう場合があります。ウッドデッキから庭への昇り降りがスムーズにできるように、庭全体のプランニングと並行して目隠しの位置や仕様を決定するようにしましょう。
ウッドデッキの前面に広く庭が広がっている場合は、正面にデッキからの降り口を設けると良いですね。ただし目隠しも正面に取り付けたい場合にはデッキへの出入りに不都合が生じてしまいます。その場合は写真のように、必要な時だけ目隠しができるシェードタイプがオススメです。
ウッドデッキと敷地境界の距離が近い場合には、ウッドデッキの側面に出入り口を設けるようにしましょう。両側面に出入口を設置しておくことでウッドデッキに通路としての役割も持たせることができますので、写真のように境界ぎりぎりまでウッドデッキを広げたり、ウッドデッキの正面に植物を植えるスペースを設ける事が可能となります。
② 目隠しが圧迫感とならないように…
目隠しは「気になる目線を妨げるモノ」です。私たちの目線の先に、ある程度の高さと幅を持って設置されますので、圧迫感が出る事はどうしても否めません。色や素材のセレクトは元より、どの位置にどの高さで設置するのかはプロの提案を必ず受け、慎重に決定するようにしましょう。
3. わが家のウッドデッキをより心地よく変身させましょう!
今回のブログで、様々な後付けアイテムを使って目隠しが可能であるという事がお分かりいただけたかと思います。ご家族の希望を叶える目隠しを設置することで、今あるウッドデッキをより心地良い空間にし、例えば、ペットと遊んだり、読書や趣味の時間を過ごしたり、時に晩酌や友人知人とのガーデンパーティーを楽しむなど、毎日の暮らしの中で大切な時間を過ごす場にしていただければと思います。
アウトドアを感じ、家族の希望を叶える「ウッドデッキ」の詳しいことを知りたい
著者プロフィール
山岡由佳 クラスデザイン代表
二級造園施工管理技士、一級エクステリアプランナー
京都府立大学 人間環境学部 環境デザイン学科を卒業後、E&Gアカデミーにてエクステリアとガーデンを専門的に学ぶ。 エクステリアとお庭の専門店にて15年、ランドスケープデザイン設計事務所にて2年の実績と経験を積み、 2020年に独立し「cras design(クラスデザイン)」を設立。 個人宅向けの外構造園設計や施工店への作図サービスを中心にSNS運用サポートやブログ執筆サービスも行っており、 様々な視点から役立つ情報をお届けしています。