ウッドデッキは家の中からも外からもよく見えるもの。インテリアの一部であり、外観イメージを決める大事な要素でもあります。今回は、ナチュラルやモダンなグレーなど、人気の5色が揃った「リウッドデッキ」の上手な色選び方法と、素敵なカラーコーディネートの施工事例をご紹介しましょう。
ウッドデッキはインテリアと外観イメージを作るもの
ウッドデッキは家の中と外をつなぐもの。両側からよく見えるので、デザインを選ぶ際にはインテリア性と外観デザインの両面からの検討が必要です。
その際に大きなポイントとなるのが色選び。選び方次第でインテリアをもっと素敵にしてくれたり、部屋を広く見せてくれたり。もちろん外観のデザイン性も大きくアップします。
今回ご紹介する「リウッドデッキ」は、人気の5色が揃っているので作りたいイメージに合わせて選びやすく、色あせがしにくい「再生木」でできているので美しい色が長持ちするのが特長です。
注)リウッドは再生木・人工木・樹脂木などとも呼ばれてます。YKK APでは「リウッド」と表記、商品名は「リウッドデッキ」です。
「リウッド」(再生木)は天然木と比較して耐候性、耐腐朽性、耐水性に優れているため長期間にわたり快適にお使いいただけます。
それでは家の中から見ても、外から見ても美しいおしゃれな施工事例と、「リウッドデッキ」の色選び5つのポイントをご紹介しましょう。
「リウッドデッキ」の色選び5つのポイント
1.インテリアと統一感を持たせる
掃き出し窓の外側に繋がるウッドデッキの存在感は大きく、色選びでインテリアのイメージが変わります。
統一感のあるコーディネートにするためには、ウッドデッキの色をフローリングと合わせるのがポイント。床面の色を揃えることで、窓の内側と外側に一体感が生まれ、続き間のような雰囲気になります。
また掃き出し窓の外にあるウッドデッキは、部屋を広く感じさせる効果もあります。ただし、床面の色を途中で大きく変えてしまうと、そこでいったん空間が途切れてしまうことに。フローリングとウッドデッキを近い色にすることで繋がりが強化され、さらなる広がりを感じられるようになります。
室内のフローリングがミディアムやダークなブラウン色なら、「リウッドデッキ」にはナチュラルブラウンやレッドブラウンを、明るいナチュラル系ならホワイトブラウン、モダンなグレー系ならウォームグレイやセピアグレイを選ぶと、コーディネートがしやすくなります。
もちろん屋外用家具や小物、照明などのデザインも、室内のインテリアのイメージと合わせて。ウッドデッキ空間もインテリアの一部と考えてコーディネートすれば、室内の居心地もさらにアップします。
2.外観デザインを引き立てる色を選ぶ
「リウッドデッキ」は家の外観デザインに安定感やアクセント、彩りを生み出してくれます。
重厚感や高級感を出したいならミディアムやダークなブラウン色の「リウッドデッキ」を。軽やかでナチュラルな印象にしたいならホワイトブラウン、モダンな印象を強めたいならウォームグレイやセピアグレイが似合います。
他にもエレガントやエスニック、和風なども組み合わせ次第で演出が可能。コーディネートが難しいと感じたら、外壁やサッシ、フェンスなどのデザインやカラーに合わせて選ぶとまとめやすくなります。
同系色を選んでグラデーションにしたり、反対色でアクセントカラーにしたり。「リウッドデッキ」は存在感があるので、色選びで外観の印象を変えることができるのです。
3.色あせがしにくい素材を選ぶ
ウッドデッキを選ぶ際に注意をしたいのが、色あせです。せっかく気に入った色を選んでも、色あせをしてしまうと残念なことに。
天然木の場合、対候性処理をしないでいると、設置状況にもよりますが3年ほど(※)で色が抜け、グレー色に近づきます。(※YKK AP促進対候性試験より)
「リウッドデッキ」は木粉とポリプロピレンを主原料とした製品のため、強度の低下や変色が少なく、防腐のための薬品処理や再塗装も不要です。
経年の色を楽しみたい場合は、セピアグレイやウォームグレイの「リウッドデッキ」を選べば、初めからそのような風合いを楽しむことも。
ウッドデッキの色選びでは、美しい色合いを長く保つための工夫も大切です。上手に選んで、手間なく美しさを維持しましょう。
4.汚れが目立ちにくい色を選ぶ
ウッドデッキは、できれば汚れが目立たない色を選びたいもの。これは周囲の環境によっても異なりますが、泥汚れは乾くと白くなります。砂や泥が飛んできやすい地域の場合は、淡いグレー系を選んでおくと汚れが目立ちにくいといえるでしょう。
でも「リウッドデッキ」の場合は、それほど汚れを気にすることはありません。再生木なので水に強く、お手入れは簡単。汚れたらブラシやモップで水洗いをしましょう。頑固な油汚れがついてしまったら薄めた中性洗剤を使って掃除もできます。
湿気が多い地域でコケが生えてしまったら、中性洗剤を使って洗い、取れない場合はサンドペーパーで表面を磨きましょう。
ただし、強力な高圧洗浄や、金属ブラシ、有機溶剤や強酸、強アルカリのものは表面を傷めてしまう可能性があるので使用を避けて。
「リウッドデッキ」なら普段の軽いお手入れで美しさを保てます。掃除がしやすいウッドデッキを選ぶのも、毎日を心地よく暮らすためのポイントです。
5.実物サンプルで色味を確認する
ウッドデッキを選ぶ際には、実物サンプルで色味や風合いを確認しましょう。カタログの写真で見るのと、実物ではイメージが異なることもあります。室内のフローリングを選ぶように、木目の雰囲気や触り心地も確認して。実際に床面に置いて見比べるといいでしょう。
ウッドデッキはインテリアの一部でもあり、外観イメージの要にもなるもの。上手に選んで、中から見ても外から見ても素敵な我が家を目指してみてくださいね。
著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中