家の新築は子育中になることが多いです。家族が増えて安心して暮らせる環境を整えたいからですね。このタイミングなら庭づくりに費用をかけるより、子育てや教育に比重を置く選択をされることも当然です。庭では花や野菜を育てたり、土いじりをしたりDIYしながら家族は成長していきます。そして子供たちが巣立った後、ようやく夫婦が自分達だけの時間を持つようになる。これからの2人の暮らしを考えて家の中も外も、リフォームされる方が多いタイミングです。今回は子供が巣立って夫婦二人暮らしになったときのガーデンリフォームの考え方とリフォームデザイン例をご紹介します。
１．夫婦二人暮らしの庭に必要なもの
夫婦二人だけになったときのガーデンリフォームは、これからの生活スタイルを考慮してデザインします。ポイントになる考え方を6つピックアップしました。
①怪我をしない安全性
YKK APリウッドデッキ
足元の不要な段差は出来るだけ取り除きたい。自分達の運動能力が落ちてくるだけでなく、小さな孫たちが遊びにきた時も気兼ねなく遊ぶことができる庭にしたいですね。
特に室内と庭の出入り口になる掃き出し窓にはウッドデッキやテラスなどを設けて段差なく安全に行き来できる状態を作りたい。
②安心できる環境
YKK APルシアスフェンスH10型
子育て中の庭での過ごし方はアクティブに活動していることが多いですが、大人2人になると、ゆっくり寛ぎの場になることが増えてきます。周囲からの視線が気にならない状態を整えると、庭の活用頻度は格段にアップ。目隠しフェンスを部分的に設けることで、庭環境は安心できるものになります。
③メンテナンスの低減
芝生を管理したり雑草の草刈りをしたり、庭を美しく保つための庭仕事が少しずつ身体の負担になってきます。景観的にも運動不足解消にもノーメンテナンスの庭はお勧めしませんが、少しメンテナンスの頻度を落としたいですよね。地面は床材で覆い、芝生や土のままのエリアを減らすと負担が軽くなります。
④お手入れのしやすさ
季節の草花を育てるエリアは、お手入れがしやすいようにレンガなどで高さを上げましょう。地面高さの植物をかがんで手入れするより、断然ラクな体勢で作業できます。楽しくお手入れを続けるために、お手入れがし易い状態を作ることが大切です。
⑤くつろぐ時間を過ごす場所
ただ、庭に出てリラックスタイムを過ごす。そんな贅沢な時間を受け入れる場所があればリゾートに出かける必要もなくなります。陽射しを受けてゴロゴロするためのデッキやテラスは必須です。
⑥集う場所
友人を招いて共に過ごす、子供や孫が訪れて賑やかに過ごす。子供が巣だって夫婦二人暮らしになると、そんな時間を増やしたいと考える人が多いです。限られたスペースの中で、多人数で集うことも念頭に置いてデザインを考えたい。
２．リフォームは今の問題点を解決し暮らしをグンと広げるものにしたい
今回、お庭のリフォーム計画をするお家の平面図です。
20数年前ごろの新築住宅は明るく開放的な家が好まれた時代、多くの家がオープン外構でした。庭の中まで道路からの視線が届いてしまう。子供が走り回るには問題なくても、ゆっくりくつろぐには落ち着きません。
20数年暮らしていると植物好きな人の家ほど、沢山のプランターが庭に並んでいます。管理の手間がかかる鉢植えは一掃し、これらの植物を受け入れる花壇を設けて、これからの暮らしでも変わらず草花を楽しんで欲しい。
夫婦二人だけになったときの庭に必要な6つのポイントを考慮してガーデンデザインを考えてみましょう。
３．夫婦二人だけになったときの庭のガーデンデザイン例、5つのステップ
Step.1
室内から庭への安全な出入口を作るために、掃き出し窓前にウッドデッキを設けます。階段を2ヶ所に設置して敷地を周回できる動線も確保。腰掛けてベンチがわりに利用できます。
YKK APリウッドデッキ
Step.2
道路側とデッキ上隣地側に目隠しフェンスを設置。道路からと隣地からの視線を遮り安心して過ごせる庭に。外周全てを目隠しフェンスで囲うと圧迫感や窮屈さを感じる庭になるので目隠しフェンスと植栽を組み合わせるのがお勧めです。
YKK APルシアスハイパーテーション
YKK APルシアススクリーンフェンス
Step.3
雑草が生えるエリアを少なく、また、人が集うための場所を作るためにテラスを設けます。普段はリラックスできる椅子を置いて樹木の木陰でのんびり過ごす場所に。ウッドデッキの上にテーブルとチェアを設置して過ごすこともできますが、高いところより地面まで下がった低いところの方が、囲われ感があり落ち着く場所になります。床面に石材やレンガ、平板などを敷いてテラス空間を作ります。
Step.4
隣地側から掃き出し窓の正面位かけてL型に花壇を設置。隣地側は目隠し効果のある植物を植えます。花壇の一部にベンチになるよう座面を設けました。大人数でのパーティーではデッキもベンチとして使い、芝生部分に置いたバーバキューコンロを囲んで集うイメージです。
Step.5
花壇に鉢植えの植物を植え直し、新しい植物も加えたらガーデンリフォームの完成です。
子供が巣立ち、孫を迎える夫婦二人暮らしの庭に必要なポイント6つを取り入れて、ガーデンリフォームデザインを考えてみてください。家で過ごす時間が一番好きと言える住まいづくりの参考になれば嬉しいです。
夫婦二人暮らしの子供が巣立ち孫を迎える庭のガーデンリフォーム商品の詳しいことを知りたい
著者プロフィール
冨田ちなみ Gokansha（ゴカンシャ）
個人住宅の庭・外構や店舗のエントランスガーデンなど、あなたのライフスタイルに調和する外空間のデザインするGokansha（ゴカンシャ）代表。二級建築士、インテリアコーディネーター、二級造園施工管理技士、福祉住環境コーディネーター、園芸療法リーダー二級、ハーブコーディネーターなど様々な資格を持ち、建築士でもあるため住宅目線・エクステリア目線・ガーデン目線、それぞれの記事を発信いたします。E&Gアカデミー講師。
