知り合いのエクステリア施工店が近くにあればいいのですが、もしない場合は、エクステリアの工事は何度も行うものではないため、いざ工事をするとなると何から始めればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。また、決して安くはない費用をかける工事なので、事前にどんなステップを踏んで進めるのか、知っておきたいという方もいるでしょう。
そんな方のために、エクステリア工事の流れを順を追って解説していきます。
エクステリア工事の流れは、大きく3つに分かれる
エクステリア工事は、大きく分けて以下の3つのステップに分かれます。
- 相談から契約まで
- 工事の着手から完成まで
- 引き渡しを受けた後の流れ
それでは、それぞれの内容を詳しく解説していきましょう。
相談から契約まで
まずは、相談から契約までを説明しましょう。実際の工事に入るまでにはいくつかの手続きが必要となります。
時間も手間もかかるため、面倒だと感じる方も多いかもしれませんが、希望通りのエクステリアを実現するためには必要な手続きです。
リサーチ&問い合わせ
工事の第一歩は、エクステリア取り扱い店舗に相談することです。
どこがエクステリアを取り扱っているのかわからない場合は、まずは自宅を新築した時の施工会社に聞いてみるといいでしょう。また、近所のお宅や知人などでエクステリア工事を行った方に紹介してもらうという手もあります。さらに最近では、多くの施工店がホームページやSNSなどを活用しています。「〇〇(住んでいる自治体名)+エクステリア」「〇〇(住んでいる自治体名)外構工事」などで検索すれば、多くの施工店がヒットするはずです。施工事例の紹介に力を入れているところであれば、写真を見ることもできるため、気に入ったスタイルの実例を数多く手掛けている会社に問い合わせをしてみるのもいいですね。
現地調査&打ち合わせ
問い合わせを行うと、打ち合わせとなります。初回は施工会社の店舗に伺う場合もあれば、自宅に来てくれることもあります。いきなり自宅へ来るというと、そのまま強引に契約を迫られそうで不安だという方もいるかもしれませんが、心配はいりません。というのも、現地調査は正しい見積りを作るためには必要なことなのです。たとえば、土地のサイズや方角、排水管・雨水配管などの埋設物の位置、作業スペースがあるかどうかなどを実際に見て、必要な工程や人数配備を計上していくのです。
調査は2時間以上かかる場合もありますから、時間に余裕のある日を指定して訪問してもらうのがいいでしょう。
また、打ち合わせでは、詳しい要望や、今抱えている問題、予算や希望納期などをきちんと伝えることが重要です。洗いざらい話すのを恥ずかしがったり、できるだけ安く押さえようとかけひきをしたりせず、できるだけ正確に話すようにしましょう。また、「(隣家からの視線が気になるから)塀を作りたい」など、要望の理由や背景を略さずに話すと、より良い解決策を提案してくれることもあります。
設計と見積書の作成
打ち合わせ内容と現地調査、図面の内容などをもとに、施工会社が設計を行います。あわせて、設計に基づく見積書も作成し、お客様ごとに適したプランを提示してくれます。
エクステリア工事では、最初の見積でそのまま契約に進むというケースばかりではありません。希望に沿っていなければその旨を伝えて調整してもらいましょう。
何度も、設計を作り直してもらうと迷惑をかけてしまう」といった遠慮は無用です。
ここで納得していないまま進めてしまうと、工事が始まってから「こんなはずではなかった」という結果につながってしまうこともあります。
契約の締結
設計書と見積書の内容を確認したら、契約を締結します。契約書にはさまざまな重要事項が記載されています。トラブルを避けるためにも必ずチェックしましょう。
契約締結後は今後の工事に関する説明を受けることになります。その時、もし、わからないことがあれば遠慮なく質問しましょう。
着手金の支払い
工事代金が50万円以上で現金払いにしている場合などでは、工事開始前後の段階で、「着手金」の支払いを求められるケースがあります。
工事代金の半額など、まとまった資金の振り込みが必要なケースもありますので、契約の締結までに必ず条件を確認しておきましょう。
工事の着手から完成まで
契約後は、いよいよ工事が始まります。ここでは、工事の着手から完成までの重要なポイントを解説します。
工事を円滑に進めるための打ち合わせ
契約した後、すぐに工事が始まるわけではありません。
まずは、以下のようなことを確認するため、事前の打ち合わせを行います。
- 色や質感など、使う材料がイメージと異ならないかどうか
- 工事中のルールの取り決めや連絡先の確認
- 工事開始日や工程の確認
仕様書への追記や変更があるかどうかを再度確認し、もしある場合は着工の前までには、確認しておきましょう。
近隣へのあいさつ
工事期間中は、工事の音や粉塵、車の出入りなどで多少なりとも近隣に迷惑をかけることが予想されます。円滑に工事を進めるため、着工前には工事業者が近隣へ挨拶を行います。
工事の日取りや時間、内容などを伝えておくことで、「いきなりうるさくなったが、いつまで続くのか」といった不満を最小限に抑えることができます。「その期間内は洗濯物や布団を外に干さないようにしよう」などといった対策を講じてくれるお宅もあるかもしれません。
ただ、できれば、施主も挨拶回りに同行したほうがいいでしょう。いつも顔を合わせている関係性なら、なおさらです。完成後にご近所との良好な関係を続けるためにも、できるだけ、顔を出しておくことがポイントです。
挨拶に行く際には、工事の概要と連絡先を記載したプリントと、お菓子やタオル、洗剤などのちょっとした手土産を持参するのがお勧めです。
工事の実施
あらかじめ取り決めた日から工事を始めます。着工日は大安や友引、先勝の日が選ばれることが多いようです。
エクステリア工事は屋外での作業ですから、明るい時間内に工事を行うのが原則です。原則として、雨天時には工事はできません。このため、たいていの場合、以下の要領で進められます。
- 開始時刻は8時30分~9時頃、終了は17時~18時頃
- 日曜日は休み(雨が長く続いた場合は、日曜日でも工事を実施する場合がある)
雨が降ることは予定には組み込めませんので、工期には、その分の余裕を持たせてあります。工程表を確認する際には、この点を頭に置いておきましょう。
工事完了とチェック
工事が完了すると、現場監督や設計プランナーなどがチェックを行います。万が一、仕様に沿っていない部分があれば、修正ややり直しが行われます。
引き渡しを受けた後の流れ
工事完了の連絡を受けた後にも、重要なポイントは3点あります。
お客様による確認
工事完了の連絡を受けたら、お客様自身も、工事業者立ち合いのもと、注文通りの仕上がりになっているかを確認することが必要です。もし不備があるとすぐに不便が生じてしまう場合もあるので、しっかりチェックしましょう。
確認が終わったら、引き渡しを受けます。その際に保証書なども渡されます。
工事代金の支払い
工事完了後は、請求書に記載された方法で代金を支払います。
現金の場合は、着手金を除いた金額を工事完了後1~2週間程度で振り込みます。
ローンの場合は、後日ローン会社から請求されます。
アフターサービス
工事後に万が一、問題が判明した場合は、保証書の規定に沿って対応が受けられます。
不具合の中には、竣工後、数年たってから現れるようなものもあります。
問題が起きた場合は、まず工事を依頼した業者に連絡します。
また、植栽など完成後に状態が変わっていくものに関しては、定期的に庭まわりの相談ができる工事店だと安心です。引き渡し後に受けられる有料または無料のメンテナンスサービスがあるかどうかを、確認しておきましょう。
理想のエクステリアをじっくり検討しましょう
以上のようなエクステリア工事の流れを把握しておけば、安心して工事を依頼でき、また、何でも相談できる工事店との関係になれば、その後も提案してくれるかもしれません。
理想とするエクステリアは、人によってさまざまです。
まずはどんなエクステリアにしたいか、じっくり考えることから始めましょう。
資料を請求したり、ショールームで見学したりして、ご自分に合ったエクステリアをじっくりご検討ください。