梅しごとに嬉しい季節がやってきた

「梅しごと」という言い回し、最近よく耳にするようになったと思いませんか? かつては当たり前に田舎のお母さんやおばあちゃんが使っていた言葉です。一方で都会では、時間がない、作る場所がない、買ってきた方が早い、などの理由で梅を漬けるという作業をするひとはそれほど多くはありませんでした。しかし昨今は、手作りブーム、発酵食品ブームの到来で、また人気を博すようになってきました。自分で漬けた梅の美味しさを再認識する人が増えてきたからかもしれません。今年こそ、チャレンジしてみませんか?

梅干作りのスケジュール

そのそも「梅しごと」とは、梅干や梅シロップ、梅酒などを作る作業全般を指す言葉。天候を見ながら、決まった時期に決まった作業をする必要があるので、「しごと」のような言い方をするようになったのでしょう。梅しごとのなかでも代表的なのが梅干作りです。梅干はその名の通り干して作るもの。テラスやサンルームなどがあるとはかどります。

そのそも「梅しごと」とは、梅干や梅シロップ、梅酒などを作る作業全般を指す言葉。天候を見ながら、決まった時期に決まった作業をする必要があるので、「しごと」のような言い方をするようになったのでしょう。梅しごとのなかでも代表的なのが梅干作りです。梅干はその名の通り干して作るもの。テラスやサンルームなどがあるとはかどります。

工程1 6月上旬〜下旬 塩漬け

梅の実に塩をして重石をして漬け込みます。1週間ほどおくと透明な梅酢が上がってきます。

工程2 6月下旬〜7月上旬 赤じそ漬け

塩で揉んだ赤じそを梅酢と合わせ、塩漬けが終わった梅に入れます。

工程3 7月下旬〜8月上旬 土用干し

梅雨が明けた頃に、梅をざるに並べて3日間ほど陽に当てます。

 

梅は6月から出回り始めます。青梅ではなく、黄色く熟したものを選びましょう。青梅のまま漬けると仕上がりが硬くなります。青梅しか手に入らなかったときは、ざるに並べて陽の当たる場所にしばらく置いて追熟させます。

また、キズがついている実や、完熟しすぎて黒い斑点が多くあるもの、潰れている個所があるものは避けましょう。漬けた後に梅干が傷む原因になります。

まずは塩漬けから

梅しごとに嬉しい季節がやってきた

材料

  • 梅…2kg
  • 粗塩…340g(梅の実の17%程度)
  • ホワイトリカー(35度)…100ml
  1. 梅の表面に傷をつけないように水で洗い、丁寧に拭く。
  2. 竹串でなり口の部分を丁寧に外す。
  3. 大きめのバットに入れてホワイトリカーをまわしかける。
  4. 塩をひとつかみ分振りかけて、なり口の部分に特に丁寧に塩をまぶす。
  5. 深めの容器に塩をひとつかみ振ってから梅を平らに入れ、塩、梅、塩のように重ねていき、最後に残った塩を振る。
  6. 厚手のビニール袋をのせ、重石をする。最初の2、3日は毎日容器をゆするようにしてなじませる。
  7. 1週間から10日ほど経って、梅を覆うくらいまで梅酢が上がったら塩漬けは完了。

赤じそ漬けの作り方

梅しごとに嬉しい季節がやってきた

材料

  • 赤じそ…400g
  • 粗塩…80g
  • 梅酢…50ml
  1. 赤じそは茎を切り落とし、バットに入れて粗塩の1/4量をふりかけ、ビニール手袋をしてしんなりするまでもみ込む。
  2. アクを含んだ汁が出たら赤じそを固く絞り、曇った紫色のアク汁を捨てる。
  3. 再び粗塩の1/4量を加えて揉み込み、アク汁を絞る作業を2回くり返す(全部で3回)。
  4. 残った1/4量の粗塩を加えてもみ、出てくる汁がクリアな紫色になった赤じそをかたく絞る。
  5. ④の絞った赤じそをボウルに移して梅酢を加えてよくもむ。酢の作用で紫色が鮮やかになる。
    塩漬けが終わった梅に⑤の梅酢を入れ、表面に赤じそを広げて覆うようにする。塩漬けの重石の半分くらいの重さの重石をしてポリ袋をかぶせ、梅雨が明けるまで冷暗所においておく。

梅雨が明けたら土用干し

梅しごとに嬉しい季節がやってきた
  1. 梅雨が明けたら、梅を取り出してザルに並べ、風通しのよい場所で1日4、5時間、3日間ほど日光に当てる。椅子の上などにザルをおいて、下からも風が通るようにする。
  2. 触って表面が乾いていたら容器に入れてできあがり。

保存するときは、ガラス瓶に入れ、乾燥させた赤じそも一緒に入れましょう。梅を取り出した後の梅酢は調味料として使えます。しっとりした梅干が好みの場合には、干し上がったものに梅酢をひたひたになるくらいかけて保存してもよいでしょう。

手作りの梅干の美味しさは格別なもの。そのまま楽しめるだけでなく、さまざまなお料理に使えます。麺類の味付けに使ったり、イワシを煮たり。乾燥させた赤じそは、細かく刻んでふりかけにしたり、すし飯に混ぜたりしても香り高く美味しいです。梅酢を、すし飯を作るときの酢に使うのもアイデアですね。

次回以降は、梅シロップ、カリカリ梅漬け、梅酒の作り方をご紹介します。

テラスやサンルームがあると作業がスイスイ!

梅しごとに嬉しい季節がやってきた

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※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。