家を建てたときには不要と思ったものの、住んでみてからシャッターの必要性を感じている方も多いかと思います。窓にシャッターを後付けしたい場合は、条件を満たせば、さまざまな種類の中からシャッターを選べます。この記事では、シャッターが選ばれる理由や後付けするメリット・デメリット、商品選びの注意点などを解説します。シャッターを活用してより快適な暮らしを実現してください。
目次
シャッターは窓にも後付けできる
シャッターは、窓の周辺に収納スペースを設けることができれば後付けできます。後付工事については、以下のポイントを押さえてください。
- 窓枠の劣化や窓ガラスが割れている場合は、先に窓枠や窓を修繕する必要があります
- 雨戸がある場合は、撤去後に設置しましょう
- 外壁に段差がある場合、そのままではシャッターを設置できません
- 窓が2階以上でベランダやバルコニーがない場合は、足場の設置が必要になります
なぜ雨戸ではなくシャッターが選ばれるのか?
日本の家屋は、窓の外側に雨戸を設置していることが多く見られます。雨戸は、文字通り雨や風から窓を守り、外の音をさえぎる効果がありますし、鍵をかけることもできるので、悪意ある侵入者も防げます。雨戸ではなく、シャッターがおすすめなのは、次のようなニーズがあるときです。
- 収納スペースをコンパクトにしたい
- 上下に開閉したい
- 電動で楽に開閉できるシャッターを選びたい
雨戸の場合は、窓の横に戸板(雨戸パネル)1枚分の収納スペース(戸袋)が必要になりますが、住宅によってはそのようなスペースを確保できないケースもあります。しかし、シャッターの収納スペース(シャッターボックス)は戸袋よりもコンパクトなので、雨戸を設置できなくてもシャッターなら設置できる可能性が考えられます。また、左右だけでなく上下に開閉でき、電動で開閉できる製品があることも、雨戸にはないシャッターの強みです。
雨戸については、「雨戸とは?シャッターとの違いや役割と選び方」記事もご参照ください。
窓に後付けできるシャッターの種類は豊富
窓に後付けできるシャッターにはさまざまなものがありますが、開閉する方法は以下の2種類の中から選べます。
- 手動で開閉するシャッターと、電気で動く電動シャッター
- 上下に開閉する「上下シャッター」と、左右に開閉する「横引シャッター」
手動で上下に開閉するシャッターがポピュラーですが、窓の形状が曲線の場合には、左右に開閉する「横引シャッター」が適しています。
シャッターの素材は、スチール、アルミ、ステンレスから選べます。ステンレスはさびにくい素材、アルミはさびにくさと軽さを両立した素材です。
YKK APのシャッター製品は、手動シャッターと電動シャッターがあります。ホワイトやシルバー、ブラウンなどのカラーバリエーションがあり、ご自宅に合ったカラーを選択可能です。ブラインドのようにスリットを開閉して、光や風を通せる製品もあります。
窓にシャッターを後付けするメリット・デメリット
窓に取り付けるシャッターにはメリットとデメリットがあります。
防音や保温・遮熱、防犯などのメリットがある
シャッターを後付けすることで、以下に挙げるようなメリットを享受できるでしょう。
- 飛来物による窓の破損など、被害を防止できる
- 屋外の音が室内に入りにくく、室内の音も外に漏れにくくなる
- 室内の光が外に漏れるのを防止する
- 屋外の寒さや暑さの影響を受けにくくなり、冷暖房の効果が上がる
- のぞき見や窓からの侵入防止など、防犯にも役立つ
暮らしが快適になり、近所とのトラブル防止にも役立つということがわかります。
デメリットは費用の高さや日差し・風通しの悪さ
シャッターには以下のようなデメリットもありますので、後付けには注意が必要です。
- 雨戸よりも費用が高くなる
- 開閉時の音が気になる
- シャッターを下ろすと日差しが入らず、風通しも悪くなる
シャッターは雨戸よりも内部が複雑な構造になっていますので、雨戸を設けるよりも費用は高くなるでしょう。また日差しや風通しも悪くなるため、シャッターを下ろしたままでは室内がジメジメしてしまう可能性があります。
希望通りに、窓にシャッターを後付けする4つの注意点
窓にシャッターを後付けする際の主な注意点を4つ紹介しましょう。
シャッターを後付けする目的をはっきりさせる
窓に取り付けるシャッターには、さまざまな製品がありますので、どれを選んだらいいか迷ってしまうかもしれません。しかし安さだけを基準に選ぶのはおすすめできません。多少高くても、より良い生活を実現できるシャッターを選びましょう。
ベストなシャッター選びのコツは、シャッターを取り付ける目的をはっきりさせるということです。なぜシャッターを取り付けたいと思ったのか、そもそもの動機を押さえて、シャッターに求める機能を果たす製品を決めましょう。
窓の状況や寸法、窓上のスペースを確認する
シャッターを設置する際には、以下を確認しておきましょう。
- 窓枠や窓そのものに異常がないか
- 窓の寸法(高さ、幅、窓枠の厚さ)および素材
- 窓の開き方(引き戸、内開き、外開き)
- シャッターボックスを設置できるスペース
外開きの窓にシャッターを後付けする場合は、屋外からシャッターを開閉しなければならないので、よく注意してください。
集合住宅や賃貸住宅の場合は、事前に承認を得る
マンションなどの集合住宅の場合は、窓は共用スペースに含まれており、居住者の専有物ではないために、無断でシャッターを取り付けることはできません。事前に管理組合などに相談し承認を得ましょう。また、賃貸住宅では、窓を含めた建物そのものは貸主(大家)の保有物です。シャッターを取り付けたい場合は事前に相談し、許可を得てください。
信頼できる施工店に依頼する
窓へのシャッターの後付け設置を希望通りに進めるなら、施工店選びも大切。じっくり相談して、詳細まで説明を受けましょう。不明な点はそのままにせず、納得ゆくまで質問してください。シャッターの後付け費用は、施工店や施工内容、選んだ製品によって変わります。また、見積りだけではなく、提案姿勢や提案の内容などもよく比較検討して、信頼できるエクステリア専門の施工店に依頼しましょう。
シャッターの後付けで、より快適な日々を過ごせる
シャッターを後付けする際には、さまざまな機能や素材、カラーなどの種類の中から、ご自宅に合ったものを選びましょう。現在、設置されている雨戸をシャッターに変えることもできます。「もう家を建ててしまったから」と、シャッターの取り付けをあきらめる必要はありません。
シャッターの後付けで、より快適な日々を過ごせます。信頼できる施工店に相談のうえ、ご希望の製品を選んでみてください。