寄せ植えならぬ「寄せ鉢」ガーデニングで、狭い庭やエントランス、リウッドデッキを素敵に彩る

寄せ植えならぬ「寄せ鉢」ガーデニングで、狭い庭やエントランス、リウッドデッキを素敵に彩る

「寄せ鉢」は、複数の鉢植えの植物を彩りよくレイアウトして楽しむガーデニング。狭いスペースや土のないスペースを、素敵な植栽空間に変身させてくれます。ガーデニング初心者の方でも手軽に、楽しく始められる「寄せ鉢」ガーデニングのメリットと、素敵な空間にするためのポイントをご紹介します。

寄せ植えならぬ「寄せ鉢」ガーデニングで、狭い庭やエントランス、リウッドデッキを素敵に彩る

1.「寄せ鉢」ガーデニング5つのメリット

「寄せ鉢」ガーデニングを初心者の方にもおすすめしたい理由は、植栽によくありがちな失敗が起こりにくく、手軽に始められるから。家族で楽しめるその魅力を5つのメリットにまとめてみました。

メリット① レイアウトが簡単!

庭に地植えするガーデニングでは、植える前に花や葉の色合わせや草丈の高低差を考慮したレイアウトを考える必要があります。スペースに合った、各植物ごとの苗の本数の割り出しなども悩みどころです。また、開花してみたらAとBの植物が逆の方が素敵だった…と思っても、簡単に植え替えることはできません。

その点「寄せ鉢」ガーデニングなら、何種類もの鉢植えを並べ替えながら、イメージ通りの色合いやレイアウトに仕上げることができます。また、鉢植えの入れ替えが簡単にできるので、いつでも思い通りにレイアウトが変更できます。

メリット② 生育条件が違う植物も一緒に楽しめる!

植物には適した土壌(酸性・アルカリ性、保水力の有無など)、水やりの加減、肥料の加減、日当たりなどの生育条件があります。庭への地植えや鉢・プランターの寄せ植えの場合は、いくら花の組み合わせがきれいだと思っても、生育条件の合わない植物同士を近くに植えることはできません。

ところが一種類の植物を植えた鉢を集める「寄せ鉢」なら、鉢ごとにその植物の好む土や水、肥料などの調節ができるので、どんな植物同士でも近くにレイアウトして自在に楽しむことができます。例えば、乾燥地帯の植物と水辺の植物を一緒に並べて楽しむこともできてしまうのです。

メリット③ 天候の変化に無理なく対処できる!

猛暑が続いたり、雨が続いたり、遅い霜が降りたり…。予想外に変動する気候に、地植えの植物が対応しきれず生育不足になったり、枯れてしまったりすることがあります。

「寄せ鉢」なら天候にあわせて、鉢を移動させることで対応することができます。例えば猛暑なら半日陰に移動させれば植物の負担は減ります。長雨が続いた時に、乾燥を好む植物を軒下に移動させたり、霜に弱い植物を夜だけ室内に避難させたりもできます。

メリット④ 季節の花の入れ替え・組み替えが簡単!

新しい季節に合わせた植栽への変更も「寄せ鉢」なら簡単!レイアウトの一部を新しい植物の鉢植えに入れ替えるだけで完了です。地植えのように一挙に植え替えをしなくても、1鉢ずつ、徐々に入れ替えたり、組み替えたりすることで、新しい空間づくりが楽しめます。

お気に入りの鉢植えを見つけた時、あるいは種まきした苗が大きく育った時に「寄せ鉢」の1つに加えながら、「寄せ鉢」のレイアウトを仕上げてみてください。

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メリット⑤ シーズン・イベントの演出が楽しめる!

「寄せ鉢」は、植物のほかにも装飾品や椅子などの家具と組み合わせて、手軽に演出がしやすいガーデニングです。イースターや七夕、お月見、ハロウィーン、クリスマス、お正月などのイベントに合った植物や装飾を「寄せ鉢」にプラスするだけで、楽しい季節の演出ができます。家族の誕生日や記念日などの演出にも喜ばれますよ。

5つのメリットがある「寄せ鉢」なら、子供たちも参加して一緒に楽しくガーデニング!お家時間が充実します。今日からでもすぐに、狭い庭やベランダ、ウッドデッキをもっと有効活用できますね。

2.「寄せ鉢」を素敵に仕上げる5つのポイント

鉢植えの植物を彩りやバランスを考えてレイアウトする、誰もがすぐにできる「寄せ鉢」ですが、より素敵な植栽に仕上げるためのコツがあります。5つのポイントにまとめてみました。

5つ全てでなくいくつか取り入れるだけでも、驚くほどおしゃれになります。

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ポイント① 鉢の素材感や質感を揃える

「寄せ鉢」というと、どうしても植物の彩りを考えた組み合わせばかりを考えてしまいがちですが、実は植木鉢の色合いや質感のバランスを考えた組み合わせにすることも大切なポイントです。

植物による鉢のサイズの大小があっても、a.デザイン b.色  c.質感のうち1つでも統一されているとすっきりとした統一感のある「寄せ鉢」になります。

ポイント② 鉢植えを木箱やバスケットにまとめてみる

小さな鉢植えばかりで、レイアウトにまとまりが出ない場合は、木箱やバスケットにまとめてレイアウトすれば、おしゃれな演出ができます。

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ポイント③ 高低差をつけたレイアウトにする

同じような高さの鉢植えばかりでレイアウトすると、園芸店の売り場のような印象になってしまいます。縦長の植木鉢を加えてみる、鉄などでできたプランター台やレンガなどの上に鉢植えを乗せるなどして、高低差をつけてみましょう。

高いものを後ろに手前に低いもの、あるいは高いものを中心に周囲に低いものといったレイアウトにすると、立体的な空間になり、同じスペースでも植栽の見え方がグンと変わります。

ポイント④ 園芸道具や雑貨品で演出する

鉢植えに加えて、園芸道具やおもちゃ、ホーローや陶器の古くなった食器などで演出してみましょう。植物とともに素敵なストーリーも感じられる空間になり、より毎日が楽しく彩られますよ。

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ポイント⑤ ベンチや椅子、棚などを組み合わせる

ベンチや椅子、棚などの構造物を利用することで、「寄せ鉢」のレイアウトの幅が広がり、楽しさもアップします。先ほど紹介した③と④の方法も、構造物と組み合わせることでさらに相乗効果が生まれます。

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3.「寄せ鉢」にシンボルツリーをプラス!しよう

「寄せ鉢」ガーデニングというと草花の鉢植えが主になりますが、庭のガーデニングデザインと同じくシンボルツリーの鉢をプラスすると、草花では出せない高さが出せるので、レイアウトや演出がしやすく、まとまりが出ます。何より1年を通しての変化が楽しめ、季節の移ろいを感じさせてくれます。

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果樹なら、冬でも葉が緑の常緑樹で花から果実まで楽しめるレモンやオレンジなどの柑橘類がおすすめ。かわいい花と果実、そして秋には紅葉が楽しめるブルーベリーも人気です。ジューンベリーやマルメロ、オリーブなどもいいですね。

葉が美しいユーカリ、シマトネリコ、花と実もかわいい冬青(そよご)などもシンボルツリーにぴったりです。地植えでは大きくなる木も、鉢植えならばコンパクトに保つことができます。金木犀や銀木犀は香りも素晴らしく、常緑なのも魅力。ミモザやスモークツリー、エゴノキ、ハナミズキなどは、たくさんの花が咲き、長く楽しめます。

4.「寄せ鉢」ガーデニングのヒントは身近なところにも!

『寄せ鉢』ガーデニングはいかがでしたか?

おしゃれなカフェやショップなどの店先、大型商業施設のグリーンゾーンなど、街中には参考になるレイアウトや演出、草花の取り合わせなどのヒントがいっぱい!「寄せ鉢」ガーデニングを楽しむ目で町歩きをすると、新たな発見や気づきがあることでしょう。

そうして得られたアイデアに、使わなくなった食器類や雑貨をレイアウトに生かすアップサイクルといったような自分なりの個性をプラスすれば、世界に一つだけの素敵な庭が完成します。

家族で相談しながら、まずはお気に入りの一鉢を探すところから始めてみませんか。

 

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。