コンクリート価格高騰の時代にエクステリアの費用を抑える方法~コンクリートを使いすぎない外構と庭づくり

駐車場と庭を全面コンクリートにしたい、とエクステリア施工会社に相談したら、思ったより高い見積もりが出てきて驚いた、というケースが最近増えているようです。建設物価調査会の資材価格動向を見ると、東京地区のレディーミクストコンクリートは1m³あたり23,800円と、近年は過去最高水準が続いています(2026年4月10日現在)。さらに材料費だけでなく輸送費も人件費も上がっているので、エクステリア工事全体がじわじわと割高になっています。
駐車場、庭、アプローチ、境界――それぞれの場所にはそれぞれの役割があり、必ずしもすべてをコンクリートで固める必要はありません。むしろ、素材を使い分けた方が費用のバランスもよくなり、見た目や使い勝手もぐっと良くなります。本記事では、コンクリート外構の費用の目安を押さえながら、「コンクリートを使いすぎない外構と庭づくり」の考え方と具体的な施工アイデアを紹介していきます。

コンクリート工事の費用高騰の理由は、材料費だけではない

コンクリート価格高騰の時代にエクステリアの費用を抑える方法~コンクリートを使いすぎない外構と庭づくり

エクステリア工事の見積もりを見ると、「コンクリート工事ってこんなに高いのか」と驚くかもしれません。土間コンクリートの施工単価は、一般的に1㎡あたり8,000円〜12,000円程度がひとつの目安とされています。駐車場1台分であれば15万〜30万円、2台分なら30万〜60万円ほど。庭を全面コンクリートにしようとすれば、面積次第では50万円を超えるケースも珍しくありません。

ただ、この金額をそのまま「コンクリートの値段」と考えてしまうと、少し実態とずれてしまいます。現場の工事を見ると分かりますが、コンクリート舗装というのは、単に材料を流し込めば終わる作業ではないからです。
まず、地面を掘削し、余分な土を搬出します。次に砕石を敷いて転圧し、地盤をしっかり固める。駐車場であれば車の荷重に耐える必要があるため、鉄筋やワイヤーメッシュを入れて強度を確保します。そのうえで型枠を組み、ようやくコンクリートを打設できる状態になります。打設後はすぐに使えるわけではなく、数日間は養生して強度が出るのを待たなければなりません。

つまり、見積書の中で大きな金額になっているのは、コンクリートだけではなく、こうした一連の施工工程と職人の作業なのです。重機の手配、資材の運搬、職人の手間、現場の段取り。外構工事は意外なほど人手のかかる仕事で、その積み重ねが最終的な価格になっています。

だからといって、「コンクリートは高いから使わないほうがいい」という話ではありません。むしろ駐車場のように荷重がかかる場所では、耐久性やメンテナンス性を考えると、コンクリートは非常に合理的な素材です。

本当に大切なのは、「どこをコンクリートにするか」ということです。
コンクリートは外構にとって欠かせない素材ですが、「全面に敷くもの」と決めつけず、場所ごとに役割を考えて使う。それが結果的に、コストとデザインの両方をうまくまとめるコツなのです。

「全面コンクリートの駐車場」は本当に必要?

コンクリート価格高騰の時代にエクステリアの費用を抑える方法~コンクリートを使いすぎない外構と庭づくり

YKK AP「エフルージュFIRST」

自動車が地面のどこを踏んでいるかを考えたことがあるでしょうか。答えは「タイヤ4本分」だけです。コンクリートを全面に打っても、車が地面に直接触れる面積は全体の3割もないのです。
タイヤが通る部分だけをコンクリートにして、残りを砂利や芝生にするという方法ならコンクリートを節約できます。たとえば、費用を30〜40%程度抑えられ、見た目にもメリハリが出て、デザインとしても洗練されて見えます。

駐車スペースをこうした構成にする場合、屋根だけをカーポートで補うという方法もあります。たとえば、YKK APの「エフルージュFIRST」シリーズのようなフラットデザインのカーポートを組み合わせると、雨や紫外線から車を守りながら、コンクリートの施工面積も抑えられます。屋根の存在があることで、砂利部分などの使い勝手もよくなり、駐車場としての快適性が高まります。

また、コンクリートと砂利を組み合わせる方法もあります。
砂利の部分に防草シートを敷けば、ほぼ草は生えませんし、砂利を踏んだときの音が防犯にも役立ちます。「メンテナンスが大変では?」と心配になるかもしれませんが、防草シートと砕石の組み合わせは思いのほか管理が楽で、10年以上ほぼ手入れしたことがない、というお宅も珍しくありません。
むしろ、全面コンクリートにしてしまうと、例えば、夏の強烈な照り返しに耐えなければならないというデメリットもあります。

庭を全面コンクリートにしてしまうのは、もったいない

コンクリート価格高騰の時代にエクステリアの費用を抑える方法~コンクリートを使いすぎない外構と庭づくり

YKK AP「リウッドデッキS EG/S」

庭の雑草にうんざりして、「いっそ全部コンクリートにしてしまいたい」と考える方もいらっしゃいます。
ただ、全面コンクリートの庭で過ごすことを少し想像してみてください。
夏は照り返しで暑かったり、コンクリートだと子どもが転んでケガをする可能性も高いでしょう。緑がなくて、なんとなく殺風景。庭にいるのに、どこかくつろげない感じになってしまうのではないでしょうか。
費用も、広さによっては50万円以上かかることもあります。同じ予算を別の使い方に振り向ければ、暮らしの質を上げることもできるはずです。

たとえば、ウッドデッキを設ければリビングとフラットにつながり、劇的に日常が変わります。
朝のコーヒーを外で飲む、洗濯物を干しながら子どもを見守る、夕方にビールやワインを飲みながら一日の疲れを癒す。「庭を作って良かった」と実感する頻度が、全面コンクリートとは比べものにならないくらい増えるはずです。

単に、コンクリートで庭を「埋める」のではなく、ウッドデッキで庭を「暮らしを豊かにする空間」に変える。そんな発想で外構を考えてみると、同じ予算でも庭の価値はずいぶん変わってくるものです。

メンテナンスの手間が気になる方は、YKK APの「リウッドデッキS EG/S」のような人工木デッキがおすすめです。天然木のような質感を持ちながら、木粉と樹脂を組み合わせた素材で作られているため、腐食やシロアリの心配が少なく、塗装などのメンテナンスも基本的には不要になります。
注)YKK APでは「リウッド」と表記、商品名は「リウッドデッキ」です。

砂利にした場合の庭も、雑草対策としてはかなり有効です。防草シートを下に敷いて砂利か砕石を敷けば、草は生えにくくなり、コンクリートより費用が安く、見た目も落ち着いた雰囲気になります。

また、植栽を少し入れるだけで、庭の空気が変わります。夏に葉が茂ると地面に日差しが当たりにくくなり、その結果、体感温度が下がります。「緑があると涼しく感じる」のは気のせいではなく、地表温度が実際に低くなっているからです。
コンクリートだらけの庭と植栽がある庭では、真夏の過ごしやすさが、まるで違います。

「塀で囲む」から「フェンスで仕切る」へ

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YKK AP「シンプレオ」 フェンス

昔は、エクステリアの境界というと、よくブロック塀が使われてきましたが、2018年の大阪北部地震でブロック塀の倒壊による死傷者が発生し、安全基準の見直しが一気に進んだ結果、今では、低い基礎の上にアルミフェンスを立てる構成が主流になっています。この構成なら、重量が軽く、地震時の倒壊リスクを抑えられ、また、風通しや採光も確保できるため、住宅地では圧迫感の少ない境界づくりができます。

たとえば、アルミフェンスの定番としてよく採用されているのが、デザイン性とコストパフォーマンスを両立したYKK APの「シンプレオ」 フェンスシリーズです。シンプルなデザインで住宅外観になじみやすく、目隠しタイプや通風タイプなどバリエーションも豊富なため、敷地条件やプライバシーの考え方に合わせて選びやすいのが特徴です。
さらに、フェンスの足元に低木や植栽を組み合わせると、境界の印象がぐっとやわらぎます。完全に遮る塀とは違い、適度に視線をコントロールしながら、近隣との関係も穏やかな雰囲気に保てます。

アプローチをちょっと贅沢に

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YKK AP「プリュード」アクセサリーパネル

玄関までのアプローチは、建物全体の印象を決める重要な部分です。玄関まわりだけでも素材にこだわると、家全体の「顔つき」がはっきり変わります。コンクリートを打つことで機能的には十分ですが、インターロッキング(小さなブロックを敷き詰める方法)や自然石、洗い出し仕上げを使うと、足元の表情がまったく違って見えます。

もうひとつ、最近のエクステリアでよく見かけるのが、玄関まわりにパネルやスクリーンを組み合わせてアプローチ空間を演出する方法です。
たとえば、YKK APの「プリュード」アクセサリーパネルのような装飾パネルを取り入れると、玄関前にちょっとした“壁面デザイン”が生まれ、単調になりがちなアプローチに奥行きやアクセントをつくることができます。門柱やポストまわりに設置すれば、視線をやわらかく遮りながら、住宅の外観デザインとも統一感を持たせることができます。

アプローチは面積が小さい分、素材費が多少高くても総額への影響は比較的少なく済みます。コンクリートでベースを整えつつ、インターロッキングや石材、こうした装飾パネルなどを組み合わせると、「全体のコストは抑えつつ、玄関まわりだけ少し贅沢に」というアプローチデザインを実現でき、限られた予算でも、家の第一印象をぐっと引き上げることができます。

「どこにコンクリートを使うか」がエクステリアの核心

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エクステリア費用を見直すとき、「全体的に安くしたい」とばかり考えてしまいがちですが、実際には、本記事でご紹介したように、素材の配置を見直すだけで、費用面でもデザイン面でも満足できる結果が得られる場合があります。

駐車場はコンクリートが向いていますが、ただし全面でなくてもいい。庭はウッドデッキや砂利や植栽という選択肢もある。境界は、塀でなくフェンスで十分。アプローチにだけ少し贅沢なデザイン素材を使う。こういうふうに整理してみると、コンクリートが本当に必要な場所だけに絞り込めて、費用の無駄も減っていきます。

建築資材価格が上がっている時代だからこそ、「とりあえず全部コンクリート」で進める前に、素材の組み合わせを最初に考えてみてください。「本当にコンクリートが必要なのはどこか」を一度書き出して、エクステリア専門の施工店に相談してみましょう。
そのひと手間で、見積もりが安くなるだけでなく、出来上がった外構や庭が、きっと、我が家だけの快適で豊かな暮らしを実現します。

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。