フェンスを見直すだけで家の外観デザインがおしゃれな雰囲気になったり、庭が活用しやすくなったり、暮らし方も変わります。今回は、フェンスを上手に使いこなしたリフォーム施工例をYKK AP エクステリア スタイル大賞の受賞作品からピックアップ。使われている製品やフェンス選びのコツもご紹介します。
目次
フェンスを変えるだけで家は変わる!
今の形を活かしてリフォームした施工例
「リフォーム前」
「リフォーム後」
フェンスと玄関まわりのリフォームで家全体のイメージを一新した施工例です。外構エクステリアのリフォームというと大掛かりなイメージもありますが、フェンスや門扉、仕上げにひと工夫するだけでも、家の印象が変わります。
こちらは、もともとは玄関まわりを使いやすくしつつ、イメージを変えたいという要望からスタートしたリフォーム。しかし進めていくうちに、庭もゆったりと過ごせるようにしたいという思いが高まり、フェンスや庭もトータルでリフォームを行いました。
フェンスのカラーはグレーから、外観のアクセントとなる濃い木調のブラウンへ。選んだのは横板格子に細横格子を組み合わせたルシアスフェンスです。
新たに植えられた軽やかな木々と、リズム感のあるデザインのフェンスに囲まれた庭は、外からの視線をさりげなく遮りながら、風通しよく、居心地のいいスペースに。
雨だれの跡が気になる塀は個性を感じさせるタイル貼りに、新しくした重厚感がある木調のエクスティアラ門扉の脇にも新たに植栽をレイアウトするなど、表情豊かな外観デザインになっています。
塀の形や位置など形はほとんど変わっていませんが、フェンスが変わっただけでも全体の印象が変わり、家の外壁の見栄えもワントーンアップ!敷地も以前より広く感じられます。
庭にはベンチや家具を設置。これまで庭はほとんど使っていなかったそうですが、リフォーム後は毎日庭で過ごすのがとても楽しいとのこと。元の形を上手に活かしながら、家の外観デザインを一新しつつ、新しい暮らしを実現した施工例です。
採用した商品:「ルシアス」フェンス
こちらの施工例で使用されたフェンスは「ルシアス」シリーズ。グッドデザイン賞を受賞したエクステリア商品群のひとつです。
「ルシアス」シリーズは、門扉やフェンスはもちろん、玄関ドアや機能ポール、ゲートなどとトータルでコーディネートが可能。時代に合わせて進化をし続けているので、最新の機能やトレンド感のある木調×ブラックのカラーリングなど、おしゃれなデザインが豊富に揃っています。
洗練された外観イメージにするコツは、建物、外構エクステリアを含めてトータルでコーディネートすること。カラーだけでなく、細部のデザインにも統一感を持たせましょう。同じシリーズで選べば手軽に完成度の高いコーディネートができます。
昔ながらの生垣のクローズ外構をスタイリッシュに!
カーポートともコーディネート
「リフォーム前」
「リフォーム後」
昔ながらの生垣で囲われたクローズ外構を、多彩なデザインのエクステリア製品を組み合わせることで、明るくスタイリッシュな外構へと変身させた施工例です。
生垣は緑豊かに感じられますが、ひと昔前によく植えられていたのは葉が厚く、緑色が濃い樹種。どことなく和風で暗さもあります。何よりこの形を保つのにはお手入れが必須。虫の心配もあります。
そこで動線やクローズ部分は変えずに、建物のデザインに合わせてフェンスや門扉、アーチ、カーポートをトータルでコーディネート。フェンスはあえてブラウンをセレクト、軽やかな葉を持つ樹種と組み合わせることで、抜け感のある現代風のデザインへと変わり、明るく風通しよくなりました。
こちらの建物は1階と2階の境目に取り付けられた幕板が目をひきます。そこで外構にもそのデザインを取り入れ、水平ラインが特徴的な「エクスティア」ラアーチと、「エクスティアラ」ルーフを呼応させるように設置。共に軒天には木調を選び、「ルシアス」フェンスとコーディネートすることで一体感を生み出しています。
外構エクステリアのリフォームは建物といかに一体化させるかが最大の課題。門扉やフレームはサッシの色と合わせてブラックを採用するなど、美しい調和を感じさせるリフォーム施工例です。
採用した商品:「エクスティアラ」アーチ・「エクスティアラ」ルーフ
門まわりに設置された「エクスティアラ」アーチは水平ラインのモダンなデザイン。どっしりとした重厚感のある屋根には上質な高級感があり、コンテストの入賞作品でも見ることが多い製品です。
デザインやサイズが豊富に揃っているので、建物のイメージに合わせて表情豊かな邸宅感のあるエントランスを作ることができます。
こちらは車庫空間に使われている「エクスティアラ」ルーフ。これはカーポートだけでなく、建物とエクステリアをつなぐ新たな屋根として生み出された製品。
「エクスティアラ」ルーフの特徴は、薄い浮遊感のある屋根デザインで、すっきりとした軽やかなエッジがモダンで洗練された空間を作り出します。
カーポートの屋根としてはもちろん、エントランスやアプローチにも使いやすく、庭に設置すれば家族やペットと快適に過ごせるアウトドアスペースに。住まいをより豪華に引き立てながら、暮らしを豊かにしてくれるスタイリッシュな屋根製品です。
塀とフェンスで抜けと目隠しのメリハリをしっかり!
明るく落ち着きのある庭空間
「リフォーム前」
「リフォーム後」
こちらは、隣家の視線が気になる庭をフェンスや屋根の取り付けリフォームによって、家族でくつろぐ癒しの場を作り出した施工例です。
リフォーム前はメッシュタイプのフェンスが設置されていて、風通しはいいのですが、隣家や近隣から丸見えの状態にありました。
そこで隣家が近くまで接している面には高さのある塀と、視線を遮る効果が高いフェンスを組み合わせてしっかり目隠し。それ以外の面には、風は通しながら視線だけを上手に遮るフェンスを取り付けることで、落ち着きのある快適な庭空間を生み出しました。
新たな目隠しで囲まれた庭空間にはタイルを敷き、シェード付きの屋根を取り付け。庭のお手入れがぐんとラクになり、雨や強い日差しも遮ってくれるので、まるでリビングの続き間のような雰囲気に。
これまで視線が気になって落ち着くことができなかった庭を、塀とフェンスでメリハリをつけて使い分けることで、快適な癒しの場に変えた施工例です。
採用した商品:「リレーリア」 ルーフフレーム
「リレーリア」 ルーフフレームは、パーツを組み合わせることで敷地全体をトータルで計画できる外構システムです。フレーム、ルーフ、スクリーン、ウォールを組み合わせてさまざまなレイアウトが可能。フェンスともコーディネートがしやすいので、一体感のある外構デザインが作れます。
フェンスを見直すだけでも家のイメージは変わり、暮らし方も変わります。さらに屋根やフレームと組み合わせればエクステリア空間はもっと快適に!上手に選んで計画をして、わが家をより美しく、そして毎日を快適にお過ごしくださいね。
今回はフェンスを上手に使いこなしたリフォームの施工例を、YKK AP エクステリア スタイル大賞からご紹介しました。下記は家の正面に設置することが多いカーポートの受賞作品のセレクト集です。あわせてご覧になってみてください。
著者プロフィール
Yuu(尾間紫)
一級建築士/インテリアプランナー/インテリアコーディネーター/マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい(ダイヤモンド社)』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」(http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/)でリフォームの実践的なノウハウを公開中