庭で過ごす時間が気持ちのいい季節。家族や仲間で集まってバーベキューをするのもいいですね。楽しい時間にするコツは外からの視線をしっかり遮る目隠しの工夫をしておくこと。今回は、庭に落ち着いたバーベキュースペースを作る目隠しのアイデアと施工事例をご紹介します。
目次
庭でバーベキューを楽しむなら目隠しの工夫を
庭にウッドデッキを敷いて家族や仲間たちとバーベキュー。やってみたいと憧れている人も多いのではないでしょうか？
わが家の庭でバーベキューをすれば、大きな荷物を持って移動する必要がなく、キッチンや水場が近くにあるので準備や後片付けもラクにできます。
また、自宅なら子どもたちの安全の確保がしやすいのもメリット。疲れたら、家に入ってひと休みなんてこともでき、家にいながらにして手軽にリゾート気分が味わえます。
でも、落ち着いてバーベキューを楽しみたいなら、「目隠し」について考えておく必要があります。道路や近隣からの視線が気になってしまうと落ち着かず、心から楽しむことができません。
コロナ禍をキッカケにして最近では、庭を生活空間として活かす暮らし方が定着しています。でもそこで問題になるのが、やはり外部からの視線。せっかくの癒し空間のはずなのに、どこからか見られていると思うと居心地が悪いという声が少なくないのです。
そこで今回は、庭で落ち着いてバーベキューを楽しむことができる「目隠し」のアイデアを、施工事例と共にご紹介しましょう。
森の中にいるような雰囲気に！植栽で目隠しをした施工事例
「リレーリア」シリーズでパーゴラを作って空間をゾーニング。周囲には、ブルーベリーやレモンなどの樹木を植えてさりげなく目隠しに。自然がいっぱいの落ち着いたスペースになっています（YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ガーデン部門ゴールドスタイル賞/採用商品：リレーリア/設計施工：柴垣グリーンテック 株式会社）
樹木を中心に、フェンスやフレームを組み合わせて目隠しをすれば、森の中にいるような雰囲気が味わえます。
こちらの写真は、「リレーリア」シリーズを使ってパーゴラを作り、空間を包み込むように植栽を行い、落ち着きのあるテラス席を設けた施工事例です。樹木を使った目隠しは圧迫感が無く、風通しがいいのがメリット。癒しを感じさせるリゾート感満載のスペースになります。
大きな範囲を目隠ししたいなら、シマトリネコなど大きく育つ木を、冬の間も目隠しをしたいなら常緑樹を、日差しを取り込みたいなら落葉樹を選ぶといいでしょう。
特に、外からの視線が気になる部分には葉が茂るものを重ね合わせるように植えたり、目隠し効果が高いフェンスと組み合わせたり。厚みを出すことで、外部からの視線をしっかりと遮ることができます。
木々に囲まれた空間は、気持ちのいい風が吹き、とても快適です。樹木やフェンス、フレームを上手に組み合わせて、快適なバーベキュースペースを作りましょう。
フェンスと植栽を組み合わせて目隠し。プライベート感のある庭空間になり、安心してバーベキューが楽しめます（リレーリアフロントフレーム・リウッドデッキ 200/ YKK AP エクステリアスタイル大賞2021年YKK AP大賞（設計・施工：有限会社 田主丸緑地建設）
「ルシアス」フェンスと庭木を組み合わせて（ルシアスフェンス/YKK AP）
「リレーリア」の斜め格子と植栽を組み合わせてさりげなく目隠しをするアイデアも。視線が気になるポイントに設置を。家の外観デザインのアクセントにもなります（リレーリア/ YKK AP）
付けたり外したりが簡単！布を使った目隠しの施工事例
中庭にリウッドデッキを敷き、布を使って日よけや目隠しをしています。まるでリビングの続き間のような空間です（YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年ガーデン部門ブロンズスタイル賞/採用商品：リレーリアフロントフレーム・リウッドデッキ200/設計施工：ポラスガーデンヒルズ 株式会社 設計部 街並デザイン室）
布を使えば、バーベキューをする時だけ目隠しをするといったことが手軽にできるようになります。こちらの施工事例は、中庭の出口部分に「リレーリア」フロントフレームを設置。そこに目隠しや日よけ用のテントが取り付けられるようになっています。
布を使った目隠しのメリットは取り付け、取り外しや、開閉がしやすいところ。布は価格が手ごろで、さまざまな色柄が豊富に揃っているのも魅力です。
ただし一般的な布を選ぶと、紫外線の劣化や破れ、汚れ、メンテナンス性に問題があることも。必ず屋外用のテント地やアウトドア用のファブリックから選びましょう。またしっかりと固定ができるようフックの取り付け場所の検討も忘れずに。
近隣の上階からの視線が気になる場合は、外付けのロールスクリーン「アウターシェード」を取り付けるアイデアも。
「アウターシェード」は、視線だけでなく、紫外線や暑さの原因となる日射熱も遮ってくれるので、夏の暑さを防いで快適な空間づくりができます。
使わない時はくるくるっと巻いてしまっておける外付けの日よけスクリーン。目隠しや日射を遮る機能があります（アウターシェード/YKK AP）
「リウッドデッキ」にソラリアテラス屋根を設置。「アウターシェード」と組み合わせれば、外からの視線を気にすることなく、落ち着いたバーベキュースペースが作れます（リウッドデッキ・ソラリアテラス屋根・アウターシェード/YKK AP）
フェンスなら安心感もアップ！庭全体をプライベート空間にした施工事例
＜リフォーム前＞
＜リフォーム後＞
外から丸見えだった細長い庭に、目隠しや「リウッドデッキ」、「リレーリア」、シェードを取り付けて落ち着いたアウトドアリビングになりました（YKK AP エクステリア スタイル大賞2020年リフォーム・リノベーション部門ブロンズスタイル賞/採用商品：リウッドデッキ200・リレーリア独立テラス/設計施工：株式会社 美興プランニング）
庭の周囲を塀やフェンスでしっかり囲んで、外部からの視線をシャットアウトすれば、庭全体がプライベート感のある落ち着いたスペースになります。
こちらは、外から丸見えの細長い庭を、レンガやフェンス、リウッドデッキ、シェードなどを使って落ち着いたアウトドアリビングにリフォームをした施工事例です。
庭をフェンスで囲むメリットには、目隠し効果、敷地境界をはっきりさせる、通行人の敷地内への踏み込みを防止するなどがあり、プライバシー保護と防犯効果が高まります。犬を飼っている家なら、安心して庭に出すこともできるようにもなるでしょう。
その際には、風通しのいいフェンスを選んでおくのがポイントです。庭の中をいつも爽やかな風が吹き抜けるようになり、快適にバーベキューが楽しめます。
「ルシアス」門扉と「ルシアス」フェンスで敷地をしっかり囲えば、目隠しをしつつ安心して過ごせる庭になります（YKK AP エクステリア スタイル大賞2021年リフォーム・リノベーション部門ブロンズスタイル賞/設計施工：センスオブリゾート 株式会社 COLOR GARDEN）
バルコニー屋根囲い「ソラリア」にオプションの目隠しを取り付け。気になる部分だけ視線を遮ることも可能です（ソラリア/YKK AP）
大きなバルコニーでバーベキュー！2階なら視線が気になりにくい
「ルシアス」バルコニーとオーニング「パラソリア」を組み合わせて、解放感満点のバーベキュースペースに（ルシアスバルコニー＋パラソリア/YKK AP）
ベランダやバルコニーでバーベキューをするアイデアもあります。２階より上なら、庭に比べて外からの視線が気になりにくく、解放感も満点です。
その際には日よけも忘れずに取り付けを。夏の直射日光を遮れるようにしておくのが快適のポイントです。より空に近い空間で楽しむバーベキューは、思い出に残るひと時となることでしょう。
おうちバーベキューはわが家で過ごす時間をより一層幸せにしてくれます。その際にはもちろんご近所への配慮も忘れずに。しっかり目隠しをして快適な時間をお過ごしくださいね。
下記にも庭を有効活用するための目隠しやレイアウトのアイデアをご紹介していますので、併せてご覧になってみてください。
庭でバーベキューを楽しむ「エクステリア」商品の詳しいことを知りたい
著者プロフィール
Yuu（尾間紫）
一級建築士／インテリアプランナー／インテリアコーディネーター／マンションリフォームマネジャー
長年リフォーム業界の第一線で、数多くの住宅リフォームの相談、プラン設計、工事に携わってきた経験から、本当に価値あるリフォームについて皆さまにお話します。過去を繕うものではなく、未来の暮らしを創る「リライフのリフォーム」を提唱。実践的なリフォームのノウハウを、テレビや雑誌、新聞連載、講演などを通して発信中です。著書に『リフォームはこうしてやりなさい（ダイヤモンド社）』など。Webサイト「リフォームのホント・裏話」（http://www.ne.jp/asahi/net/rehome/）でリフォームの実践的なノウハウを公開中
