知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

大地震の発生時に倒壊する恐れのあるブロック塀が相次いで見つかった問題をきっかけに、ブロック塀を撤去して生垣にしたいというニーズが高まっています。「危ないから、なるべく早く壊してしまいたい!」と早々と計画を進めている人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。その工事、もしかして自治体の助成金の対象になるかもしれません。じっくり調べて基準に合致したものを設置すると費用が節約できることも。今回は助成金が受けられるエクステリア関連のリフォームについてご紹介します。

多くの自治体で設けている生垣助成金

知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

近年、多くの自治体が積極的に取り組んでいる生垣の設置への助成の背景には、大きく2つの意図があります。ひとつは、災害対策。地震の際のブロック塀等の倒壊による被害を防ぐために、代替えとして生垣を推奨しているのです。さらに、生垣は火災の際に延焼を防ぐうえでも効果的です。もうひとつは、街並みの美観形成や緑化推進という観点です。

「ブロック塀をフェンス又は生垣にする場合」、「更地に新規の生垣をつくる場合」には、撤去や設置費用の助成金を受けるには条件がつくこともあり、それ以外にも生垣に使用する木の高さや太さ、木と木の間隔、生垣の長さなどについて指定がある場合が少なくありません。市町村など自治体によって制度は異なります。

また、多くの自治体が道路に面していることを助成の条件としてあげています。隣家との目隠しとした生垣は対象にならない場合がほとんどなので注意しましょう。

災害時にも平常時にも役立つ雨水タンク

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雨水タンクとは、屋根などに降った雨水を貯めて、必要な時に利用することができるタンクのことです。災害時の生活用水など緊急時の備えになるほか、毎日の生活のなかでは家庭菜園や草木の水やり、夏の打ち水などに利用すれば水道代の節約にもつながります。

50リットルの小さなものから1000リットル以上のものまでさまざまなサイズがありますが、家庭用として販売されているものは200~500リットル程度のサイズのものが多いようです。一般的なものはポリエチレンなどのプラスチック製ですが、最近ではデザインや素材にこだわったものもあり、庭のアクセントとして設置する人も増えています。

一定以上の容量を満たしさえすれば助成金が出る自治体が多く、また、雨水浸透ます(雨水を地面へと浸透させることのできる設備)と併せて設置することで、助成金が増える自治体もあります。

都市部を中心に人気が高まっている屋上緑化・壁面緑化

知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

都市部で最近増えているのが、屋上緑化や壁面緑化に対する助成です。街の景観づくりやヒートアイランド現象の緩和を目的としているもので、工場や大規模商業施設だけでなく、個人宅でも対象になる場合があります。

気軽に設置できるグリーンカーテンでも助成が受けられる自治体がある一方で、敷地面積や緑化面積、植栽する植物などが指定されていたり、「バルコニーは含むがベランダは対象外」といった細かな規定があるケースもあるため、利用したい場合は事前に自治体のホームページなどをよく調べておくことが必要です。

屋外の補助手すりやスロープも助成金の対象に

知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

外構や庭の環境整備だけでなく、家を住みやすくするためのリフォームに使える助成金もあります。

代表的なものが、要介護認定・要支援認定を受けた家族がいる場合、玄関ポーチに繋がる階段にスロープや手すりの設置に対して介護保険住宅改修費の給付を受けられるというものです。玄関以外の場所、例えば居室の掃き出し窓に設置するスロープや手すりも該当します。

また、歩行が困難な方、車椅子の方にとっては、開き戸の門扉は意外と使いにくいものです。引戸門扉や伸縮門扉も介護保険住宅改修費の給付対象になるので、条件に当てはまる方は改修を検討してみてもいいでしょう。

申請時期には要注意。必ず工事開始前にすませて!

知らないとソンをする!? 助成金が出るお庭のリフォームって?

豪雪地帯では雪下ろしの必要のない屋根やロードヒーティングの設置、外壁や天井の断熱性能を上げる改修に対して補助があるケースなど、自治体によっては、上記以外にもさまざまな助成金があります。お家やお庭のリフォームやリデザインの計画がある場合は、利用できるものがないかどうか、自治体のホームページなどで探してみましょう。

ひとつ気を付けなければいけないのが、助成金を活用したい場合は、必ず工事を始める前に申請を行わなければならないこと。工事の途中、もしくは完了後では受理されません。

さらに、雨水タンクのように申請数が多いものは、すぐに予定の上限数に達してしまい、利用できないということも。新たに募集が始まる新年度まで待ってから計画を進めるなど、スケジュールを上手に立てたいものです。

なお、手すりやスロープなど介護保険を利用した住宅改修費に関しては、自治体の窓口に申請する前に、介護支援専門員であるケアマネージャーにケアプラン(介護サービス計画)を作成してもらう必要があります。

助成制度を賢く利用して、お得にリフォームを楽しんでみてはいかがでしょうか?

※記事内容は執筆時点のものであり、予告なく変更される場合があります。最新情報をご確認ください。