ウッドデッキをつくるなら、屋根も付けたほうが使いやすそうだと思う方が多いでしょう。たしかに屋根があれば、急な雨を気にせず洗濯物を干せます。夏の強い日差しも避けやすくなり、デッキに出られる日も増えるでしょう。ただ、すべてのウッドデッキに屋根が必要かというと、そうではありません。
「せっかく付けたのに、それほど使わなかった」「リビングまで暗くなってしまった」「本当は冬の日差しを取り込みたかった」など・・・
屋根は一度設置すると簡単には外せないため、こうした後悔も起こります。
反対に、屋根を付けなかったために、真夏は暑すぎる、少しの雨でも使えない、結局ウッドデッキに出なくなった、というケースもあります。
大切なのは、「屋根があったほうが便利か」だけで決めないこと。ウッドデッキをいつ、家族の誰が、何のために使うのか、どんな暮らしをしたいのか、を先に考えると、固定式の屋根がいいのか、必要な季節だけシェードを使うのか、何も付けないほうがいいのかが見えてきます。
この記事では、屋根付きウッドデッキが向いている場合や、あえて屋根を付けなくてもいいケースなどを整理しながら、後悔しない、お庭の使い方や過ごし方によって変わる屋根の選び方を考えていきます。
屋根付きウッドデッキのある暮らしのメリット
屋根を付けるメリットが大きいのは、ウッドデッキを「たまに使う場所」ではなく、「日常的に使いたい」家庭です。
洗濯物を干す場所として使いたい
リビングや洗面室からそのまま出られるウッドデッキがあれば、物干しスペースとして使いたい方も多いでしょう。
この場合、屋根との相性はかなり良くなります。晴れている日はもちろん、少しくらいの雨なら洗濯物を干せますし、外出中に急に天気が変わったときにも慌てなくて済みます。
毎日の洗濯に使うなら、「年間で何回ウッドデッキを使うか」という話ではありません。ほぼ毎日の家事に関わるため、屋根にかけた費用を生かしやすい使い方です。
ただし、屋根があれば絶対に洗濯物が濡れないわけではありません。風を伴う雨では横から吹き込むため、屋根の出幅や向き、必要に応じて前面パネルなども含めて考える必要があります。
子どもの遊び場として使いたい
小さな子どもがいる家庭では、夏にビニールプールを出したり、おもちゃを広げたりと、ウッドデッキを庭遊びの場所として使う機会があります。
そこで問題になるのが直射日光です。床面は日差しを受けてかなり熱くなります。人工木デッキも真夏には表面温度が上がるため、「裸足でそのまま遊べる場所」と考えるのは危険です。屋根や日よけがあれば、直射日光を遮ることができ、遊べる時間を増やしやすくなります。
ただし、この用途なら必ずしも固定式の屋根である必要はありません。夏だけ日陰が欲しいのであれば、後で紹介するシェードのほうが、季節に合わせて使いやすい場合もあります。
デッキで食事やお茶を楽しみたい
休日の朝食を外で食べたり、夕方に椅子を出して過ごしたり。ウッドデッキを「アウトドアリビング空間」として積極的に使いたい場合も、屋根があると庭に出る出番が増えます。少し天気が怪しいだけで室内に戻る必要がなくなり、夏の日差しも避けられるからです。特にテーブルや椅子を常設するなら、雨ざらしになりにくいこともメリットになります。
一方、バーベキューをするから屋根が必要、と単純には考えないほうがいいでしょう。屋根の下で火気を使用できるかは、製品の仕様や設置状況によって確認が必要です。煙や油汚れが屋根や外壁に付くこともあるため、「バーベキューをしたい」という希望は設計段階で施工店に伝えておきましょう。
ウッドデッキに屋根を付けなくてもいいと思われる場合は?

YKK AP「リウッドデッキ S」
ウッドデッキを検討するとき、「屋根を付ければもっと便利になる」と思いがちですが、屋根がなくてもいいケースも考えられます。
冬の日差しを室内に取り込みたい
南向きのリビング前にウッドデッキがある家では、冬の日差しが室内の奥まで入ることがあります。ここに大きな屋根を付けると、その光を遮ってしまうことがあります。
夏は日差しを防ぎたい。でも冬は太陽の暖かさを取り込みたい。この両方を叶えたいなら、固定式の屋根を付ける前に、シェードなど季節によって使い分けられる方法を検討する価値があります。
「夏に暑いから屋根を付ける」と決めてしまう前に、春・秋・冬のリビング環境がどう変わるかまで考えてみてください。
ウッドデッキを使うのが年に数回程度
庭でバーベキューをするのは年に2、3回。たまに椅子を出してお茶を飲むくらい。その程度であれば、数十万円をかけて固定式の屋根を付ける意味があるかは一度考えたほうがいいかもしれません。使う日だけパラソルやシェードを出す方法でも十分かもしれません。
ウッドデッキを設置すると、「ここで何かをしなければ」と考えがちですが、庭を眺めたり、室内と庭をつなぐ場所として使ったりするだけでも役割はあります。
屋根を付けないという選択も、決して失敗ではありません。
リビングからの開放感を優先したい
大きな掃き出し窓の外にウッドデッキが続いていると、室内から庭まで視線が抜け、実際の面積以上に広く感じます。ここに屋根の柱や梁が入ると、どうしても景色の中に構造物が増えます。住宅の外観や庭の眺めを重視するなら、「便利だから」という理由だけで屋根を追加しないほうがいい場合もあります。
どうしても屋根が必要なら、柱の位置やフレームの太さ、屋根材の透明感まで含めて選ぶことが大切です。
固定式の屋根だけではない。3つの日差し対策
ウッドデッキの日差し対策は、屋根を付けるか付けないかの二択ではありません。
大きく分けるとほかに、固定式のポリカーボネート屋根、シェード、開閉できる日よけという考え方もあります。
光を取り込み雨の日も使うなら、ポリカーボネート屋根
もっとも実用性が高いのは、ポリカーボネート板を使った固定式のテラス屋根です。雨を防ぎながら光を取り込めるため、洗濯物干しや日常的なデッキ利用に向いています。
YKK APの「ソラリア」は、こうした使い方に合わせやすいテラス屋根です。
壁付タイプだけでなく独立タイプもあり、リウッドデッキと組み合わせた納まりも用意されています。建物の外壁に直接固定したくない場合も、施工条件に合わせて検討できます。

YKK AP テラス屋根「ソラリア」
屋根材にも通常のポリカーボネートだけでなく、熱線遮断タイプがあります。「屋根を付けたのに、その下が暑い」ということを避けるためには、フレームの形だけではなく、屋根素材まで選ぶことが大切です。
夏の日差しだけ防ぎたいならシェード
雨よけよりも暑さ対策が目的なら、固定式の屋根よりシェードが使いやすいことがあります。
YKK APの「アウターシェード」は、窓の外側で日差しを遮る商品で、デッキ納まりやテラス屋根への取り付けにも対応しています。使わない季節には収納できるため、夏は日差しを防ぎ、冬は太陽光を取り込むという使い分けができます。南向きのリビング前の場合など、「冬まで暗くしたくない」という家では、シェードを広げたままにもできます。

YKK AP 「アウターシェード」
強風時には収納する必要がありますが、それを手間と感じないのであれば、固定式の屋根より暮らしに合う人もいるでしょう。
見た目も大切なら、木調のテラス屋根
ウッドデッキを室内の延長としてつくるなら、機能だけでなく外観も気になります。
アルミの屋根が住宅の雰囲気に合わないと感じる場合は、YKK AP「サザンテラス」のような木調のテラス屋根も選択肢になります。
「サザンテラス」には、木組みの印象を出したパーゴラタイプと、線をすっきり見せたフレームタイプがあります。ウッドデッキ納まりも用意されているため、デッキと屋根を別々の設備として見せるのではなく、一つの屋外空間としてまとめたい場合に合わせやすいでしょう。

YKK AP 木調テラス屋根「サザンテラス」
「屋根があるほど快適」とは限らない
ここで一度考えておきたいのが、屋根の大きさです。
雨を避けたいからといって、ウッドデッキ全体を大きな屋根で覆えばいいとは限りません。
屋根を深くすると、雨や日差しは防ぎやすくなる反面、室内へ入る光も減ります。逆に屋根が浅すぎると、斜めから差し込む西日を防げなかったり、風を伴う雨でデッキが濡れたりします。
特に日差しは、季節によって角度が変わりますので注意しましょう。夏の高い太陽は屋根で遮りやすくても、朝夕の低い光や西日は横から入ってきます。その場合、大きな屋根にするよりも、程よい屋根とシェードを組み合わせたほうが快適になることもあります。
屋根単体で全部を解決しようとしないほうが、結果として使いやすい空間になることがあります。
ライフスタイル別に考える庭の使い方と過ごし方

YKK AP テラス屋根「ソラリア」
ここまでの考えを整理すると、屋根選びは、お庭の使い方や過ごし方によって変わることになります。
共働きで洗濯物を外に干したい
固定式のテラス屋根が向いています。多少の雨でも洗濯物を守りやすく、日常的に使うため、屋根を設置するメリットを感じやすいでしょう。
YKK AP「ソラリア」のようなテラス屋根を中心に、必要なら物干しや前面パネルも合わせて検討すると使いやすくなります。
小さな子どもがいて、夏に庭遊びをしたい
まず考えたいのは日差し対策です。一年中雨を避けたいわけでなければ、アウターシェードなど必要な時期だけ使える日よけでも十分かもしれません。
雨の日にもデッキを使いたいなら、固定屋根を検討します。
デッキを第二のリビングとして使いたい
椅子やテーブルを置いて長時間過ごすなら、屋根があるほうが使える日数は増えます。この場合は機能だけでなく、家から眺めたときの見え方も大切です。
「サザンテラス」と「リウッドデッキ」を組み合わせるなど床と屋根を一体で考えると、後から屋根だけを付け足した場合より、素敵なアウトリビング空間になります。
庭の開放感を残したい
固定屋根を付けないという方法があります。夏だけシェードやパラソルを使い、春や秋は何もない空の下で過ごす。ウッドデッキを使う頻度が高くないのであれば、このくらいの柔軟さが合う家庭もあります。
お庭を使ってどんな過ごし方をしたいのか、機会をつくって家族みんなで相談してみてください。我が家ならではの新しい生活が始まるきっかけになるかもしれません。
屋根設置の判断は「屋根の価格」ではなく、「庭での暮らしの価値」から考える
屋根付きウッドデッキを検討すると、どうしても本体価格や施工費が気になります。
もちろん予算は大切です。ただ、「高いか安いか」だけで判断すると答えを間違えやすくなります。たとえば、洗濯物をほぼ毎日干す家庭なら、屋根はかなりの頻度で使う設備になるかもしれません。
一方、年に数回しか庭へ出ない家庭なら、屋根があっても使う機会はそれほど増えないことになります。同じ金額をかけても、暮らしがもたらす付加価値はまったく違います。
逆に「安いからシェードで済ませよう」と考えても、毎回出したりしまったりすることが面倒になって結局使わなくなれば、それも得とは言えません。
価格と一緒に考えたいのは、「年間どのくらい使うのか」「出し入れの手間を許容できるか」「雨の日にも使いたいか」「室内の明るさをどこまで残したいか」といったことです。
ウッドデッキの屋根は、面積が広いほど便利になる設備ではありません。庭での過ごし方を考えたうえで、必要な機能を付ける。そのほうが、費用と毎日の暮らしかたのバランスを取りやすくなります。
屋根はウッドデッキの設置と同時に計画する
すでにウッドデッキがある場合、後から屋根を付けることもできます。ただ、これからウッドデッキを設置するなら、屋根についても同時に考えておくのがおすすめです。
特に、柱の位置には注意が必要です。デッキを設置した後に屋根を追加すると、屋根を支える柱がデッキ上の動線やテーブルの配置とぶつかることがあります。
最初から一緒に計画すれば、柱を邪魔になりにくい位置へ配置し、床との納まりもきれいにできます。
YKK APでは「ソラリア」や「サザンテラス」にリウッドデッキと組み合わせる納まりが用意されています。ウッドデッキだけを先に選ぶのではなく、「その場所で何をしたいか」をエクステリア専門の施工店に伝え、屋根やシェードまで含めて同時に計画してもらうほうが、後から追加するより収まりや使い勝手を考えやすくなります。
ウッドデッキに屋根を設置することで、庭での暮らしが楽しく広がる
屋根付きウッドデッキが必要かどうかは、庭の広さやウッドデッキの大きさだけでは決まりません。
たとえば、洗濯物を毎日干すなら、固定式の屋根が活躍するでしょう。夏の日差しだけ避けたいなら、収納できるシェードのほうが合理的かもしれません。
冬の日差しや庭の開放感を大事にするなら、あえて何も付けないという答えもあります。
「屋根があるほうが便利そう」から考え始めるのではなく、このウッドデッキを設置することで家族の誰が、どんな季節や時に、どんな過ごし方をしたいのか。そこから、どんな屋根を取り付けるのかを考えてみてください。
雨にも日差しにも強い「ソラリア」、木調デザインでデッキと合わせやすい「サザンテラス」、必要な季節だけ使える「アウターシェード」など、YKK APには商品の選択肢はいくつもあります。
ウッドデッキを設置した後に、「思っていたより外に出るようになった」と庭のある暮らしが楽しく感じられること。そのための屋根や日よけを選ぶことが、きっと、後悔しないウッドデッキづくりにつながります。
庭での「暮らしの価値」をアップするYKK AP商品について詳しく知りたい。
※)YKK APでは「リウッド」と表記、商品名は「リウッドデッキ」です。
リウッドは再生木・人工木・樹脂木などとも呼ばれ、天然木と比較して
耐候性、耐腐朽性、耐水性に優れているため長期間にわたり快適に使用できます。











